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2009年7月

2009年7月29日 (水)

ベネッセの方にお話を伺いました -中国でのサービス業展開のコツを聞く-

本日はちょっと会社を早めにあがって、大学の先輩とお食事にいきました。
今回お時間をいただいたのは、前回の大学同窓会で出会ったベネッセコーポレーションの方。実は転職直後にNBOnlineで記事を読んでから、一度ベネッセさんの話を聞いてみたいと思っていたのです。同窓会という場でお会いできたのをこれ幸いとばかりに御連絡させていただき、早速お時間をいただいたという次第。

海外展開成功の秘訣は“基本に忠実”たること(NBOnline)


ベネッセといえば、しまじろうをメインとした教育事業がまずは想像される企業ですが、中国で展開しているのは1歳~6歳の幼児向け知育事業。今回お会いした方のお仕事はその幼児向け商品の企画を統括をされている方でした。これまでほとんど接点のない事業だったのでいろいろと根掘り葉掘り聞かせていただきました・・・。


■■中国での事業展開について■■

中国では外資系企業が教育に関する事業に参加することは厳しく制限されています。またメディア(出版・テレビなど)事業を行うことも同じく厳しく管理されており、基本的には事業展開を行うことは出来ません。そんな中で、教育×出版ということで難易度が高い事業を展開している・・・というのが、まずはベネッセについて一番の驚きのポイントです。

幼児向けということで、教育色がやや薄く「知育」ということで許可を得ているとのことですが、おそらく事業開始時の交渉は厳しいものがあったことでしょう。とりあえず申請すればほぼOKが出る業態とはそもそも異なるフィールドですから。

僕が子供のころはそもそも知育グッズとか知育事業といったものはほとんどなくて、絵本や紙芝居といったものがメインでしたので、どういう事業かもわからずに「幼児向けというとお受験ですか?」という質問をしたのですが、それも一つではあるものの、それだけではないとのお答え。
幼児向け事業ではオムツのお稽古といった「しつけ」の部分と、お受験用の「知育」がメインの軸で、日本と中国ではそれぞれに求められるニーズが当然異なっているとのこと。・・・というか、中国でも「しつけ」用の教材が売れるとのことが驚き。てっきりおばあちゃん・おじいちゃんがやるとばっかり思ってました。


リクルート時代は雑誌+NETというビジネスをやっていたものですから、やはり意見が一致したのは、社会インフラが日本とは大きく異なるというところ。日本では当たり前のように書籍や雑誌が流通し、個別宅配もほぼ100%機能しますが、この国ではそうではありません。結局、一つ一つ地道に解決していくしかないのですが、それが機能するようになったのもここ数年とのことでした。10年以上かかって、ようやくある程度形になる・・ってのが中国という感じなんですよ。本当に。

■■サービス展開のコツ■■

事業展開以外にもこれまでの苦労とか(10年近く中国におられるとのことで、苦労も半端ない・・・)、ご家族のこととかも伺ったのですが、やはり聞きたかったのはサービス展開のコツ。これまで他の会社の方にも伺った話に近い部分もあり、やはり共通点があるのだなぁ・・・と改めて感じました。


1.中国では人との出会いが全て

これまでに比べてずっと法治化が進んでいるとはいえ、やはり中国ではまだまだ人脈やコネというものが効きます。なにせ、13億の巨大国家の上、建前上は社会主義なわけで官僚(公務員)の数も半端ではありません。ただでさえまだまだ不透明な取引が行われている中国では、新しいことをやろうとすれば、この官僚組織との交渉が最も重荷になってきます。

この交渉がうまくいくかどうかも所詮は『人』。誰にどのように話を持っていくかでほぼ全てが決まってしまうのです。ベネッセもいろいろと紆余曲折があった末に最終的に今の提携業者とであったのが今の成功のきっかけになったとのこと。そして、この出会いは結局は『運』でしかない・・と。

ここら辺りがやっぱり理論どおり行かないこの国でのビジネスの面白さだと思うんですよね。


2.TOPの思い入れが事業の継続性を生む

中国では上記のように、当局との交渉やいろいろな法的規制により「思ったように」事業が進むことなどほとんどありません。もちろん勝算のない戦いならやらないほうがよいのですが、一方では日本と比べて変動要素が多いのも事実。どうしても「経営計画」どおりには行かないことが多いのです。

こうなった時にやっぱり最後にきいてくるのがTOPに思い。最終的に事業の継続・非継続はTOPがどれだけその事業にコミットできるかにかかっていると思います。事業展開の一つとして中国進出を行うというのは間違っていない。けれど、特にサービス業という「モノ」もない事業が、日本とは異なる社会インフラの国に出てくるにはやはりそれなりの覚悟と辛抱強さが必要なのです。


3.戦線を広げすぎない

マーケティングに関しても、流通にしても日本ではほぼ単一のサービスを展開することが可能です。もちろん例外もたくさんありますが、基本的には東京である程度知名度があるようなWEBサービスや出版サービスであれば、本気で全国にマーケティングをしているのであれば、ある程度の知名度を手に入れることは可能です(もちろん地域密着のマーケティングという方法もあるので、程度の問題の話です)。

しかし、中国ではなかなかそのようには進めることが出来ません。上海で人気の雑誌やWEBサービスでも、北京では知られていない・・といったことはザラです。ですから、ある地域で一定の成果を収めたからといってすぐに他地域に戦線を広げていくのは非常に危険です。

確かに、中国にも誰もが知っているようなメガブランドがたくさんあります。しかし、これは資金力が豊富で展開のスピードも速く出来るようなベンチャー企業か、長年の蓄積が実っているような一部の企業のみです。基本的に資本をあまり必要としない(と思われている)サービス系企業が中国で戦っていくためには、まずは個別地域での戦いを行うほうが良いように思います。

