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2018年2月

2018年2月14日 (水)

Global企業という夢と幻想

先日転職した米系の研究開発企業は全世界でプロジェクトを行なっているものの、支社と呼べるものは日本と米国にしかないため、自社のことをGlobal企業であるといったりはしていない。そもそも雇用契約自体は全て米国の会社と直接行なっているので、今の自分の身分としては100%米国企業の社員である。

一方で、これまで所属していた組織は自社のことをGIE = Globally Integrated Enterpriseと称して明確にGlobal企業であるとしていたし、全世界で40万人以上の社員を雇用していた。一方で、米系らしく意思決定は基本的に米国本社で行い、海外は「現地販売法人」という位置付けであった。確かにこの形は1990年代以降一貫してうまく行く方法であったし、Cloud時代になることで、IT業界はますます開発・生産と販売が分離するように思えるけど、果たしてこれがベストな形なのだろうか・・・ということは、ずっと考えていた。もっと端的にいうと、「Global企業と呼ばれる企業は、本当に"世界で統合された存在"なのだろうか?」という疑問である。


● Global企業とは......? ●

結論から言ってしまうと、現状でGlobal企業と呼ばれている企業のほぼ全ては「Globally operating XXX Enterprise」だと思っている。少なくとも、IT業界においてはほぼ全ての企業がそうだ。XXXには企業の本籍地というか発祥の地名が入ってくる。例えば、米国資本の会社であれば"American"が入るし、"Japanese"が入るというわけだ。

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確かに世界中で操業をしている企業は、人種も多様であるし、多くの国籍の人間が働いている。複数の「国家」を市場としているし、情報も常に世界中で共通化されている。それでもほぼ全ての企業は、やはり自分たちが操業された地域というアイデンティティを忘れることは出来ないし、社内の文化も操業された地域の文化を継承するような形で進化をして行くように見える。これ税務対策の面で本社を別の地域に移したとしても変わらないし、数人の幹部を外国人にしたとしても変わらない。システムと文化の相互作用により構築されたアイデンティティはそう簡単に変更されないというのが、自分がこれまで米系企業にいて感じた実感だし、日系企業を調査しても同じような結論となった(※1)。

例えば、日本企業でも代表的なグローバル企業であると言えるだろう「日立」に関しても、経営幹部が日本国籍を持っていない人間になる可能性があると書いている一方で、人材育成に関しては本社人材を優遇するということが、ほぼ無意識的に行われている。日立再生について当事者であった河村元社長・会長の著書"ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」"を読むと、若手に修羅場を経験させるために海外に送り出すようにしている・・・という部分があるが、この著書を読む限り日本本社に入社した人間のみを対象としているように見える(※2)。


● コストの最適化か、それとも人材の最大活用か●

世界中でビジネスを行なっている米系企業であれば、そこで働いている社員は程度の差こそあれほぼ英語を話すことが出来る。日系企業でも現地法人の幹部クラスになるとある程度の日本語が話せるというのも、普通に見られる話である。なので、少なくとも言語という観点からは、本社の人間を優遇する必然性というのはどこにもない。


では、なぜ本社の人間のみを優遇するようなシステムが出来上がるのか・・・というと、最も合理的な回答は単純に「自国民でない人間を大量に活用すると財務・経理面でも、法律面でもコストがかかる」ということがあげられる。まず単純に違う国の人間を働かせようとすると、移動費やら保険やら、その他生活面でのサポートということで追加のコストがかかることが多い。完全に同じ条件を提示したとしても、ビザ取得というコストがかかる。そもそも、日本はもとより、移民に極めて寛容と思われる米国でも、ビザ取得というのはそれなりに大変な手続きが必要なのだ。やはり、雇用を守るというのは極めて重要な問題なのだ(主に政府にとって)。

次に予想される回答としては、外国人が大量に意思決定レイヤーに入ってくることは、組織の文化として難しいということだ。日本でも一時上級幹部クラスに大量の外国人(日本国籍以外)を採用しようとした会社があったが、やはり文化や慣習が違うということで頓挫してしまった企業があった。どんな開かれた会社であったとしても「XXという国から生まれた会社なのだから、XX人以外から命令を受けるのは嫌だ」と思う人間は一定数いるだろうし、個人としてはそれは自然な感情だと思うので、組織の維持という観点からはそういった文化的な慣性が存在するということを無視しないのは合理的であると感じる。


一方で、ある企業に所属している人材の能力を最大活用しようとすれば、海外現地法人にいるような人間を積極的に登用することは理にかなっている。スタートアップ企業やハイスピードで成長を続けている企業の場合には当てはまらないが、いわゆる大企業と呼ばれる企業の場合、実感値としては新興国で入ってくる人材のほうが、本国で入ってくる人材よりもレベルが高いということは普通に起こり得るだろうと思っている。

日本でもそうだが、本当に優秀な層というのは給与が極めて高い職業やスタートアップといった職場を選択する傾向にあり、大企業がなかなかそういった尖った人材を採用することは難しい。一方で、新興国では国内産業が弱かったり、地縁血縁が求められて実力だけではのし上がっていくことができない場合があり、優秀な人材がGlobal企業を選択することは普通にある。そういった場合に、本社で採用された普通の人間よりも、現地の最優秀層のほうが優秀であるということは特別驚くようなことではないと思う。


