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2012年11月

2012年11月25日 (日)

第68週目終了! -世の中に流れているMBA情報 -

来週はTerm5-Bの最終週・・ということで、課題と授業がかなりつまっているのにもかかわらず、本日から香港に2泊3日の弾丸ツアーで来ている。今までネット上でしかつながっていなかった香港MBAの日本人学生と会うことと、うちのschoolから香港に交換留学に行っている友人に会うのが主な目的だったのだが、たまたま日本の友人がこのタイミングであれば上海に来るということで、授業の合間をぬっての弾丸香港旅行ということになった。
課題がかなりたまっている・・というか、必修授業期間とは違い全ての授業で最終週に発表が用意されているので、駆け足で準備をしつつ香港に来ても引き続き作業をしている、そんな感じでMBA生活68週目も無事に終了。


■ MBA情報にまつわる誤解等など

中国(またはアジア)という枠にとどまらず、MBAというのは「耳にしたことはあるけれど、実際にはよくわからない」ことの一つのようで、入学以来僕もそれなりの数の志望者/検討中の方から連絡をいただいてきた。僕の場合には幸運にも友人たちにかなりの数のMBAホルダーがいたので実際に話を聞くことが出来たのだが、MBA留学や中途入社がそれほど行われていないような会社では実際の話を聞くこともかなり難しいと思う(毎年せいぜい数百人しか留学しない市場だし・・)。

そうなると留学予備校での説明会や、まずは書籍でMBAについて基本的な調査を・・ということになるのだけど、残念ながらそのようなソースから得た情報をもとにでご質問をいただく場合は、結構根本的に認識がずれているということが結構ある。・・・といっても、僕自身も、入学前にはかなり話を聞いたり、また実際に複数のschool訪問を行ったりしたが、それでもイメージとかなり違うところがあったので、それはいたしかたないことだと思う。ということで、今日はそういうMBAを考えている方に「質問をする前に最低限知っておいてほしいこと」を書いておこうと思う※1


  1. 自分のschoolの悪い話はしない
  2. MBAというのは良くも悪くも経済合理性に支配されているので、ある意味rankingが全てのようなところがある(もちろんglobal ranking の1位と2位にそれほど差があるわけではないが、1桁と2桁では結構差があるみたいな感じの違いである)。このrankingは実にいろいろな要素から成り立ってるわけだが、基本的に「いい学生がたくさん入学してくれて、よい給与・よいポジションを得て、雇う側も満足する」というサイクルが回っていればある程度は上がっていく仕組みになっている。

    つまりMBAにとっていい学生をとるというのは、「事業継続」という観点から本質的に重要なことなのだ。また卒業生にとっても、自分が卒業したschoolのrankingがあがればそれだけよいチャンスに恵まれるし、いい人脈を作りやすくなるので、卒業後もschoolのrankingというのは結構気になる存在である。


    こういう背景があるので、基本的に世の中に出回っている情報というのは「いいことのみを伝える」というバイアスがかかる。自分のschoolのことを悪く言ってもはっきり言えば得るものはなにもない上にむしろ自分の価値を下げることになるので、そういう情報というのはほとんど出てこない。僕自身もCEIBSにマッチしない人が入るのはお互いに不幸なことなので、それなりに悪い情報も提供してきたが、それでもうちのschoolを感情的にけなすことはしていないつもりである※2

    また特に私費留学生はそもそもMBA学生は入学時に馬鹿にならない金額を払っているわけで(多かれ少なかれだいたい年収1年分ぐらいが目安)、そういった自分の大きい決断を悪く言うというのはなんとなく居心地が悪いのも事実である。もしそのschoolがよくないのであれば、自分の決断が間違ったものであるということになってしまうから、やはり自分の中でもバイアスをかけて、駄目な点よりいい点を評価しようとするのは極めて自然なことだと思う。

    ということで、世の中には自分が卒業したMBAに関わらず美辞麗句が並ぶわけだが、はっきり言って人の為すことに完璧なものなどあるわけがない。よっぽど親しい人間以外にはメールでの問い合わせぐらいではよくない点は教えてくれないMBAホルダーが多いとは思うので中々難しいとは思うのだが、いい面と同じくらい悪い面(というか、正確にいえば腹が立つことだと思う)があるのは知っておくといいと思う。Twitterでは結構本音を言っている人が多いのでそういう人をフォローして根気よく情報を追っていくのはが個人的には良い方法だと思っている。


  3. "Case"にまつわる誤解
  4. MBAと言えばケーススタディー。これは数限りないメディアや書籍によって繰り返されてきたので、もはや常識のようになってしまったのだが、残念ながら理解が結構間違っていると思う点がある・・・(が、僕も入学前は間違って理解していた)。それは「ケースは覚えるもの/読むものではなくて、理論に基づいて判断をするための、練習問題である」ということだ。