と、いろいろ話を伺うことであっという間に2時間がすぎました。最後に、『最低5年は中国にいてほしいですね』とおっしゃられたのが強く心に残っています。まだ2年弱・・・。先は長いってことです。。

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2009年7月25日 (土)

29歳になりました@上海

本日でめでたくというか、なんとなくというか29歳になりました。

個人的には7で割れる数があまり好きではないのと、素数が好きなので28歳から29歳にうつるのは大歓迎(こういうことをマジメに語ると大体気持ち悪がられますが・・・)。

子供のころ・・というか高校生ぐらいまでは30歳ごろにはトットと死んでしまうのではないか・・と思っていたのですが、このごろの自分の生き方を見ているとまだまだ生きられそうな気がします。というか、やっぱり人は60歳ぐらいまでは生きたほうがよいかな、と思うようになりました。


すでに友人の1/3は結婚し、そのうちの数人はすでに子供もいるという事実。
一方で多くの友人が転職をしたり、留学をして次の人生を模索しているという事実。
そして自分の父が29歳の時には自分が既に産まれていたという事実。

そんなことを思うと、僕も本当にこんな自由な生活ではなく硬い生活をすべきであろうか?とか、そろそろ親も年をとるもんだね、とかいろいろと考えなければいけないのはわかっているのですが、まずは目の前の現実を一つ一つ解きほぐしていくのに精一杯というのが正直なところです。、ここ数年、年をとるにつれて安定という言葉から離れていっている気がするのですが、きっと今年も大変な一年になるのかな~と漠然に思っています。

移り行く世界を最も世界で早いスピードの街で迎えられることに感謝。

この世界と僕が「更なる発展」を維持し続けられることが今年の目標です。

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シャープが中国で3G携帯を本格販売へ

二週間ほど前にNECの海外での携帯販売再開についてエントリーを立ち上げました。

中国における携帯販売マーケット

一方、街を歩いていると驚くほど多くの人が日本製の携帯をもっていることに気がつきます。特に人気なのが、SHARPの携帯です。こちらでもAQUOS携帯は画像の美しさとそのブランド力によって、公式には販売が行われていないにもかかわらず、一定数のファンを持っているのです(ちなみに中国ではSHARPは夏普と書きます)。

この中で、少なくとも中国では他の家電との相乗効果がないとなかなか厳しいので、シャープなどはうまくいくのではないかと書いていたのですが、そのシャープが中国で本格的に携帯販売を拡大するとの報道が先日ありました。

シャープ、中国で第3世代携帯 販売網5000店に(NIKKEI.NET)

シャープは中国で今年から本格スタートした第3世代(3G)携帯電話サービス向けの端末を発売する。8月に1機種を投入、今年度中に3機種程度に増やす。販売網も3000店から5000店に拡大する。シャープは日本メーカーで唯一中国の携帯電話市場に参入しているが、シェアは1%強にとどまる。3G向けに高機能端末を投入することでシェア拡大を狙う。


今まで3000店舗も販売店舗もあったの??というのがまずは意外というか、リサーチ不足なのですが、今後は5000店に増加させるとのこと。こちらでは、日本のようにキャリアが携帯を販売するということはあまりなく、各ベンダーが専門の店舗を展開しているか、国美电器苏宁电器といった家電量販店の中にブースのようなものを作って販売を行うことが一般的です。苏宁电器は先日日本のラオックスに資本参加したことで、日本でも今後知名度が上がっていくと思われますが、現状でも2大量販店といってよい地位にあります(国美电器の創業者が逮捕されてしまったため、今年はおそらく苏宁が1位になると思います)。

5000店舗まで増やすということは、各地の家電量販店への出店を強めるということだと考えられます。これらの出店形式は利用料を払ってブースの場所を借りるだけの形なのが一般的なので、そうとうなコストとなることが予想されます。シャープも本気でマーケットを狙ってきているということなんだと解釈してよいのではないでしょうか。


記事中に触れられているように、今回のシェア拡大を狙うための武器はやはり3G対応携帯。価格帯が5,000元を狙うということは完全に富裕層か若者向けです。上海ですら大学卒平均月収が3,000元という状態ですから、この価格はかなりの強気な金額です(日本人の感覚で言うと携帯に20万円ちかくはらう感じに近い)。一方、富裕層や親からお金をもらえる若者(+彼氏がいる女性)はこの程度の負担で、日本の最新携帯が手に入るなら支払うという判断も決して不思議ではありません。

すでにブランドはある程度あるのですから、どの程度販売力をもてるかが一つのキーになると思います。

・・・と思って、SHARPの中国側のHPを見たところ、TOPページのFLASHで既に携帯が取り上げられています。

ページもしっかり作られているし、これってかなり気合入ってる!という予感がします。今度店舗に見に行ってみよう。

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My birthday Eve Party

25日が僕の誕生日なのだが、土曜日ということで前日の金曜日(24日)にちょっとしたお祝いを開いていただきました。お祝いをしてくれたのは、メンバーのAngy(日本人です)とその弟君。弟君は前職をやめて、現在中国で語学留学中です。以前、食事を一緒にした時の話をblogにも書いたことがあります。

直すべきところを数え上げるよりも、いいところを3つ数えよう


先日Angyが行ったことがあるという彼女の家の近くのジャズバーに食事の後に3人で行きました。ちなみに食事は近くの香港料理。僕は味覚が子供なので(上海で好きな食べ物は、餃子・面・カレーといったお子様向け・・)香港料理のような味がよくかつ食べ応えのある料理は大好きです。さすが、よくわかってる・・・。

出発直前に開発済みシステムに一部バグがあることをお客様から連絡をいただいていたため、原因の解明と応急対策を行い、あわただしく出発。食事は20分ソコソコで切り上げ、ジャズバーに向かいました。


ジャズバーの名前はSOUND BLUE(藍音)。小さな画廊やレストランなどが軒を重ねる、泰康路のすぐ近くにあります(搜狐に書き込みがありました。WEBサイトはあるようだけど、今はみられない??)

