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2017年12月

2017年12月26日 (火)

久しぶりに上海に行ってきた(弾丸で一泊二日)

先週の週末、友人が経営している会社のご好意で上海に弾丸で行ってきた。前回はCEIBSの同期の結婚式に参加するために2年半ぐらい前に行ってきたので、それ以来の上海である。日本にいると「中国すげぇ」という話を聞くので、本当は色々街歩きはしたかったのだが、今回はお呼ばれでスケジュールがバッチリ決まっていたため、全く自由な時間を持つことができなかった。というか、宿泊先すらも自分で選んでいないので、上海に5年半も住んでいたのに、始めてホテルオークラ(花園飯店)に宿泊をしてきた。

今回は「中国でデジタルがどのくらい世の中を変えているのか?」を見る研修に参加させていただく・・・という名目でお邪魔してきたのだったが、まず最初に感想だけ言ってしまうと、自分がいた時と比べて段違いに変わったな〜ということを「一泊二日しただけでは」体感をすることができなかった。まあ、"社会を変えている"というのであれば、やっぱり自分がその構成要素にならないといけないということだ。以下は今回見てきたことの簡単なまとめ。


WeChatを使った支払い

これは日本でもよく言われているので、とりあえず銀行口座を持っていない自分は現地駐在の人から送ってもらったのだったが、結局良い使い道を体験することがなく・・・・。店での利用に関して言うと日本国内にいればNFCを使った(Suicaとかね)支払いをしていて、それと変わらないよね・・・というのが、(繰り返すが)一泊二日での感想になってしまう。

WeChatが世の中を変えることの本質というのは、芝麻信用が”使えない"人間からすると、例えばC2C決済が格段にしやすくなる(とはいえ、これはAliPayもある)ということと、リアル店舗での決済に人が関わらなくてよいということにあるのだけど、これは上海レベルだと自動販売機で使えますぐらいの使い方がまだ提案されていなくて、本領が発揮されていない感じがした。後述するAlipayを使ったスマホで決済できる「盆馬鮮生」なんかも、今の所は"決済がスマホonlyになる"ということで自動化の本領が発揮されていない感じがした。


Alipayを使った盒马鲜生

これも日本では話題になっていた「現金を使わない(というより使えない)」スーパーマーケット。Alipayというと、自分たちの世代にはAlibabaで買い物をする時に使う一種の仮想通貨という感じだったが、今回行った上海ではすっかりリアルな決済でも使えるようになっていた。この決済がリアルになった・・・ということ自体には対して興奮をしなかったのだけど、盒马にはかなり興奮させられた。多分他にいた人とは興奮のポイントが大きく違ったと思うのだけど・・・Img_6939_4

僕が興奮したのは、顔認証による支払いではなく、お届けをするために忙しく店内を歩き回る店員でもなく、単純に「スーパーマーケットがすごく綺麗になっている」ことだった。自分が上海にいた2007年〜2013年というのは確かにみんなの生活がどんどんよくなっていった時代ではあったのだけど、スーパーマーケットで一番存在感があるのは依然としてカルフール(家楽福)だった。中国のカルフールというのは一般的な日本人からみるとでかく雑という感じで、少しずつおしゃれになった店舗が増えているとはいえ、依然として中国のスーパーは大きなカートに大量のものを積み込んで買うという感じだったのだ。

ところが、今回視察に行った盒马は一点一点のレイアウトもこじんまりとしており、店内を大きなカートを押している人など誰もいなかった。もちろんたまたま自分が行った店舗がそうだっただけかもしれないし、あるいは時間的にそういった時間なだけだったかもしれないけど、こういった店舗が上海に出来たということのほうが、自分にとってはずっと驚きだったのである。

シェアサイクル

大量生産・大量死で日本でもよく取り上げられているシェアサイクルについては、そもそもが今回の旅行で移動している半径が極めて狭かったせいか、あるいは整理のよくされた通りにいたせいか(淮海路や南京路)、よくネットで話題になるような溢れるほど道路にあって邪魔しているような光景をみることが出来なかった。道路の端っこに整列されているのは見ることが出来たのだが、それだと東京でNTT Docomoが提供しているシェアサイクルとあんまり変わらない気もするのだった(僕はヘビーユーザーで、この頃はすっかり電車にのる回数が減った)。