    MBAで学ぶ経営学が科学かどうか・・という議論はいったん置いておき、MBAというのは理論と実践の両立からなるものである。ただ、実際のビジネスというのは最終的には判断の積み重ねで成り立っているので、理論だけ学んでも実際にどう生かすべきかというのは、その学び自体は教えてくれない。そういうわけで、自分の判断力を磨くという観点、あるいは過去の内容から教訓を得るという観点からケースを学ぶというわけである。

    ケースというのはこのような存在なので、「ほぼ全てのschoolで使われているようなケース」というのが、ほぼ全ての教科で必ずある※3。なぜなら学ぶべき理論というのは、基本的な部分は世界中で一緒だし、そしてMBAが米国(特にケースの面でいえばハーバード)で発展してきた以上、それは米国のケースにならざるを得ない。


    CEIBSに興味がある人というのは当然多かれ少なかれ中国ビジネスに興味がある人が多いので「中国に関するケースはどのくらい学びますか?」という質問をもらうのだが、はっきり言えば2・3割がいいところである。これを少ないか多いかととるかは難しいところだが、少なくとも香港大学やCEIBSのようにケースセンターを持っているアジアのMBAが出しているケースと、歴史ある米国MBAのケースを読み比べれば、その差はまだまだ大きなものがあると感じる。もし仮に「全てのケースが中国絡みの内容で構成されています」というschoolがあったとしたら、そのschoolの学びというのはあまり役に立つようなものではないと思う。

    もちろんケースをたくさん読むことで自分の中の知識や引き出しは増えていくし、多くのMBA就職では「ケース面接」が行われるので、ケースを読むことそれ自体にも価値はある。それでもケースというのは本質的には練習問題であるので、いわゆるビジネス書をたくさん読んで知識をつけるというのはちょっと違う存在なのだ・・・ということは知っておいた方がよいと思う。あと個人的な感覚でいえば、日本の事例に関して言えば結構勘違いがあったりして、論文としての完成度が低いものも少なくない(これも発行しているschoolの基準に依存するが)。

  5. 出来ないことなどほとんどない
  6. 最後に質問をいただいて一番回答に悩むのが「CEIBSでは××は出来ますか?」という質問である。こういう質問をもらうと、こちらとしては「やりたければ出来るんじゃないでしょうか」という回答以外しようがないのだが、MBAというのは日本の大学生活とはかなり違うので、「規則により禁止されていること」というのはほとんどない。

    もちろん出席に関するルールや単位に関するルール、それから自分では変更しようがないスケジュールの問題というものは存在するが、逆にいえばそれ以外は自分の意思で少なくともアクションを起こすことが出来るのがMBAだと言えると思う。


    じゃあ、なんでも許されるのかというと、例えば僕は入学時に日本企業とのつながりを作ろうと思ってJapan Clubを立ち上げようとしたのだが(香港科学技術大学には存在するが)、うちのMBA Officeから許可を得られずにとん挫したというように、なんでも実現するわけではない※4。ただこれは「出来ない」ではなく、「許可されなかった」だけなので、もしかしたら人が変われば許可されたかもしれないし、違う方法でアプローチすれば実現したかもしれない。この微妙な違いがうまく伝わるでしょうか・・・。

    また物理的な問題として時間的な余裕がないというのは事実だが、例えば睡眠時間をけずったり、チームメイトからの冷たい視線をものともしなければ活動時間をそれなりにとることは出来るので、学外活動も行うことが出来るだろう。このあたりは、もう個人のモチベーションの問題になるので「出来ますか?」と聞かれても「あなた次第ですね」としかいいようがない。

    本質的に『何かをする』ということは「個々人によって違う限りあるリソースを、ある事柄実現するために配分すること」なので、質問をいただく際に「○○をしたいのですが、学業による時間的な制約はどの程度ありますか?」とか「××を取り組もうと思うのですが、現状のschool policyとどこか衝突する点はありますか?」のような質問をしてくれれば、しっかり答えられるのに・・・と感じる。繰り返しになるが、基本的に法律とschoolの規則に反しない限りにおいては、出来ないことはあまりないです。



■ "悩むなら来ない"という選択肢もあり

最初にも言ったように世の中にはMBAに関する「いい情報」がたくさん出ているので、逆にそれが疑わしいと感じる人も当然いるだろうし、実際にMBA schoolにいる自分も「いくらなんでも言いすぎだろう」とか「あおってるだけで無責任だな~」と思うような記事はたくさんある。