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中はまさしくJAZZ BAR!飲み物はかなり高いですが、雰囲気は非常にいいお見せです。建物は二階建てで、ステージは吹き抜けになっており二階からも問題なく見ることが出来ます。全体で収容人数は30人ぐらいでしょうか。

オーナーの方は日本で5年ほどジャズマンをやっていたというSimonさん(楽器はサクソフォン)。とっても日本語がうまかったです。ちなみに料理長の方も日本で18年ほど働いていたということで、昼ごはんの営業もやっているとのこと。カツ丼とか売っている・・ということで、これはちょっとイメージが違う感じ。飲みものは一通りのカクテルがそろっている感じです。ただ僕が頼んだBloody Maryはタバスコとソースが強過ぎて激辛!で飲めず・・。ここら辺はまだまだ改善の余地有りって感じですね。

ステージの内容は曜日ごとに変更するということで、金曜日はSwing Jazzをメインにされているとのことでした。我々のわがままを聞いていただき、オーナーにも参加してもらっての"Fly me to the moon"をリクエストさせてもらいました。


そして、11時過ぎにいよいよAngyが準備してくれていたSurprise Present!

のはずが、オーナーがあっさりばらしてしまったので、サプライズではなくなってしまったのですが、バンドの皆様が僕のために"Happy Birthday"を歌ってくれました♪ サプライズでなくても十分嬉しかったです。

振り返ってみると昨年はリクルート所属で、メンバーみんなとカラオケで誕生日パーティー。今年はメンバー招待でジャズバーと二年続けて音楽つきの誕生日ということで、本当に感謝、感謝。
25日で29歳となりますが、これからもメンバーと楽しく仕事が出来ればいいな・・と思ったBirthday Eveでした!

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2009年7月23日 (木)

blogのタイトルを変更しました

本日からブログのタイトルをちょこっと変更・・というかだいぶ変更。今までのタイトルからグッと内容を絞ったタイトルにしました。

タイトルを変えようという気になったのは、簡単にいうと、より自分がやっている仕事を世の中にアピールしたいと思うようになったからです。これまで「WEBが好き」「広告がすき」と事あるたびには言っていたのですが、今日かなり遅い時間に会社で一人で仕事をしていた時に、なぜかスっと、(本質的にはWEBだけではなく)モノをうったり伝えたりするのが好きなんだなあと実感したのです。

もしかしたら、このごろようやく会社の信頼とか売り上げが、また少しずつ向上してきて「WEBソリューションの仕事」を落ち着いてすることが出来るようになってきたからかもしれません。

人間はコロコロと気持ちが変わっていく生き物ですので、明日にはまた違うことを言っているかもしれないのですが、とりあえず今の気持ちを大切にしたいということで、とりあえずタイトルを変更。


中国のネタも引き続きいれていきたいので、往生際が悪く「日々の出来事」も入れてみましたが。。

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日食時は見事に土砂振り@上海

昨日とりあげた皆既日食ですが・・・、上海は見事に土砂振り。なにも見ることが出来ませんでした・・とほほ。Image297

昨日はベッドに入ってからすぐに雨が降り出したので「これは、ダメだな・・」と思って眠りについたのですが、朝起きてみると晴れてはいないものの、雨は降っていません。これは、もしや・・と思い、ちょっと早めにお客様のところに行き、ビルの下で待機します(朝は道が込むのと、混乱があるかもと思って早く今日は家を出ました)。

待つこと30分・・そろそろかな~と思っていたところ、ダンダンと空が暗くなり・・・・・雨が降り出しました。まさに狙ったいるかのごとくピンポイント。空は確かに暗くなりまるで夜みたいでしたが、雨が降っているためまったく太陽は見えず(右の写真は日食時の写真です。ただの夜の写真みたいですね・・・)。

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会社に戻るころには雨も小降りになっていたので、前から楽しみにしていた人には本当にお気の毒です。わざわざ休みを取ったメンバーもさぞ機嫌が悪かろう・・と思っていたのですが、部下の一人がなんと写真を撮影したとのこと。雨の中どうやって??と思ったのですが、かなり朝早くから待機して、太陽がかけていくところを撮影したとのことです。右がその写真。

皆既日食はあのコロナが見えるのがやはり味だと思うのですが、満足そうだったのでとりあえずよしとしましょう(僕にどうこう言われる話でもないですしね)。


(一応)ニュースでも大きな混乱は伝えていませんし、トラブルもなかったようなので、一安心・・というところでしょうか。中国人はイベント好きな人が多いので、すぐに新しいイベントで盛り上がるでしょうしね。

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2009年7月21日 (火)

明日は上海で皆既日食が見れます

日本でもツアーが大盛況(と聞いています)の皆既日食ですが、今回は中国長江流域で観察が可能ということで、もちろんばっちり上海も入っております。僕個人としては別に天体マニアでもないし、どちらかと言えば物理現象でしょ・・ぐらいに思っていたので(ひねくれモノ)、明日は時間があったら浦东の公園にでも見にいってみよう・・と思っていたのですが、お客様とのアポが入ったので断念。空が暗くなったのだけ見ようかなと思っています。

