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上海就職事情その③ -採用する側の事情2-

オリンピック報道があって、ちょっと間が開いてしまいましたが以前のエントリーに続いて、上海の人材採用について。

ちなみに、前回あげたのは「自分の中に基準がもてない」「何でもランキング、だけど・・」の二つです。

3.専門職マーケット VS 日本企業

これまた以前のエントリーでも書いたことがあるのですが、中国の労働市場は基本的には専門職により構成されています(そのほかに『何でも出来るが、何も出来ない』人がものすごくたくさんいることはいうまでもありません)

まだまだ大学に行くのが一部である(だいたい進学率は20%~25%ぐらい)ということも関係していると思うのですが、こちらの大学生は自分の専門についてよく勉強しています。日本で「文学部フランス語学科」という人がいても、だいたいはまあフランス語が話せるということはないわけですが、こちらで「日本語学科」を卒業した人であればほぼ100%日本語を話すことが出来ます。

なので(よいか悪いかは別にしても)ソフトウェア学科を卒業した人はソフトウェア専門、事務系を勉強した人は事務専門といった形で労働市場が細分化されています。この形最初から仕事があってそこに人を当てはめる場合には大変上手くいくのではないかと想像できます。しかし、日本企業は知ってのとおり基本的には「人に仕事がつく」体制。しかも、こちらに駐在でいるような状態では、それこそ欲しいのは「何でも出来る人」。このギャップから

専門職労働市場 VS ゼネラリスト志向の日本企業

という構造がここで出来上がるわけです。

とくに一番困るのがいわゆる「企画職」。日本人でもこの企画職という仕事、何をやっているかよくわからないことが多いのに、中国語でうまく説明することなんてさらに遠い話です。で、結局のところ「マーケティング職」とか「経営幹部候補」といった形で採用をかけるわけですが、当然応募に来るのは「(自称)スペシャリスト」。
まあ、いいか・・・と思って採用しても、約束と違うといってすぐにやめてしまったり、まったく仕事の役に立たなかったりと、『当たり』を引くのはかなりの低確率であるといえます。

日本企業がこちらに来るには徹底した職務因子の分解やマニュアル化は進める必要があると、このごろ特に痛感しています。日本では『優秀な人』==いわゆる今はやりの言葉でいう『地頭の良い人』を採用して、育てる傾向にありますが、こちらではそんなのはよほどの幸運がない限りまずは不可能。
欧米系のコンサルタント会社は圧倒的な企業ブランドがあるので、いわゆる日本方式も可能なようですが、こちらでの知名度が低い日本企業ではそれも難しい。

ということで、採用する側としては自分の目と耳と心の声(と多少の嘘)を信じて突き進むだけどという日々が続いているわけです。

次回はこの話の最後として「で、結局転職が多いの?」を取り上げたいと思います。がんばって採用しても、すぐにやめていってしまうんだよ、という(我々にとっては)悲しいです・・・。

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