« 第62週目終了! -寧波で後輩の結婚式に参加 - | トップページ | 第64週目終了! - MBAは起業に役に立つのか? - »

2012年10月21日 (日)

第63週目終了! - 意識しないと見えないものが国というもので・・・-

ここ数日で上海は一気に寒くなってしまい、あっという間に寝る時も長袖でないとつらい気温になった。毎年上海は春と秋はない・・と思えるぐらい短いのだが、今年も本当にあっという間に冬が来そうな気配がする。こういう時期になると、待ってましたとばかりに風邪をひいてしまうのだが(だいたい年最低四回は風邪をひいている気がする)、今年も木・金曜日は微熱があったのほぼ一日布団にふせっていた。授業もあまりないこの時期はどうしても昨年に比べて必死さがたりないな~と思いつつも、ようやく落ち着いて過ごせる時期を楽しんでもいる。ということで、MBA生活第63週目も無事に終了。



■ 今度は韓国人がビビる番・・? ■

9月におこった反日運動も随分と下火になったように見える日中関係だが、うちのschoolでは今度は韓国人の友人がビビる番になったようだ。というのも、先日韓国側領海に入った中国人漁民が韓国の沿岸警備隊のゴム弾により死亡するという事件があったからである。(詳しくはこちらをご確認ください)

正確にいえば、この事件の後NET上では多少「韓国人め~」的な発言もあったし、中国側としても抗議をしていたというのは事実だが、対日のように実際に事件になるようなことは何一つ聞いていない。それでも韓国人の友人としては「この前は日本に対してああいうことがあったし、次は韓国になっちゃうんじゃないかな。韓国側も妥協することはできない時期だし」ということで、早くもビビりモードに入っているというわけである。


面白いのはこの話をしてくれた韓国人の友人は、9月の反日の時期には「上海は平和だし、全く問題ないだろ~」とものすごく楽観的な発言をしていたということ。いざ自分に関係あるかもしれないとなると途端にリスク許容度が下がるというのは、ある意味とてもわかりやすい態度だと思う。たぶん多くの外国人にとっては、反日というのは「中国ヤバい。けど自分たちには(今のところは)関係ない」ということなんだろうな・・と改めて思った次第。

ちなみにかの時期にはタクシーで日本人ですか?と聞かれたら「韓国人です」と答えようというのが一つのTipsとして日本人の間では言われていたのだが、今回の事件で韓国人とも言えなくなったよな~、この友人とは笑いあったのであった※1
こういうことを書くと反対する人も日本国内にはきっといるんだろうけど、身を守ることが何よりも大切なのだから、個々人が自衛のために嘘をつくことは全然問題ないと僕は考える。だからと言って『そうするべき』と主張するわけでもないので、結局のところ個々人が自分の信じるように対応すればよい・・というのが僕のスタンスである。


■ 中国人が見えない「中国」、日本人が見えない「日本」 ■

今回の9月の事件では当然何人かの中国人とも話をしたのだが、彼らとの会話も個人としては非常に面白かった。うちのschoolの中国人の中にもいわゆる党籍をもつ人間というのは結構いるのだが、それでも彼らは意図的にか無意識的にか、政治問題からは距離を取るようにしているように見える。なので、逆に彼らが時々発する政治的な発言というのは、結構的外れだな~と感じることが多い※2※3

例えば最もよく言われるのは「今回のことは一時的な問題だから、じきによくなるよ」ということ。僕を励まそうという意図からそういうことを話してくれるのはすごくありがたいのだが、今回の僕(そして多くの現地日本人が考えていること)が今回の問題そのものではない、ということにはなかなか想像力が働かないようだ。僕らがむしろ「今回のようなことが今後も発生するという可能性があるし、少なくとも今後もそれを抑えるような手は打たないであろう」ということにたいして、軽く絶望しているというのに。