上海ではこの皆既日食、かなりの盛り上がりを見せていて、地下鉄で流れるテレビにも「300年に一度の大イベント!」という映像がひっきりなしに流れています。うちの会社でも何人かのメンバーが明日の午前中はお休み、もっと気合が入って人になると今日の午後からお休みをとって旅行に言っております。基本的には一週間前までにお休み申請をすれば必ず休んでよいというルールにしているので、しっかりお休みを取ったんですね、みんな。


こういう”○○年に1度”的なイベントが大好きな中国人のこと、WEB界隈でももちろんそれなりに盛り上がっています。こちらでは検索エンジン・・・というかGoogleとYahoo!を足したような巨人サービス、百度でももちろん特集ページを作っております。Ies_090721_121234_2009722_______2
(右がキャプチャーをとった画面になります)

一番上には解説記事があり、わざわざ地図の上に太陽の移動図までをおいてくれる気合の入れようです。ちなみにこのWEBページでは「500年一遇日全食本月22日上演 时间将超过6分钟」(500年に一度だけの皆既日食は22日、時間は6分超)といつのまにか、500年に一度になっております。いったんどっちが本当なの??


とこんなに気合が入っている皆既日食観察ですが、明日の中国はあいにくの雨らしく・・。
中国部分最佳观测地多阴雨“无望”日全食(中国新闻网)
(中国で日食観察でに適した多くの地域で、雨により日食観察は不可能に)

会社を休んだ人はゆっくりすればよいでしょうし、カメラを買った人もこのあと使い道がありますが、ツアーに申し込んで既にたってしまった人とかはどうすればいいんでしょうか・・?絶対に「日食が見れなかったので代金は払いません」という人がいるでしょうから、もし雨が降った場合には引き続きニュースをウォッチしなければ・・と今から心に誓っています。


過去の中国の歴史では、日食は天の怒りということで政変に結びついたりということがあったらしいのですが、さすがに現代中国ではそのようなニュースは公式には流されません。ただ、やはり一時的な混乱はさけられないと想定されているのか、日本でもこんなニュースが取り上げられていました。

中国、皆既日食で注意呼び掛け トラブル発生を警戒か(NIKKEI NET)

中国政府は19日までに、中国の長江(揚子江)流域などで皆既日食を観測できる22日を控え、地方当局に注意を喚起する通知を出した。治安悪化や迷信による住民らの動揺を警戒。防犯対策や科学的知識の宣伝を進めるよう呼びかけた。

確かに昼日中にいきなり暗くなってしまうわけですから、防犯などの呼びかけの注意は必要だと思われます。また、日食にまつわる歴史的な話はNETでは普通に話されていますから、愉快犯のようなものも防ぐ必要があるかもしれません。

個人的には雨も降らずに、街も混乱せずに平穏に過ぎてくれるのが一番・・と思っているのですが、やはり渋滞ぐらいは起こるのだろうな・・と覚悟しています。明日は早めにお客様のところにいって、星巴克(スターバックス)で時間でもつぶそうかな。

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2009年7月20日 (月)

暑すぎる・・・。

日曜ぐらいから上海は無茶苦茶暑い。暑すぎる。Image297

右は会社を出てすぐの場所から、15時過ぎに撮影した空。太陽がアホみたいに光りすぎ。
外を歩くのが嫌とかそういうレベルではなく、命の危険を感じてしまうレベル。

夏はあと3ヶ月は続くんだよな・・・。

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2009年7月14日 (火)

日本のWEBサービスが中国に出てくる際にやりがちな3つの失敗

本日より一ヶ月に一回の北京出張。短い時間の中でなるべくお客様や人と会おうと思っているせいか、一日に3つも4つもアポを入れてしまい、ホテルに戻ってメールを見るとがっかり・・ということを毎回繰り返している(メールが多すぎてがっかりするということ)。

北京入り初日の今日は、うちのメンバーが北京でお知り合いになった投資家の方にアポをいただいてお話を伺いに行ってきた。運営されているファンドは中国企業向け投資ファンドなので、我々の会社への直接の投資というのはないのだけど、北京および中国のNETサービスをどのように見ているか・・ということを勉強させていただくためにご訪問。

初めてお会いする方なので、これまでのキャリアやファンドの特徴についてもいろいろ伺ったのだが、やはり意見があったのは日本から来るWEBサービスが失敗しがちな点について。『お前も前職でやってたんだろ!』とかいわれてしまいそうだが、せっかく考えが一致したので書いておこうかな。。と。


1.中国市場はまずはスモールスタートで。

"WEBサービスは小さく生んで、大きく育てる"みたいなことをよく言われますが、中国でビジネスをするには小さいにも限りがある。だいたい「小さく産んで、大きく育てる」「なるべく短期でコストを回収」というのは両立はしないものなのだが、それを本社サイドが要望することが多すぎるような気がします。

貨幣価値が低い、一人当たりの給与が低い・・・というイメージから投資金額が小さくても大丈夫だと思ってWEBサービスを始めることがまだまだ多いのですが、さにあらず。
仮にトラフィックが増えた場合にはあっという間にインフラコストが膨らみますし、なにせ相手にしなければならない人数が日本の10倍ということで「小さく育てる」際のマーケティングコストはバカにならない。なにより、世界でぶっちぎりで好景気(演出も含んでいますが・・・)の中国では、まだまだIT企業に数億の投資が入るなんてのは当たり前の世界。一昔前だと5000万ドルの調達などもある世界でしたからね・・・。日系企業のように100%子会社で展開となると、結局資金的にはローカルの調子がいい企業とは勝負ができないと思ったほうがよいでしょう。