少なくとも上海に限っていえば、地下鉄の一駅間が日本よりも全然広いのでこういったサービスはとても便利だと思うけど、だからと言ってそれをすぐに日本に持って来ればいいわけではなく、なんというかシェアサイクルがイノベーションなのかと言われると、まあそうかもしれないね、ぐらいにしか思えないのであった。


タクシー配車アプリ

これも、自分が上海にいた時に比べて明らかに、明らかに(声を大にして!!!)便利になったところだと思う。長く上海に住んでいると、どの通りはタクシーがよく通り、どこならば捕まえやすい・・といった情報が頭の中に入っているものだったが、そういった情報を持たなくてもタクシーを、しかも明らかに正規のタクシーより綺麗な車を、捕まえることが出来るというのはよかった。


今回の旅行で思ったことを最後に3つ

最後に今回の旅行で思ったことを3つばかり、まとめておこう。

1つは中国というのは「人間の使い方」について実に不思議な発展をしている国だということだ。WeChat Payにせよ、シェアサイクルにせよ、デジタルを使うことによる一番のメリットというのは、人間がこれまで作業をしてきたような無駄なことを大幅にカットして自動化することが出来るということにある。これは何も中国だけでなく、全ての国でITというのは人間のそういった負を取り除いて生産性を向上させることに使われている。 中国は様々な理由によりこの「負」を解消することが出来る幅が大きいので、それだけITが出来ることが多いのだけど、一方でその解決をするために膨大な量の人員が投入されている・・・というか、その安い人員が前提となってサービスが設計されている。例えばシェアサイクルは有り余るお金が運営企業に流れ込み、その資金を惜しみなく使い自転車を準備するのだが、その整理をするのは人間である。ITによって「生産性が上がる」人と「流れてくる金で生きる」というコントラストが世界一見える国は中国なんだろう。


2つめは、中国すげぇ論ってやっぱり馬鹿馬鹿しいなということである。こう言い切ってしまうと中国すごくないのか、という反応が来るかもしれないけど、そうではなくて、単純に「中国すごい」と言ってるだけでは意味がないだろうということを、改めて感じたということだ。ちょっと前は、日本にはなぜシリコンバレーがないのか・・?みたいな記事があって、今は中国すごいみたいな記事があるという感じで、歴史的・文化的・経済的なコンテクストなしにそういった議論をする人間が増えたのか、あるいは旬だからそういう人間が寄ってきているのかわからないが、今回自分で見に行ってみて、単純な「中国すげぇ論」はとりあえず遠くから冷たく見守ろうという気になったのだった。Img_6943_4


そして最後に、それでも上海は自分にエネルギーをくれる場所だな〜と改めて感じた。全く自由時間のなかった中で、夕食に行った外灘の懐かしさと美しさに、あらためて中国で過ごした日々が今の自分の基盤になっていると感じた。

2017年12月15日 (金)

港区の幼稚園事情(1)

2017年後半の最大のトピック、かつ最大のストレスは迷うことなく息子の幼稚園選びだった。「選び」というとまるでこちらが自由に選べるように聞こえるが実際はそんなことはなく、「なんとか年少(3歳児クラス)で行けるところを見つけなければならない・・・という使命感で右往左往したという感がある。
世の中には「幼稚園浪人」なる、「3歳になったけど行くところがない子供を指す」言葉があり、おそらくほとんどの地域においては全く縁のない言葉だと思うのだが、我が家においては極めて現実的な出来事だった。やはり一人の親としては何とか子供に行き先をみつけてあげたいという気持ちがあり、神経をすり減らしつつも無事になんとか乗り切ることができたので、今後誰かの役に立つかもしれないので、今回の活動と考えたことを残しておこうと思う。