次に言ってくれるのは「今回のことは乗りやすい誰かがやっているだけで、俺たちの関係には全く関係ない」ということ。これも個人としてはすごくありがたいことなんだけど、一方でそういう「誰か」がどこかにいた時に困ったことが発生したらどうすればよいか・・ということにはあまり触れられることはない※4


中国人と話していると、このことに関わらず「ものすごく大きなこと(マクロ)」と「ものすごく小さいこと(ミクロ)」について話すのは得意なのだが、その間をつなぐような内容については想像力を働かせたり考えたりするのが苦手だな~と感じることが多い。いいかえると、ものすごく理念的な内容と自分たちの経験をつなぐリンクを想像するのが苦手ということである。

じゃあ日本人がそのようなことが出来るのか・・というと、決してそんなこともないというのも、今回の出来事のあとに同じように感じるたことである。例えば今回の出来事だって、もちろん中国で日本人が危険な目ににあったり、財産を壊されたりということの責任はそれをした当事者にあるのは間違いないとしても、一方で日本側からのメッセージが間違って伝わっていなかったか?、あるいはどのようなメッセージが伝わっているかを考えていたか?と聞かれれば、考えが浅かったよね・・・というのは日ごろから日中関係を見ている人ならだれしもが思うことだと思う。

また僕が上海にいると知っている複数の友人から「うちの会社の人はそれほど危なくないって言ってるけど」という連絡も貰った。決して彼らを責めているわけではないが、日本の大企業にいていざとなれば会社が引き上げのための費用を負担し、中国という職場がなくなっても少なくとも職は保障されている立場と、一人でこちらにいるのでは当然感じるリスクは異なるだろう。


なんとなく取りとめのない話になってしまったが、このごろ思うのはどんなに国際経験を積んで、どんなに他国のニュースに触れるようになっても、最後のところでの判断というのは「自分が感じた身体的な経験」に依存するというのは誰しも変わらないということだ。もちろん自分の頭の中にあるフレーム・・もう少し強い調子で言えば「思いこみ」というのは誰しもが持っているのだけど、一方でそれを柔らかくする、あるいは柔らかくするという努力は誰でもできるわけで、そういうことこそがもし国際的に活躍していと思うのであれば求められることなんだと考えている。たぶん語学なんかよりもずっと大切なこととして。




※1・・・このネタは日本人に優しいタクシードライバーからも真剣な顔をして教えてもらったので、結構一般的に広がっているネタだと思う。活動に参加するような人間は日本人も韓国人も見分けつかないだろうから確かにこれはよい方法。でも、さすがに日本語の音と韓国語の音は結構違うので、日本語で会話をしたらたぶんばれるだろうと思う。
※2・・・党籍を持つからといって必ずしも政治的な活動をしているわけではない。仕事をする上でも党籍を持っている方が有利になることは多いので(主に人脈の面で)。ただしその分面倒くさいことも多いらしいが・・。
※3・・・中国人は日本人と違って酒の席で自国の政治について語ったりしない。たまに日本からのお客さんで僕が同席している時にそういうことをする人がいるのだが、個人的に自分の評判を下げることになるので、以降はその人とはお付き合いをしないようすることにしている。
※4・・・中国人というのはある方向性にど~っと走ってしまうことはよくあるので、例えば回りが反日に染まっている時にそれに対抗するようなことはすごく難しいだろうと思うし、そういうことをして自分たちを傷つける可能性を上げてほしいとは僕も思わない。

|

« 第62週目終了! -寧波で後輩の結婚式に参加 - | トップページ | 第64週目終了! - MBAは起業に役に立つのか? - »

MBA」カテゴリの記事

Off」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/56852/55990195

この記事へのトラックバック一覧です: 第63週目終了! - 意識しないと見えないものが国というもので・・・-:

« 第62週目終了! -寧波で後輩の結婚式に参加 - | トップページ | 第64週目終了! - MBAは起業に役に立つのか? - »