2.中国ではネットサービスがまだまだ進んでいないという思い込み。

街でタンをはく人が減らない、裸で歩く人が多い、いきなり飛行機が引き返してしまうというように発展途上国にありがちがお笑いネタが尽きない中国なので、WEBサービスに関してもまだまだ進んでいないと思っている日本の方もいらっしゃるが、少なくとも上海と北京に関してはまったくそんなことはない。

確かに、通信インフラが整っていない(ブロードバンド環境はまだまだ)、アクセス制限がある、携帯も3Gはこれからとインフラ層は改善が必要だが、若者のNETリテラシーと発想力は日本よりもはるかに進んでいる。さらにいえば、世界各国で面白いサービスが展開されると、それを模倣するスピードも日本よりもはるかに早い。確かに進化の方向性は日本とは違うかもしれないが、WEBサービスに関しては日本よりも進んだマーケットであると思ったほうがよい。


3.自社のノウハウを持ち込めば厳しいマーケットでも戦える

そして、一番悲しい勘違いがこれ。
確かに日本企業のノウハウというのは中国企業から見ても勉強すべきところがたくさんある。しかし、そのノウハウは、特にWEBサービスに関しては、「日本という文化的要因・外部要因」に適応して作られているということがすっぽり抜けていることが多い。

また日本でWEBサービスを立ち上げた企業といえども、実際には少人数のプランナーやプロデューサーが優秀なチームを作り、基礎を立ち上げたという例が多い。このような場合、日本企業は一度立ち上げたものを「磨く」のが得意な人は多いが、外部要因などを理解した上で仕事をされている人は相対的に少ないような気がします。。

そのような場合に中国でWEBサービスを立ち上げようとすると、どうしても形から入ってしまい、中国の現状とまったくあいませんでした、なんでだろう、ノウハウが通じない!・・・といったことになりがちです。やはり文化的要因や社内のリソースが違うということを本当に「見極められる」人を送り込めるかどうか・・がキモであって、形ばっかりのノウハウをもちこんでもあまり意味はないように思われます。


と、1時間ほどいろいろと話をしたのですが、それでもやっぱり日本人にはもっと中国でプレゼンスをとってほしいということは思いますので、もし進出とかマーケット調査の希望があればいつでもご利用ください!・・・と最後は宣伝とさせていただきます。。。

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2009年7月13日 (月)

【書評】操作されるメディア、情報、そして立ち位置 -戦争広告代理店-

この本をこのタイミングで書評するのは、本当にただの偶然です。ですが、何らかの「縁」を感じざるえないのもまた事実です。

今回紹介するのは、1990年代に展開されたユーゴ紛争の裏側で、自陣営により有益な世論がつくられるように活躍したPR会社を取り上げたドキュメンタリーであるドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫)です。

わが闘魂の経営


ユーゴ紛争の時には私はまだ中高生でしたし、日々の部活動やら勉強やらが忙しくて正直言うとほとんど記憶に残っていません。塾の帰りに寄った本屋で思わず見つけて不思議な本だと思ってサラエボ旅行案内―史上初の戦場都市ガイドを購入した記憶があるぐらいです。

その意味では今回とりあげた本は「へえ、あの出来事の裏にこういうことがあったのか・・・」といった感慨を感じるのではなく、出来事自体を新しい知識として手に入れている・・という感じがしました。

本書でメインとなるのはアメリカのPRコンサルタントの活動です。2000年の一桁ももう終わろうとする今では、インターネットの発達によりPRの方法はずいぶん変わってしまったと思うのですが、エッセンスは変わらないはず。本書で明らかにされるのは、自陣営にとっていかに有効な「本当の情報」をメディアを使って広めていくか・・・そのための細かな手法とその結果としての国際世論の変化です。

本書の主人公の一人であるPRコンサルタントは実にきめ細かな方法で、少しずつ自陣営(ボスニア側)に有利な情報を広めていきます。例えば、ユーゴ紛争以来完全に市民権を得た『民族浄化』という言葉
の使い方などは、情報が少しずつ独り歩きをしていくさまをリアルに描くと共に、『ホロコースト』という欧米人にはトラウマとなるような言葉を使わずに同じ衝撃を与えるという意味において、情報の取り扱い方のお手本とすることができるでしょう(日本の政治家はすぐにナチスとかホロコーストという言葉を使いますが・・・彼我の差に愕然とします)。

この本を読むと、メディアが少しずつ自律的に一つの方向に向かっていく様が手に取るように実感できるでしょう。そして、それは日本人のすぐそばで、今も起こっていることなんだと・・海外にいる僕には思えるのです。

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2009年7月10日 (金)

中国における携帯販売マーケット

数日前の話になるのですが、NECが中国で携帯販売に再進出するという報道がありました。

携帯電話、海外販売に再進出 NECは高機能機を年100万台(NIKKEI.NET)

NECは10年後半に欧州を最有力候補として海外に再進出する。国内で生産した高機能端末を、現地の通信事業者ブランドで販売する。価格は200~300ドル以上を想定し、初年度100万台超の出荷を目指す。同社の海外進出は06年度の完全撤退以来4年ぶり。


どうやら中国への進出が第1候補ではないようですが、3Gで湧き上がる中国で携帯をウォッチしている見としては気になるニュースです。


中国では、世界各国の携帯メーカーがしのぎを削っていますが、3大プレイヤーといえば、NOKIA、サムスン(Any Call)、モトローラの三社です。この下にソニーエリクソンなどがいて、低価格帯まで行けば地場の膨大な数のメーカーがひしめいていますが、そこには日本勢の姿はほとんどありません。日本勢は今回名前の出ているNECや三菱電機などが一度は進出してきましたが、今は(公式には)全て撤退をしています。

一方、街を歩いていると驚くほど多くの人が日本製の携帯をもっていることに気がつきます。特に人気なのが、SHARPの携帯です。こちらでもAQUOS携帯は画像の美しさとそのブランド力によって、公式には販売が行われていないにもかかわらず、一定数のファンを持っているのです(ちなみに中国ではSHARPは夏普と書きます)。


今回のNECの海外再進出の発表ですが、気になるのはつぎの2つです。

  • 海外において『多機能』のみを訴求ポイントとして販売を行うことが出来るのか?