住んでいるところがかなり特定できてしまうので本当は区までは公開したくなかったのだが、WEBで調べると魑魅魍魎な情報ばかりで心が暗くなること間違いないので、何かのお役に立てるのであれば・・・ということで、区名までは公開することにした。


● 港区の状況 ●


東京都港区は雑誌なんかで面白おかしくとりあげられたりするセレブな街である・・・と思われていて、実際にそういうところもなくはないのだが(なんせ区内に六本木やら麻布があったりするわけで・・・)、いわゆる湾岸部にはかなりの数のタワーマンションがボコボコ建てられている人口増加区である。タワーマンションがたつとだいたい数100世帯が一気に地域に増えるのだが、この中にはかなりの数の「乳幼児を持つ家族」が含まれる。実際に住んでみると、確かに家賃は安くはないのだが馬鹿高い一部の物件を除けば、東京都内に住む共働き夫婦であれば十分に払えるレベルであり、周りに子供が多いと子供向けの施設が増えていくので、より子供が増える・・・というサイクルが回り始めて、子供がドンドン増えている。


共働きの夫婦に子供ができた場合には、どちらかが会社をやめない限りは保育園という選択肢を取ることが一般的なので、港区では保育園もドンドン増えている。ただ、いわゆる「待機児童」問題は港区にもあるため、港区は独自で"保育室"という制度を作って、就業している夫婦の子供を受け入れる体制を整えようとしている(※1)。

一方で、幼稚園というのはだいたいにおいて9:00〜14:00(5時間)を基本としているので、こちらに子供を通わせたいと思うのは専業主婦家庭か、自営業、あるいはどちらかが自宅勤務をしている家族になる、というのが一般的なところなのだが、港区の場合には「小学校受験への準備」のために通わせたいと思っている家庭もそれなりにいる。幼稚園のHPをみるとわかるが、かなりはっきりと「お受験準備」をうたっている幼稚園もあり、こういったニーズにより「2歳までは保育園 → 3歳から幼稚園」というルートもある。


さらに港区の場合、隣の品川区からの流入もある。品川区は区立幼稚園が全て2年保育のため、3年保育を考える家庭は区をまたいで応募をするということがよくあるとのことである(※2


こういった「子供が増えて、かつそれぞれの家庭の事情により保育園ではなく幼稚園を選択したい」という世帯が増える一方(需要が増える一方)、幼稚園の供給はそれほど増えない。
まず幼稚園は保育園より設置基準が厳しいため、土地がただでさえ少ない都心ではそれほど増やしようがないという事情がある。保育園であれば、例えば都内では認可保育園・認証保育園・認可外保育園という区分けにより、経済合理性を一定レベル追求しても合理的に増やすことができるだろうが、よう恵鎮の場合にはそういった機動的に数を増やすことが難しい。
また、保育園の増加というのは政治的な議論によるものが大きいが、幼稚園の増加というのが政治的な議論になっているというのはほとんど聞いたことがない。港区の場合、清家あいという区議会議員の方がかなり積極的に活動しているとのことだが、行政の積極的な介入対象となるのはどうしても区立幼稚園のみなので、なかなか枠が増えていかないというのが現状のようだ。


この需要と供給のアンバランスにより、まず区立幼稚園の3年保育は毎年抽選を行う幼稚園が発生している。2016年までは、「区立全体の定員」と「区立全体の入園希望者」はほぼバランスが取れているものだったが、これはあくまで全体の話なので、個々の通園可能な幼稚園を見てみると、どうしても区立に入れない子供も出てくる(※3)。
だいたいの親は子供がどこにも行けないということは避けたいと思うものなので、自分の通える範囲内の区立幼稚園が抽選になりそうだと思うと、通える範囲の私立幼稚園にも応募する。高校・大学受験と同じように、どうせ受験するなら数園と考える親が多いので、結果として私立幼稚園の倍率は凄まじいことになる。