ただ一方で、MBAホルダーやMBA在籍中の人に「MBAに行くことにどのようなメリットがありますか?」という質問をする・・というのはあまり意味がないし、もっと言えばそういう質問を他人にしないとメリットがわからないなら、行かないという選択肢を選んだほうがいいと思う。


メリット/デメリットというのは羅列することが出来ても、それはどこまで行っても個人的な評価軸でしかないので他人がどうこういうのは難しいし、「体験」みたいなことはあくまで個人的にしか決められないことだからだ。僕はまだしたことがないが、結婚みたいなもの・・・と思ってくれればいいんじゃないだろうか。

何より僕がこれまで会ってきたMBAホルダーはみな、根本的なところで「とりあえず行ってみたかった」という気持ちが何よりも勝ったように感じるし、僕についても「どこに行くか?」というのは悩んだけれど、「行くべきか/行かないべきか」は悩まなかった。就職活動を始めてみて改めて思うのだが、少なくとも日本社会というのはMBAでの経験をそれほどポジティブに評価するわけではないし、お金の面で苦しい思いをすることもある。なので、いろいろMBAについて悩むよりも、まずは「いろいろ失っても行ってみたいところか」というのを冷静に計算しつつ、心に聞いてみるのが何よりも大切だと思う。その思いが強ければ強いほど、よりよい準備が出来るし、自然と情報も集まってくるようになるのではないだろうか。




※1・・・質問の内容があまりにずれているとどうしても辛めの返答をしなければならないので、まずはこのページを見てもらうほうがお互いに負担がないだろう・・という僕の考えもある。
※2・・・うちのschoolのようにまだ歴史が浅い学校は卒業生もほとんどいないので、ある程度駄目な点も含めて積極的に広めていくことが重要だと思っている。いいことばかりの情報ソースなど誰も信用しないだろうし。
※3・・・もちろんケースを最終的に選択するのは教授なので、その教授の好みや授業の展開方法に依存するところがあるが、それでも「定番集」みたいなのは、やはりある。
※4・・・例えばこういう点がうちのschoolに対して「腹の立つコト」の一つである。事務的な管理を行う組織であるMBA Officeがある事象に対して「許認可権限」を持つというのは理解が難しい・・・が、こういうところはいかにも中国だなと思ったりもする。

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2012年11月18日 (日)

第67週目終了! - Exchangeに行くべきか? 行かないべきか?(メリット編)-

今週はTerm5-Bの真ん中ということで、授業もあまりなく結構ゆったりとした一週間。ただ、そういう時はむしろ就職活動を進めてしまおう・・ということで、今週は日本のエージェントと連絡をとったり志望動機書を書いて時間を過ごした。来週は日曜日から香港に行くこともあり、Reading系の課題は前倒しで進めておくことにした。そんな感じで嵐の前の静けさを感じるMBA生活67週目も無事に終了。


■ 「行かないことで学べる機会」はあるのか・・・?

今週は「先週のExchangeに行かないことについてのデメリット」に対して、「行かないことのメリット」を書いてみたいと思う。・・・のだが、書き出してみると少なくとも勉学面に関しては思ったよりもメリットが少ないことがわかって少々残念な気持ちである・・・。

  • メリット1:選択授業はゲストスピーカーが盛りだくさん
  • うちのschoolは18カ月間の中で2年間のプログラムとほぼ同じだけの単位するをとらせるという方針から、1年目はやたらと授業が多い。そういう意味ではカリキュラムが充実しているのだが、しかし授業の内容はという基本的には必修授業なので、ケースを読んだり講義を聞いたりということがメインである※1。他校・・特に米国にあるschoolでよく言われるMBAの良さの一つであるゲストスピーカーを呼んでの講義というのはほとんどないというのが現状だ※2

    これがEchange期間のTerm5になるとガラリと変わる。Term5は全て選択授業なので、自分が気になる科目をとることが出来るのだが、その選択を行う際に出されているシラバスを見るとどのような授業内容が行われるのかがだいたいわかるようになっている。・・・自分もそれを見ている時に気がついたのだが、選択授業ではかなりの講義が「ゲストスピーカー」を呼ぶことを授業の主要な内容に設定していた。


    例えば僕がとっているLuxuryの授業では、教授自身が自分でコンサルティング会社をやっていたり、また以前は高級化粧品会社に勤めていたということで、ほぼ毎回その関連のゲストスピーカーを呼んできてくれている。これは学生の身からすると非常にありがたい話である。

    うちのschoolは「Global width, China depth」というスローガンのもとに授業カリキュラムを組んでいるのだが、当然だが中国の案件ばかりを扱っているわけではない。そもそもMBAというのはある程度は学問体系を学ぶわけで、まだ実質的に改革開放が始まって30年そこらの中国だけで全てが学ぶことは不可能であるし、先進的な事例を学ぶのであればやはり米国発のcaseに頼らざるを得ない。ということで、だいたい必修期間は2-3割ぐらいが中国関連の内容である。