  • 海外進出先としてなぜ欧州が最優先なのか?
  • まず一つ目ですが、欧州のマーケットに通じているわけではないので完全な想像になるのですが、正直言って多機能というだけでは販売を実現するのは難しいのではないかと考えています。

    まずこの『多機能』という点ですが、中国にすんでいて海外の最新携帯を見ていると決して日本勢の携帯が圧倒的に高機能であるとは考えにくいです。むしろ、日本製の携帯が気に入られているのは、そのブランド力や使いやすさ。機能というよりも、一つ一つの使いやすさや『日本製である』というブランド力、そしてテレビや家電とのブランドの相乗効果によるファン獲得が力になっていると思います。

    一方、さきほどあげたような三大ベンダーは圧倒的な開発力・資本力・マーケティング力で次々と新しい製品を生み出してきています。このような巨大資本に対して300ドル×100万台強==最大300億円程度の売り上げを来たしひての再進出というのは、ちょっと体力的に厳しい・・・というのが率直な感想です。
    特にNECは家電との相乗効果などは期待できないので、多機能という観点からはよりマーケットを絞ったニッチ戦略のほうがうまくいくのではないかと、素人ながらには思います。


    次に2つ目ですが、これは、やっぱり過去の経験がどうしても後はひくということなのでしょうか??

    現状世界で携帯ビジネスが最も熱い国はどこかと聞かれればほぼ全ての関係者が『中国』と答えるでしょう。

    投資額の多寡は、技術の普及に関係ない -「モノ作り信仰」時代の終焉-(NBOnline)

    開発経済学や環境問題で著名な米国コロンビア大学地球研究所長(国連特別顧問)のジェフリー・サックス氏をして、「これからの世界経済のドライバーは、中国とモバイル、そして中国のモバイルだ」と言わしめた

    この通りややバブル的な一面もありますが、携帯への期待は中国では非常に大きく、その波に乗り遅れないと(あるいはバブルに乗ろうと)多くのプレイヤーが中国への参入を検討しています。その中で、中国を第一優先にしないとは、やはり会社としての体力への不安、そして過去の経験(痛手)が一つの教訓となっているのかな・・とも思います。

    個人的には日本のメーカーの技術力や海外で成功した力を持ってすれば、中国でも十分に戦うことが出来るように思います。ただそのためにはやはり、人・モノ・金の部分でより本気で戦う必要があるようにも思います。
    外資系戦略コンサルティングに勤めている友人が以前、

    「Globalにcompetitiveな企業は世界のあらゆるところをリサーチしてから中国への参入を検討する。しかし、日本企業は”日本はある程度目処がついたから中国に行こう”という発想で進出を決めてしまう。そこが、大きな差を生む」

    といっていたことがありますが、実地に働いていてもそのように思う部分があります。

    日本企業がより中国でよく戦うための土俵を提供すべく、これからもがんばっていきたいと思います。

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    2009年7月 8日 (水)

    上海で携帯ページの納品を本格的に開始

    昨日お客様に中国での携帯クーポンページを納品しました。

    まだ数ページなのですが、うちの会社でも本格的に携帯ページを商品として扱っていけるという自信がもてる出来上がりになりました(さすがに会社での仕事なので、今すぐここで画像を紹介するわけにはいかないですが・・・)。
    これまでも携帯ページの作成を行ってきてはいたのですが、3Gが話題になってからは本格的に会社としての勉強を開始し、ようやくまずはページの納品にこぎつけることが出来ました。

    この場を借りてうちを信じて発注いただいたお客様にありがとうをお伝えしたいと思います。


    昨日自分の携帯(3Gではありませんが)でチェックをしてみましたが、思ったよりずっと綺麗に画面が見えて、かなりの興奮!久しぶりに一歩前に進んだ!という気がした一日でした。

    中国では日本に比べて4メディアのマーケティングが難しく(データが信用できない、数が多い、価格が高いなど要因は多々ありますが・・)WEBや携帯でのマーケティングが日本と比較した場合でもより重要になると感じています(けっしてポジショントークではありません。お金があればマスでの効果も絶大です)。

    これまではどうしてもタッチポイントが限られるPCでのアピールしかできなかったのですが、今後携帯のページが伸びれば、間違いなく「中国らしい携帯でのプロモーション」が伸びていくような気がします。

    例えば、ぱっと思いつくだけでもこんなのが。

  • 携帯用の面白動画を個別URLで設定して、口コミの期待を!
       → 中国は情報伝播が日本よりも早いので、うまくしかけられれば爆発の予感(?)

  • 店舗でブルートゥースを利用してURLをばら撒き、店舗ごとのクーポン展開・情報発信へ!
       → ブルートゥースはOPENにしてもらうだけでいろいろ情報をPUSHできるので、期待大(?)