・・・ここまでが、港区の幼稚園事情である。


● 取りうる選択肢 ●

今まで、区立幼稚園とか私立幼稚園という言葉を書いてきたが、保育園に行っていない3歳児を持つ家庭が取りうる選択肢というのは以下のようなものがある。

  • 区立幼稚園・・・文字通り港区が運営している幼稚園。3年保育を行っている幼稚園と2年保育のみの幼稚園が混在している。上述したように、毎年多数の3年保育を行う幼稚園で抽選が行われる。区立幼稚園は私立幼稚園の入園試験が全て終わった後に行われるので、区立一本で行こうとすると、抽選落選 → 幼稚園浪人という恐怖を親が持つことになる。

  • 私立幼稚園・・・お受験向けから街の幼稚園まで様々であるが、学校法人が運営している私立幼稚園。区の条例だったか、もう幸せだったかは忘れたが、全ての私立幼稚園が同じ週に試験を行うので、あまり多くの幼稚園を受験することはできない。できる限り多くの幼稚園を受験したい家庭は、並ぶ順番などを工夫して、試験日が重ならないようにしている。

  • 認可外保育園・・・港区には多くの認可外保育園があり、特色ある保育(教育)サービスを提供している。認可・認証保育園であれば両親ともに働いていることが求められるのだが、認可外保育園であればそういった基準はないので、幼稚園にもともと入れる予定だった家庭がこちらを選択することもできる。保育園なので0歳〜2歳から持ち上がってくる子供がいるが、保育園 → 幼稚園ルートを選ぶ家庭が必ずあるので、4月からは枠が開くというところが多い。ただし、幼稚園に比べると桁違いに高い。家賃が2倍になりまして・・・みたいな感覚になるところもある。

  • インターナショナル・・・法的には認可外保育園となっているところとそうでないところがあるが、いわゆる「英語の幼稚園」。バイリンガルと、完全な英語という2パターンがあるが、いずれにしても英語教育が行われているところが共通点。多くの場合は、保育園のように3歳以前の幼児も対象としている。親が英語が全くわからないと、大変辛い目にあいそうである。ここも幼稚園に比べると桁違いに高い。

  • 認可・認証保育園・・・厳密に言うと条件から外れてしまうが、認可・認証保育園も対象となる。ただし、2号認定を受けないといけないので、これまではどちらかが働いていなかった家庭は、共働きにしなければならない。パートでも認定対象になるということだが、いずれにしても家庭生活が大きく変わってしまうことは避けられない。こちらも3歳からは枠が空いているところが多い。我が家も一時これを検討した。

  • 塾や習い事・・・上記で分類できないような、「塾・習い事」を提供している企業も多く存在している。ただ、毎日というわけにはいかないので、こちらの選択肢を選ぶ場合には複数の場所を掛け持ちすることが多いようだ。


書き出してみると結構多いのだが、大体の場合においては当初は「区立」か「私立」かの二択になるのではないだろうか。我が家もそうだったが、認可外保育園やインターは必要とされる金額が全然違うし、共働きを行うというのは結構大きな選択肢である。そもそも働きたくても様々な制約により働けない人もいる。


一方で、区立か私立か・・という選択肢しか頭にないと、私立に落ちた時に一気に追い詰められることになるので、実はいろいろ選択肢があるのだよ・・ということを知っておくのは良いと思う。


こういった環境下で我が家も幼稚園選びのシーズンを迎えたのである(以下続く)。

※1・・・これは上述の通り、子持ち世帯の人口が増え続けているということが要因として多いらしい。
※2・・・区立幼稚園は港区在住が条件であるが、私立幼稚園はその限りではない。
※3・・・港区にはお台場も含まれていて、お台場にある区立幼稚園はだいたい定員に満たないことが多いが、他の地域から通うのはかなり大変。

2017年12月 7日 (木)

「製品思考」というAWSのスタンスがよくわかるインタビュー

自分はビジネススクール帰国後に入った会社に変わらず勤めているというまあまあレアな人間なのだが、今の会社ではここ2年ほどクラウドとAIに関するマーケティングの仕事を担当している。こういってしまうと、その業界にいる人はほぼ100%どの会社にいるのかがバレてしまうのだが(というか、先日のタイトル変更でプロフィールに勤務会社名を記載したので、そもそもそういう心配はいらないのだが・・・)、一応Blog本文では会社名を明かすことはやめておく。