    これでも上記理由から結構多い方だと個人的には思うのだが、やはりゲストスピーカーが来ると生の中国ビジネスの話を聞くことが出来るので、座学よりもやはり話は面白い。特に中国に長い人ほど中国ビジネスの表裏を知っているので、適度にぼかしつつもギリギリな話をしてくれるのを聞いていると、中国ビジネスは理論だけではとても割り切れないな~と思うのである※3

・・・というのが学ぶ上でのメリットである。なんというか残っていることで得られるものはこれだけ・・というのが非常に寂しいが、実際のところMBAで学ぶ内容というのはどこもそんなに変わらないという前提を置くと「中国のことを学ぶ機会は増えるが、学ぶ環境は大幅に悪化する」というのが結論になってしまう。


■ 学び以外のメリット・・はもちろんある

先週の話と上の話だけを見ると「な~んだ、Exchangeには行った方がお得なのね」という話になりがちだが、あながちそうでもない。もちろん残っていることによるメリットもあるのだ。

  • メリット2:ようやく中国語を学ぶ時間がとれる
  • これまでも何回か触れてきたのだが、うちのschoolは1年目は非常に忙しいので中国語を学ぶ時間というのはほとんどとることが出来ない。もちろん予習復習を最低限にして、グループへの貢献やらクラブ活動やらをほとんど行わなければ(==友情をはぐくむ時間をほとんどとらなければ)中国語を学ぶ時間をとることはできるが、そういう選択をする学生というのはあんまりいない※4

    一方でExchange期間になると、授業は減るしグループワークも残念ながら機能しなくなるので、かなり空いた時間をとることが出来る。その空いた時間を何に使うかは個人の完全な自由なわけだが、一つの方法としてはやはり語学を学ぶというのはとても有効な方法だと思う。


    2012年現在はお金を出せば中国語を東京で学ぶ・・というのはそれほど難しくないし、事実日本にいるだけでHSKの最高クラスである6級をとったという人もいる。ただ一方で、中国語というのはその言葉の性質上コンテクスト依存が非常に強いし、教科書で習わないような口語というのも非常にたくさんあるので、やはり学ぶのであれば現地にいたほうが圧倒的に効率がいい。


  • メリット3:大陸に関する就職案件は圧倒的に多い
  • これはほとんどのグローバル企業で共通認識となっていると思うのだが、中国での事業展開で足りないものは「ミドルマネージャー層」である。転職期間がやたら短いという問題はあるものの、現場クラスを採用するにはそれほど難しくないし、高級幹部クラスになると華橋を採用するという方法もあるし、そもそも政府とのパイプが強くないといけないので、そういった人材を採用するという方法もある。

    翻ってちょうど僕ぐらいの年齢+5~10歳というのは、中国では人材面では最も層が薄い。なにせ本格的に外国企業と戦うというのはつい15年ほど前にはじまったばかりだし、そもそもやたら転職が多いせいで人的資本の厚みというものが足りない。また(日系企業だけではなく)欧米系企業の中にもミドルマネージャー以降はやはり本国人を充てたいというのは結構あるのだが、残念ながら中国語を読める欧米人というのはまだまだ数が少ない。


    ではそういったミドルマネージャーの層をどうやって埋めるかというと、うちのschoolのようにMBAで学んだ層を採用するのである。企業側からみれば、少なくとも英語は話せるし、基礎的な経営スキルは抑えているということで彼らの開いているポジションにはめ込みやすい存在なのが、我々のようなschoolの卒業生である。

    結果としてうちのschoolには毎年学生数の数倍のの就職案件が舞い込んでくる※5。これは中国で働きたい人間にはかなりのメリットであると思う。実際こちらに残った外国人の何割かは「中国大陸(あるいはグレーターチャイナ)で仕事を見つけたい」というモチベーションをもって残っている。ただし、就職活動の山は2つあって、前期(10,11月)は完全にExchange期間とかぶってしまうが、後者(1,2月)はExchangeは完全に終了しているので、チャンスが完全に失われるというわけではない。


ということで、Exchangeに関する僕の感想としては「勉強面で得るものはあまりないが、中国について知りたい/働きたいというのであれば行かないという選択しもあり」というのが正直なところ。Exchangeに行くと、物価の安い中国から離れなければならないし、家も新たに借りなければならないしで出費もかさむし、そのあたりを総合的に考えて決めたらよいと思う。少なくとも僕の場合は、特に後悔はしていないし、どちらかというとうちのschoolに1年ぐらいいただけで「中国ビジネスを学びました!」と胸を張るのは、ちょっとおこがましいのでは・・という気持ちを持っている。