  • 中国では日本のように3大キャリアが企画を決め、端末もコントロールするようなマーケットではないので、いろいろと日本とは異なる難しさがあるのですが、これからも勉強を続けて、提案に盛り込んでいけたらと思っています。。

    携帯のサービスサイトでも作ってみようかな。。。

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    日本でのマネジメントは相撲に似ているのではないかと思ったり。

    マネジメント理論・・といったものを体系的に学んだことがないので、まったく専門的な話ではないのですが、なんとなくこのごろ思っているのは、日本でのマネージャーの役割というのは、相撲の番付が上の人間の役割なのではないか・・ということです(これだけ聞くと、全然意味不明ですが)。細かい突っ込みは無しでお願いします。


    MBAで教えるようなマネジメント理論を時々見て思うのは、欧米での基本的な人間観として「人は自分の意思を持って生きている」というのが暗黙の前提になっているのではないか?ということ。ゆえに、マネジメントでの理論も、いかに部下のその意思を強く引き出すかとか、その方向性を会社の方向性と向けるか?とか、あるいはその意志を強く引き出すか、ということに重きを置いているように思います(あくまで思うだけです)、

    日本人もそれは同じ人間ですから、やはり意志を持って生きているには決まっているんですが、欧米系の人が思うほどにはそれが意識したり強く出したりすることが出来ないのではないか・・とこのごろ感じています。平たく言えば、「なんとなく生きていてもそれなりに幸せ」という状態です。まあ、自分も含めて、そんなに人生で無茶苦茶主張したいことがあるかと聞かれるとすぐには答えられないのですが。


    で、ここからが本題。
    欧米ではモチベーションを引き出す方法の一つして「難しい仕事を与える」「やりがいのある仕事を与える」というのが一般的だと思うのですが、平均的な日本人に対してはそれだけでは十分ではないと思うんですよね。それに加えて、適度に上司がプレッシャーなり難題を与えるなりして「俺にぶつかってこい!」という発破をかける必要があるように思うのです。

    これってちょうど、相撲で番付が上のひとが『胸を出す』という状況に似ているな~とこのごろふとおもっちゃったりしたんです(相撲をしらない方のためにお伝えすると、胸を出すというのは番付が上の人が土俵にいて、番付が使途の人にぶつからせたりするような稽古のことを言います。決していやらしい意味じゃないですよ)。

    「どうした、そんなことも出来ないのか?」
    「もっと力を振り絞れ!」、、、みたいな・・・。


    これって僕が体育会系で育ってきたから思うことなんでしょうか。。。自分ではわかりません。

    まあ、結局何がいいたいかというと、メンバーの育成のためには時にはあえてプレッシャーをかけたり、自分が壁になったりして『戦う』必要があるということ。機会を与えれば人が育つっていうのは事実だと思うのですが、リーダーとしてはそれだけではダメだろうと、あらためて感じているってことです。

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    2009年7月 5日 (日)

    『メタ』はハイコンテクストな文化でないと楽しめない -:名探偵の掟-

    毎回日本に帰ると、東京都内の手近の大きな本屋に必ず立ち寄るにことにしています。東京駅近くなら丸善八重洲ブックセンター、有楽町なら駅前にある三省堂書店など。他にもだいたい日本では大きな駅には本屋が併設されているので、時間があるときには(ないときにでも)必ず入るように心がけています。

    今や日本で売っているベストセラーはネットでだいたいチェックすることが出来ますし、僕のRSSには多くの書評サイトが登録されているので、ほぼ100%ベストセラーの出版状況を追うことが出来ます。その気になれば、Amazonなどで簡単に購入も出来ます。

    ただ、やっぱり本屋が好きなんですよね。何が好きって、あの本屋の『ちょっと空気を切り取ってます』的な雰囲気がたまらない。だいたい世界中どこでもそうなんですけど、本屋ってその国にいないとわからないネタが転がっているものです。例えばドラマのノベライズとか、ローカル有名人の自伝だったり、プチ流行の解説本だったり、それから賞がらみの本だったり。
    やっぱりそういうのは圧倒的に『現地』にいかなければわからないんです。

    で、だいたい目的も決めずにぶら~っと本を見て、数冊を買って帰ってきます。本当に必要だと思っている本は大体事前にホテルにAmazonで購入していますからね。本当に目についた本を買ってくるんです。で、本日書評するのは、その中の一冊。どうやらドラマ化をきっかに新装版の文庫本が出たらしい、東野圭吾さんの名探偵の掟 (講談社文庫)です。

    名探偵の掟


    東野圭吾さんの本は、『悪意 (講談社文庫)』とか『どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)』なんかは結構昔に読んだんですけど、ここ数年はとんとご無沙汰しています。・・・というか、大学院ぐらいからお金もなかったし、何か時間がもったいない気がしてほとんどミステリは読むのをやめてしまったんですよね。また、読み直そうかなぁとなったのは中国に来てから。ず~~~っと仕事ばっかりだと体も心も持たないよね、と思い出したからでしょうか・・(社会人生活が3年過ぎてちょっとバランスを取り出したというのもあります)。


    文庫本というのはちょうどスーツのポケットに入る大きさですし、この本は短編集なので気楽によめるな~と思って買ったのですが、なんのことはなく帰りのバスと飛行機待ちの時間とあっという間に読み終わってしまいました。内容が軽かった・・というわけではなくて、面白かったからなんですけどね。


    この本、ミステリ好きならそれなりに誰でも楽しめると思うんですが、やっぱり一回は一通り本格モノを楽しんだことがある人のほうが圧倒的に楽しめると思います。何が面白いって「ミステリのお約束」をメタ(一次元高い視点)から突っ込んだり、壊したりするところで笑えるかどうかで面白いかどうかが分かれると思うのです。やっぱりそのためには一度は「お約束」にどっぷり使ったことがあるほうがいいなじゃないかなと思います。