クラウドの領域で最も売り上げが大きく、かつ成長率も大きいという会社がAmazonの子会社であるAmazon Web Service(AWS)だ。現在では総合クラウドベンダーは米国発のAWS、MicroSoft(MS)、Google、そしてIBMにほぼ集約されてしまった感があるが、その中でもダントツで売り上げが大きく、その上で成長率も最大に近い・・・つまり後続をさらに引き離している恐ろしい会社である。


タイトルからもあったり前ではあるが、僕はその競合会社に勤めており、日々AWSの活動には目を光らせている。・・・・というかいやでも耳に入ってくる。ITベンダーはだいたい年に1回アメリカのどこか、だいたいラスベガスかカリフォルニアベイエリアで、大きなイベントを行うのだが、AWSのビッグイベントであるre:Inventは競合から見ても非常に楽しみなイベントである。
AWSの凄いところは、ちゃんとこのイベントで「新しい製品」をドンドン発表できることである。こういったイベント行うときは集客が心配なので、つい新しい情報を事前に小出しにしてしまうのだが、AWSはそういうことをしない。こういったことをしなくても集客ができるという自信があるんだろう。


このイベントにあわせてAmazon.comのCTOであるWerner Vogelsのインタビューが掲載されていた。

AWSはなぜAIやブロックチェーンに冷たいのか

このインタビューに出てくるWerner VogelsはAWSのコミュニティでは深く尊敬されていて、彼が東京のイベントで登壇すると会場のボルテージが上がるのをはっきりと感じることが出来る。そのWernerが日本語のインタビュー記事に出ていたので、大変興味深く読んだ。いわゆる「業界の中の人」からすると、AWSのスタンスがとてもよくわかる記事で、さすがITProグッドジョブという感じである。


競合から見ていても、最も気持ちがいいと思うのは、彼が明確にAWSは「製品思考(プロダクト・シンキング)」であると言っていることだ。
自分が在籍している会社だけでなく多くのITベンダーは、もう長い間・・・おそらく20年以上に渡って「製品==プロダクト」でもなく「技術==テクノロジー」でもなく、「ソリューション」を販売することを心がけていた(※1)。単なるモノを売るのではなく、お客様の課題を解決しようというわけだ。なので、社内にコンサル部隊を抱えたり、「ソリューションセールス」のような役職名をつけて営業活動を行ってきたのだ。日本風にいうと「モノよりコト」というやつだ(※2)


それに対してAWSのスタンスは明確に異なる。彼らは、今ではかなり大きなセールスとアーキテクトを社内に抱えているが、もともとは「製品(プロダクト)」のみを販売するというスタンスだった。日本ではいわゆるユーザーが内製をしているのはまだまだ少ないので、ITベンダーが担いで販売するというスタイルではあるが、AWSは製品を提供し、アーキテクチャーやアプリケーションは利用側が考えるというのが基本スタイルである。ただし、製品だけをただ発表すると訳が分からなくなってしまう顧客もたくさんいるので、ソリューションパターンをまとめて、誰にでも手が届く場所に置いておいたり、ユーザーコミュニティに積極的に投資したりしている。


今のところこういったAWSの取り組み方はとても上手く行っている。プロダクト思考の1番良いところは無用なカスタマイズを避けられることで、正しく製品開発に集中することができるということである。ソリューションを届けると言うのは、どうしても顧客の課題にフォーカスをしてしまうため、カスタマイズや顧客の意見を聞きすぎると言う課題を、提供ベンダー側がコントロールしなければならない。
また、ソリューション志向と言うのは顧客の意見を聞いてからスタートするので、ある程度顧客とのたちポイントに知識やスキルが求められる。これはスケールすることこそが1番のメリットであるクラウドのコンセプトとは大きく矛盾している。