※1・・・うちの学年はTerm1とTerm3にそれぞれにプロジェクト型授業があったので、そこで結構時間を使ってしまっているというのは大きい。
※2・・・その代わりといっては何だが、授業に関係ないゲストスピーカーの学内講演はやたらとあり、ほぼ毎週だれかしらが講演にきているイメージがある。これはこれで自分が興味あるものだけ聞けばよいので、フレキシブルさがよいと思う。
※3・・・うちのschoolのように外国人が多く英語で授業をするような環境でも、心理的な抑止というのは働くようで、表立って外では話せないような内容はやはりschool内でもひっそりと話されるのである。
※4・・・比較的これに近いのが、韓国人グループ。彼らは人数が多く毎日一緒にいるので、積極的に他国の人とかかわりあおうとしない傾向がある。タスクなども独自に分け合うことをしているようで、その空いた時間を語学習得に向けている学生が多い。
※5・・・もちろん黙っていても入ってくるわけではなくて、うちの就職課ががんばって獲得してきている面もある。

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2012年11月11日 (日)

第66週目終了! - Exchangeに行くべきか? 行かないべきか? (デメリット編)-

Term5-Bは5-Aよりは多少授業が多いとはいえ、1年目に比べてはるかに時間があるはずだったのに、思ったよりも時間がなくてあっという間に一週間がたってしまった。就職活動が少しずつ山場を迎えてきて、日本からいきなり電話がかかってきたりメールのやり取りをひがなしているというところからなんとなく時間の区切りがとれないというのもあるし、今週は交換留学でこちらにきている学生が日本企業に入りたいということで、その手伝いをしていたりと授業以外のことでかなり時間をとっているような気がする。今月は香港にもちょっと遊びに行く予定なので、出来る限り課題などは前倒ししたいな~と思っているのに、どうにかくっついているぐらいというのも若干悲しい気がする、そんなMBA生活66週目も無事に終了。



■ Exchangeの意味と、残された人達はどうするべきか? ■

Term5-Aのところでも少しふれたような気がするが、Term5に入って一番これまでと変わった部分といえば、Exchangeで色々な地域/schoolから学生が来ているということである。当然うちのschoolからも入れ替えで他のschoolに行っているので、だいたい半分ぐらいの学生は入れ替わった感じになっている。CEIBSはかなりの数のschoolと提携を結んでいるために、Exchangeは様々な地域に行くことが出来るし、本気で自分が行きたいschoolがあれば自分で交渉して提携関係を結ぶということもできる。

僕はこのExchangeに関しては応募が始まった段階で応募をしないと決めて上海に残ったわけだが、実際にExchangeの学生が来ると、いろいろと想像していたことと違う状況になったな~ということを感じたりする。ということで今日は、今後CEIBSを考える人もいるかもしれないということで、実際に迎えてわかったExchangeのメリット/デメリットを書いておこうと思う。まず一回目の本日は先にデメリットの方を・・・(なんとなく書いておいてすっきりしたいという気持ちもなくはない)。



  • デメリット1:Exchangeの学生とはそれほど仲良くはならない
  • 一応このExchangeは大義名分としては、異なる地域やschoolを体験したい学生にチャンスを与える(これは主に行く方)とともに、受け入れ側も他のschoolから来た学生と交流することで新たな視点を手に入れるということがあるのだが、実際にExchangeの学生が来てみると思った以上に交流の機会というのがない。

    そもそもうちのschoolはこの時期は入学したばかりの1年生の対応やら翌年度の受験に向けての準備が大詰めを迎えるということから、ほとんど2年生に対して気を使われるということがなくなる。学生委員会もこの時期にはすでに1年生が主体となっているので、ほとんど関わることがないし、有り体にいえば「放置されている」状態である。


    なのでExchangeで来た学生を迎えるWelcome partyのようなものも当然行われない。一応Exchangeの学生が一堂に集まる説明会のようなものはあるらしいのだが、受け入れ側の学生の席はないのでそこに出席することはない。また受け入れ側のCEIBSの学生が他国からきた学生をサポートするというbuddy programというのがあるのだが、これも主に1年生が対応するのでやることがない。結果としていきなり授業が始まって「知らない学生がたくさんいるな~」という感じにしかならないのだ。