    一歩はなれた見れば面白い・・ってことは結構あるものなんですが、同時にその面白さがわかるためにはある程度その文脈がわかってなければなりません。例えば「二時間ドラマ」のあたりなんて、日本人じゃないと絶対わからない面白さでしょう。例えばこの本を日本語がものすごく出来る中国人に読んでもらってもやっぱりわからない。なぜなら、この「お約束」==コンテキストは日本人でないとわからないからです。

    先ほどドラマ化にあわせてこの文庫本も新装版が出たといいましたけど、こういうメタ作品が地上波のドラマになってしまうというのは、実はとてもすごいことなんです。本格にどっぷりつかったことがない人でも楽しめるってことは、逆に言うと「日本人は基礎的なミステリ知識を"誰も"が持っている」ってことですからね。中国人なら誰でも三国志を知っている・・みたいな感じで、日本人はミステリの文法を知らず知らずのうちに習得して島手いるということなんだと思います。


    昔、日本の出版界が元気になるためには、もっともっと海外への翻訳モノを増やしていかなければならない・・っていう話を見たことがありますが、今日いっているようなことを考えるとちょっと簡単じゃないな・・って思います。どんな小説でも固有のコードというか記号があります。それがどのくらい「私達にとって自明」だけど「海外のひとにとって自明じゃない」というかを考えないと、とりあえず翻訳してみたのに全然面白さがわかってもらえないなんてことも十分に起こりえますものね。

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    2009年7月 3日 (金)

    人は『納得』しないと動かない生き物であるといわれておりますが。

    何かタイトルだけだとまるで釣りのようなタイトルですが、この小さい(全体で50人ぐらい)の企業にいても同じことを日々を感じています。この『人は理解では動かず、納得しないと動かない』というのはそれこそ古代ローマの時代から、平成時代の経営者まで古今東西あらゆるリーダーが言葉を残しているのですから、ごく一般的な組織課題なのでしょう。

    では、なぜこの『理解しても納得できない』という状況が生まれるのか、ということを考えるといくつかの場合があるように思います。

    <前提としての仮定>少なくとも意見について理解できるということは、現状の情報レベルは同等であると仮定してよい。

    <理由の仮説>

  • 今後起こりうる未来への想定確率が異なる。平たい言葉で言えば「いってることはわかるけど、そんな悪くはならないですよ」ということ。

  • 発言している対象への感情。平たい言葉で言えば「いってることはわかるけど、お前の言ってることは納得できん」ということ。

  • 理解してしまうと自分に起こるであろう負荷への不安から。平たい言葉で言えば「人間は本質的に変化を恐れる生き物である」ということ。

  • この3つの理由に対する方法はその組織の置かれている環境、そして発言者の権威・権力によって変わってくるのが当たり前である(言い換えればそういった外的状況が固定された場合に、どのような方法をとるのが最適か?を考えるのが経営というものであるように思う)。
    例えば、強い権力を持つリーダーでかつ社会的に許されるなら「俺の言うことを聞け!聞かないやつはクビ!(ひどい場合には死刑)」と対応方法だってありだろう(ちなみに「あなたの言うことをは納得できないけど、あなたが納得できないということを表明する権利は尊重する」というのが民主主義の根本的な考え方なので、日本というのは本来の意味では民主主義の考え方は受容できていないのでは・・と思います。まあ、これは別の話)。

    他にも未来をわかりやすい形で示すというのもあります。確かに明確に未来を見えるようには出来ないけれど、どんなにツールがITに変わりライフスタイルが変わろうとも、人間の思考もそんなには変わらない。歴史を勉強するのは結局そういう事例やセンスを磨くためなんだと思います(下手をうつと、このまま行くとこんなに暗い未来が・・みたいな一個めと変わらない対応方法になってしまうのが、この方法の難しいところですが)。

    いずれにしても、リーダーというのはいかにこの「納得」とか「腹に落ちる」という状況に持っていくかが重要。ここはもう完全に人格やスキルを総動員しての戦いになります。


    ・・・・と頭ではわかっていたのですが、いざ自分がその立場になってみると実践はとても難しい。というか、正直言うと50人ぐらいの小規模の組織ではそんなことにはならないと思っていたんですね。

    例えば、自分がとあるグローバル企業で経理の仕事をやっていたとしましょう。自分の所属している部門は多少苦しい時もあるが、若干の黒字を出しています。どうやら世界中で競争力がなくなってきているので、会社自体は厳しいらしいがそれでもうちの部門は大丈夫と安心していました。
    ところが本社のリーダーが変わった瞬間にこの部門の閉鎖が決まり、社員は全員解雇と決まりました。どうやら本業とシナジーが出ない仕事は全て閉鎖すると決まったようです。


    ・・・こういう例なら「頭では理解」出来ても「納得」できないという状態になるのは十分にわかります。戦略として論理的に妥当性があるな==理解できたとしても、なぜその戦略を選択したのか==納得は難しいでしょう。なにせ、決めたのは遠い本社で、当然自分のことなど見たことも聞いたこともないどこかのお偉いさんなわけですから。「何もわかってないくせに!」と納得できない状況になると思うんです。


    でも、今のうちの会社の状況はそういうのとは違う。数字も全て見えていて、ほとんどの情報も共有されていて、会社の状況と自分の状況がダイレクトにつながっている。そのような規模です。それでも、やはり見ている世界が人によって異なるし、対応への危機感も異なる。

    そういったことは正直言って僕の想定にはなかったことです。
    確かに組織は規模によって問題解決方法は変わります。しかし、問題の質自体はそれほど変化がない。というのが、このごろの私の気づき。
    そしてそれに「気づいた」以上、どのように対応していくかは今度は「私の」問題になります。ということで、来週以降はこの「自分の問題」に取り組んでいかなければならない。それが09年3Qを迎えるに当たっての所信表明となります。

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