もう一つ、競合から見ていて素直にすごいなぁと思うのは、CTOという要職にいる人間が、日本の1ウェブメディアのインタビューに答えられるフットワークの軽さである。米系企業、特に大手ITベンダーは一つ一つの発言が株価に影響をしてしまう(という恐れ)を抱いているので、インタビューを受けることがあまりない。あるとしても、広報ががっちりカバーしてなかなかフランクな話を出来ないものなのだ。
今回のインタビューも裏側では色々な人がチェックをしているのかもしれないが、それでもこういう感じで話ができるというのはやはり自分たちへの自信があるのだな・・と強く感じたのだった。後半部分のように一見いらなそうな内容が残っているところとか、あまりチェックが入っていない感はある)。


※1・・・ソリューションというのはなかなかいい日本語訳が思い浮かばない。解決法とでも訳すのが一番しっくりくるのだが、ちょっと違う気もするし。。。

※2・・・実をいうとこの「モノよりコト」という言葉は大嫌いだ。コンサルをしている時にメーカーの営業戦略を話すと、ほぼ必ずクライアント側から「営業戦略」として出てくるこの言葉だった。ただし、「モノよりコト」という言葉で、いったいどんなアクションが導かれるかということが語られることはほぼない。思考停止を導く素晴らしいMagic wordだと思う。

2017年12月 1日 (金)

Blogのタイトルを変えてみた

毎回、書く書く詐欺みたいになっていて半ば(というかほぼ100%)放置状態になっていたこの本家Blogだが、やっぱりそろそろ書きたい気持ちが盛り上がってきたということで、気分一新のためにタイトルを変更してみた。これまでは"Outsider's eye after CEIBS"というタイトルで、どちらかというと「中国を外から見てみます」というつもりでいたのだが、現実は会社の仕事やら育児やらで全く中国のことをウォッチし続ける余裕などなし(だいたい気持ち的には3:7で家事が多い)。また、中国もいた頃(2007年〜2013年)とはすっかり様変わりしてしまったところもあり、今更外からウダウダいうことにあんまり意味があるとは思えない気がしてきた。

一方で、帰国してからの約5年間はそれなりに努力したこともあり、これからもそういう気持ちだけでは持っていたいと思うようにもなったので、タイトルをシンプルにEndeavor after CEIBSに変更してみた。CEIBSを入れておくのは、未だにこのBlogを読んで情報収集しましたと言ってくれる人がいるので、そういう方に見つけてもらいやすくするため。CEIBSの情報って日本語だとほとんどないしね。さすがに5年前なので、かなり古くなってしまっているけど、それでも雰囲気は感じてもらえるのかもしれない。

ちなみに、さっき書いた「努力」だが、気分的には子育て+家族:仕事でいうと、9:1ぐらい。仕事では、頑張ったことがあったかなぁ・・・という感覚である。もちろん個々の瞬間では頑張っている時もあるけど、全体でみるとダラダラ進んでしまったな〜と感じている。そろそろ職場は替え時なのかもしれない。まあ、5年近くも働くとそれなりにしがらみも増えてきて、フラッと会社を変えるというわけにはいかないんだけど。


ただ、ここ1年ほどは仕事でかなりtechyな内容に触れることができていて、これはこれで学生時代に戻ったようで、純粋に知的好奇心からかなり楽しむことができている。基本的に取り組んでいるのはCloudとAIなんだけど、この領域は随分進んだようで、実は世の中に「本来は与えることが出来る」レベルからすると、まだ始まってもいないレベルであるということが感覚としてわかってきた。こういう領域に仕事人生残り半分(ではないが・・・)になったところで触れられるのは、とてもありがたいことだと思う。

ということで、タイトルが変わったblogでは中国にかかわらず、自分が努力して時間を使っていること、それこそ不妊治療や子育てみたいなこともドンドン書いていこうと思う。ちなみに、時間が出来てきたのでエンターテイメントを楽しむ余裕もあり、そこの備忘録はこちらにとることにした。こちらはまだ記事が少ないので、ひっそりとやっていこうと思っている。

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