    さらにExchangeで来た学生というのはschool内の宿舎を借りることが原則的にできないため、ほとんどの学生が街中に住んでいる。うちのschoolの学生の仲のよさの何割かは、ある意味上海市内から隔絶された場所でワイワイやるということに依存しているので、学外に住むとschoolに来るのもおっくうだし、外にいれば楽しいこともたくさんあるしで中々交流の機会を持つことが出来ない。結果として何人かの人間とは話すようになるが、基本的にはExchangeと受け入れ側は別々のグループを組むという感じになってしまう。


  • デメリット2: グループワークが機能しない
  • うちのschoolの学習方法の特徴の一つに、ほぼ全ての授業でグループワークが課せられるというものがある。この方法はExchange期間でも変わらずに維持されるのだが、はっきりいって必修期間よりもはるかに機能しなくなっている。しかもグループはschool側に勝手に決められる上に、相互評価も行われないので(今のところ僕がとった授業では行われていない)ストレスだけをためることになる。

    なぜグループワークが機能しないのか・・というといくつかの理由があるのだが、まず最も大きな理由は「ExchangeでCEIBSに来る学生は、CEIBSそのものよりも中国やアジアに興味がある」ということがあげられる。遠く米国やヨーロッパから、めったに足を海入れることがない中国に来ている彼らとしたら、schoolで毎日勉強するよりも適当に旅行に行きたいと考えるのが自然であると思う※1


    次の理由としてExchangeで来ている学生の多くには、成績がつかないという問題がある。成績がつくのであればまだしもやる気が出るところを「Pass/fail」の二つしか出ないのであれば、最小限の力でやりたいと思うのが人間だ(しかもここは実利にうるさいMBAである)。一方でうちのschoolの学生にはしっかりと成績がつくので、どうしてもやる気・・というか原動力には差がついてしまう。
    最後に、Exchangeで来ている学生とは基本的に一期一会であるというのがある。うちのschoolでも当然当初から作業に協力しない学生はいたわけだが、最低でも1年間は一緒にいるということと、何度もグループの組み換えがある・・という、いわば評判と友情に関わる点があったので、多少は抑えがきいていた部分がある。しかし、Exchangeは早ければ3カ月で自schoolに帰ってしまうわけで、そこでどう思われようと旅の恥はかき捨て的な発想になってしまうのは否めない。

    結果としてグループワークが機能するかどうかは、ほぼ100%「組む相手がいい奴かどうか」で決まってしまうという現実が発生する。おかげさまで全ての授業で1人はいい奴がいるので助かっているが、受け入れて腹立つというのはなんとなく納得がいかなったりもする※2


  • デメリット3: 教室内でのモラル低下
  • 上記二つに加えて(というか上記二つを理由として)、Term5に入ると選択授業になり科目一つあたりの受講生が減ったり、聴講生というシステムが加えられるということもあり教室内でのモラルも大幅に低下する。

    うちのschoolは必修期間は「自分の座る場所は全て決められている」「75%以上の出席がないと成績が自動的にダウングレードする」というように結構細かいルールが決められているのだが、そのほとんどがなし崩し的に亡くなっているように見える。特にこのルールはExchangeには適応されるということが正しく伝えられていない可能性もあり、Term5-Aでは最後のプレゼンのみに出席するというツワモノもいた。建前として勉強は基本的に自分のためにやっているので、他の人の出席状況に左右されることはないとはいえ、一方でMBAの教室というのは「皆で雰囲気を作っていく」ということが求められており、こういう状況はかなり残念である。

    さらに近頃では席に空きがあるせいか、自分のパートナー(当然在校生ではない)を授業に伴って出席する人間も出てきたりする。こういうことにイラッと来るのは僕だけなのか、それとも回りも面倒くさいのか、何事もなかったように席に座っているのを見ると、うちのschoolの出席管理はいったいどうなっているのだろう・・と悲しくなってしまう※3


■ ストレスを貯めないために ■

こういったデメリットをあげる限り、少なくとも勉学における環境面としては、あきらかにExchangeは「行った者勝ち」である。落ち着いて考えてみればmotivation以外のほとんどの部分は、ルールを厳密に適応したり個々取り締まっていけば解決することが出来るような気がするのだが、やる気がないのか、それとも他schoolとの関係からなかなか手をつけることが出来ていないようだ※4

こういうことにストレスをためるのは非常に馬鹿馬鹿しいし、やはり授業にはなるべく楽しく出席したいわけで、個人としてどうやって対処しているかというと、「授業に集中する」「課題は早めに音頭をとって、とっとと終わらせる」という、結果としては自分にとってプラスになるような解決策をとることにした。
自分が興味あるテーマを取っているというのもあるが、結局同じ時間を過ごすならできるだけ自分にプラスにしたい・・ということを突き詰めた結果こうなったわけで、よく言われるMBAでのLeadershipというのは必ずしもプラスの感情から生まれるわけではないのかもしれない・・という自分の結論に若干驚いたりもしている・・。



※1・・・これはうちのschoolから出ている方の学生も同じような行動をしているっぽいので、お互い様という気もするが。。
※2・・・しかし、これも他のschoolにいる友人たちに話を聞く限りうちの生徒も同じような感じらしいので文句を言うことはできない。
※3・・・僕はこういうことに腹立ちを感じるタイプなので、授業管理をするTAに相談してパートナーには退席してもらったことがある。
※4・・・これも他のschoolに聞くと大なり小なり同じような感じなので、むしろMBA業界としてそういうものなのだと理解したほうがよいのかもしれない。

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2012年11月 4日 (日)

第65週目終了! - (自分的)Final Termの授業選択-

気がつけば2012年も11月に入ってしまった。今年も残り二カ月と思うとずいぶんとあっという間にMBA生活も過ぎてしまったものだな~とあらためて実感する。今年が始まった時にはまたTerm1が終わったばかりで、夏のインターンをどうするか・・ということを悩んでいたのに、今となれば卒業後の就職の心配をしているのである。この間にプロジェクト型授業あり、夏のインターンあり、選択授業あり・・とMBAらしい生活だったのだな~と思う一方で、昨年の始まったからのような緊迫さはずいぶんとなくなってきたなと振り返れば反省点も多い。残り4カ月弱の上海生活、ずいぶんと自由な時間がある・・、をどう過ごすのかも考えないといけないな~と思いつつ、最後の選択授業期間に入ったMBA生活第65週目も無事に終了。


■ 実質的に最後の選択授業 ■

CEIBSの公式卒業は毎年4月末(僕の場合は2013年4月末)に設定されているのだが、授業自体は僕たちの年は2月中旬には終了することになっている※1。ただそれまでに単位取得が終了していれば、1月の第一週に全員参加の授業に出席しなければならないという縛りを除けば授業に参加する必要はない。
僕の場合はもともと年明けには就職活動に全力投球をしたいということと、ダラダラ生活をしているとお金がドンドン無くなってしまうという資金的な問題があるということで、Term6には授業を取る気はなかったので、今週から始まったTerm5-Bが最後の授業期間ということになる。

CEIBSは必修の縛りが非常に強くて、選択授業を取ることが出来るのは全68単位中18単位だけなのだが、自分の感覚としては選択授業のほうがはるかに面白い授業が多いので、この期間で授業が終わってしまうというのは非常に残念な気分である※2。ただ一方で単位認定をしなくてもよい「聴講」というシステムを使うかというと、たくさん授業を取ってしまうと全部の課題をカバーしきれなくなるし、かといって課題をしないとなれば結局学びの量も減ってしまうということで、結局この聴講システムもイマイチ使い勝手が悪い。ということで、結局悩みつつも今学期(Term5-B)は3つの授業を取ってMBA生活を終了することにしたのであった※3


  1. Negotiation Skills
  2. CEIBSの授業の中では異例にも同じTermで二コマ設置されている授業である。つまりそれだけ学生からの要望が強いということで、毎年人気授業とされている。
    Negotiationというのは自分の中ではある意味That's MBA!という科目という認識があって、せっかくMBAに来たんであれば必ずとらなければならないだろうと思っていた授業である。交渉技術というのは教科書を見れば理論については学ぶことはそんなに難しくないものの、自分のキャラクターの活かし方も含めてやっぱり実地を踏むのが一番だと考えていて、そういう観点から授業で学ぶにはピッタリの科目だと思うのだ。

    CEIBSの授業ではその希望に漏れず、毎回の授業でテーマを与えられて同級生と交渉をするという練習をする。第一回の授業ではまだ参加メンバーが確定していない中、とりあえずメンバーをふりあてられて買収の交渉を行うという内容だったのだが、やはり模擬とはいえ同級生と交渉をするのはなかなかに緊張感があってよい。
    組み合わせによってはまったくうまくいかない場合もあるみたいだが、そのような経験も含めてかなり毎回楽しみな授業である※4。事前課題がほとんどない、というのも学生たちに人気の理由であるらしい、しかも3単位つくし。


  3. Luxury Branding
  4. タイトルの通りLuxury Brandについて専門的に学ぶという科目。何でもこのような科目はあんまり他のschoolではないようで、交換留学生が多くいるのが特徴らしい。
    夏のInternをした時に、欧米系企業というのは日系メーカーに比べてbrand buildingに対する意識が非常に強いな~ということを実感し、そしてbrand buildingの最たるものといえばLuxuryであろうということで選択。また中国は近いうちにLuxury Marketとしては最大になるだろうというのも選択の理由としてはある。

    MBAの授業は大きく分ければ学問畑から教える教授と、実務の経験から引っ張ってくる教授の二通りがいるわけだが、この授業の教授に関していえば完全に後者である。とあるLuxury cosmeticで人材教育を長くした後に独立して自分でLuxury専門のコンサルティング会社を立ち上げたというバリバリの経歴を持っており、授業も基本的にはそのコンサルティングプロジェクトで使った資料をもとに進んでいく。おまけに彼のカバーしている地域というのはヨーロッパと中国なので、中国マーケットの現状に触れることが出来るというのも非常にありがたい。おまけに毎回ゲストスピーカーが1時間ほど抗議をしてくれるということで、完全に実務向けの講義である。


    教授はいかにもMarkterという感じのクセがある人間で、しかも日本マーケットも見ていたということでよく日本人の文化的な話をしたりするのだが、どうしても僕の立ち位置的にはそこにchallengeをせざるを得ずなかなか会話もスリリングである。Luxuryをどう消費者が受け取るかというのは文化的な背景に依存するものもあるので、どうしても文化的な話をせざるを得ないのだけど、やはり欧米人が「欧米は○○だが、アジアは××だ」的な話をするのはMBAとはいえややセンシティブではある。
    課題の量が半端ない・・というか実際に企業の担当者を割り当てられて分析を行うということで負荷は非常に大きいのだが、毎年この授業を足がかりにして職を得る学生もいるということで、本気の学生にはかなりおいしい授業であると思う。そういう感じになると途端に交換留学生の比率が増えるのがいかにもうちのschoolっぽい。


  5. Mergers and Acquisitions Management
  6. これまたタイトルの通り、M&Aをどう行うかという話である。M&Aの話題はどちらかと言えば、価格をどう決定するかとか、どのようなStructureで行うかという話が多いのだが、この授業はそういったことは一切無視して「M&A後のマネジメントをどう行うか」ということに特化しているのが特徴だと思う。

    自分はMarketing畑の人間であろうと思っているので、Finance関連であればとることはなかったのだが、この授業のようにM&A後にどのようにOperationを行うか・・というのはマネージャーとしては非常に重要なテーマになるだろうということで選択をすることにした。発展途上国に参入するにしても、日本で働くにしてもM&Aというのは避けることが出来ないテーマであるわけで。


    それからもうひとつ授業を取る決め手になったのが教授のバックグラウンド。さきほど教授は学問型と実務型の二種類があるということを言ったが、今回の教授はとあるグローバルメーカー(名前を言えばだれでも知っている)でM&AをCIOとして実際に体験し、さらにそれが失敗に終わった時に当事者として処理を行ったという実務の経験を持っている上に、退職後にPh.Dを取得してMBAの講義を行うようになったというハイブリッド型である。M&Aというのは少なくともValueを出すという観点からは半分ぐらいは失敗に終わるわけで、そういう経験をしかも最も面倒くさいシステム側からみているという話は非常に興味をそそるものがあり、経歴を見た段階で迷わず選択をした。自分も海外進出時の仕事で似たような経験をしているし。。

    教授は学生を持つのは初めてということで、やや頑張りに対して空回りをしている感が否めないものの、とにかく熱意は半端なく感じるし、自分の希望するテーマにもあっているということで楽しく授業を受けることが出来そうである。毎回ゲストスピーカーが来るというのも非常に大きい。


ということで、今回は実務×多様な経験を聞くことが出来る、という観点から授業を選択することにしてみた。読み物と課題の量はかなりあるものの、週4~5コマの授業であれば十分に時間をもつことが出来るので、しっかりと身になるような経験をしていきたいと思う。唯一の難点と言えば土曜日に授業があることぐらいだろうか。土曜日に授業があると一気に疲れが違う感じがするのよね。





※1・・・授業カレンダーは結構頻繁に改定されるので、2012年入学学生の場合はTerm7で終了ということになっているが、僕たちの場合は最後のTermはTerm6。
※2・・・希望してテストに合格すればMacro EconomicsやAccountといった基礎授業をパスしてその分の単位を他に回すこともできるが、Term1や2はチームで授業を受けることになっているので、一人だけパスをしてしまうとそれはそれでさびしい感じもするので、パスをしないほうが少なくとも楽しく過ごすことはできると思う。
※3・・・就職が爽やかに決まっていて、そのほかの雑務も全て終了出来ていればTerm6(2013年1月-2月)は聴講をする可能性もある。
※4・・・とある交換留学生は売値に売上金額と同じ金額をつけて「Revenueと同じ金額が適正であるべきだ」と主張をしていて、そのschoolのFinanceの授業はいったい何を教えているのだろうか・・と若干不安になったのであった。

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