そもそも環境的にチャレンジングな場所で、かつ語学の壁を超えて学んできただけあって、新興国の優秀層というのはポテンシャルも非常に高い。そういった人間により挑戦的な場所を提示するというのは、人材活用の最大化という観点からは合理的と思えるが、これまでそういった実例というのはほとんど聞いたことがない。


私も前の米系企業を選択するには、GIEというコンセプトに惹かれ、また面接においても繰り返しone firmであるということが言われていたために、実際に入ってみるとそのスローガンと実際の運用の差にじぶんとがっかりしたものだ(今から考えると随分青臭いな・・・と思うのだけど、こういうことは経験しないとわからないので仕方ない面もある・・・はず・・・)。

テクノロジーが進化してどんどん世界は小さくなる一方で、まだまだこういった職場における人材活用というのはそれほど変化がないように見える。これまで、本日取り上げたような「多国籍企業における人材マネジメント最大化」といった文脈での研究や、うまくいっている事例というのはあまり見たことがないのだけど、日本人の労働人口が減り、相対的なポジションが弱くなっている現状では、他国の優秀な層を積極的に「本社で」活用するというのは一つの方法論になるのではないかと思っている。本当は10年前ぐらいに始められればよかったのだが・・・・。


※1・・・もちろん企業ごとに濃淡というのは当然あって、例えば米系IT企業でも東海岸にある企業よりは西海岸の方がより多様性があるという印象を受けたし、インフラ企業よりはWEB・アプリ企業のほうがより多様性が大きいという気がする。
※2・・・よく知られている例でいうと、GEのLeadership programは世界中から優秀な人間を選抜して数年間かけて育成を行う。ただ、各国から選抜されて育成された人材は基本的には各国に戻り、そこでリーダーとなることを期待されているようだ。

2018年2月 9日 (金)

港区の幼稚園事情(3)

第一回の記事はこちら第二回の記事はこちら) 私立幼稚園の面接は結果を受け取るまでもなく落ちたということが確信できたので、面接が終わって家に戻ってすぐに次の行動に移ることにした(実際に私立幼稚園は二園ともご縁はなかった)


● 認可外保育園とインターナショナルスクールの見学 ●

第一回でも書いたように、ここ数年のトレンドから確実に抽選となってしまう区立幼稚園のみに期待をかけるのはリスクが高いし、仮に区立幼稚園にも落ちてしまうと、行き先確保の競争倍率がさらに上がってしまうと予想されるので、区立幼稚園への申し込みと並行して認可外保育園とインターナショナルスクールの見学と応募を行うこととした。

港区は子供の数が増え続けているし、比較的お金を持っている家庭が多いということで、幸運なことにインターナショナルスクールや認可外保育園の選択肢は数多くある。こういうこともあろうかとリストアップしておいたことも幸いし、私立幼稚園の面接が終わったその日のうち3件の認可外保育園+インターナショナルスクールの見学申し込みを行うことができた。認可外保育園やインターナショナルスクールは確かに費用がかかるものの、いわゆる入園試験のようなものがほとんどなく、空き枠があれば先着順で入ることが出来るというメリットがある。逆にいうと枠がなければ入ることが出来ないわけで、最も重要になるのは選考へ進むスピードだ。

どこに空き枠があるのかわからないので最終的には全部で家から通うことが出来る5園の見学に行ったのだが、インターナショナルスクールと認可外保育園に実際に見学に行って見ると、私立幼稚園以上に各々の個性があるということを感じた。もちろん私立幼稚園の場合には、いわゆるお受験園は最初から対象にしていなかったというのもあるだろうけど。


まずインターナショナルスクールだが、英語を本気で学習させる園からとりあえず英語で子供と遊ぶことを目的とした園までレベルが様々で、自分の子供にどういったことを期待するか・・・ということを明確にするひついようがあるということがわかった。また、日本語と英語を半々で行う園もあるし、完全に英語だけという園もある。うちの場合、まず「集団行動に慣れてほしい」という気持ちのみだったため、正直なところインターナショナルスクールとはあまりあっているとは言い難かった。

また、インターナショナルスクールへの入園を考えるのであれば、3歳時の入学(幼稚園で言うところの年少入学)ではなくて、なるべく早い時期に行かせた方が良いということもわかった。どこの園でも3歳になると、幼稚園と同じような教育カリキュラムを英語で行おうとするので、それまで全く英語を知らない児童がいきなり参加するというのは、かなりハードルが高いと感じた。


認可外保育園については、港区の場合は早めに声をかければ3歳からの入園はかなり期待できる。港区も他の区と同じように待機児童問題はあるのだが、認可外保育園の場合には親が働いていなくても入園できるという特性上、必ず何人かは保育園から幼稚園に転園する子供がいる。なので、逆に言うと3歳児向けの枠が少し空くと言うわけである。

また認可外保育園は費用を縁側が自由に設定できるため、非常にコストがかかる。一番高いところは家賃とほぼ変わらないぐらいの金額がかかるのだが、それだけ費用をとるだけあって設備も最新だったし、一人当たりの保育士が見る児童数も少なく、行き届いた保育がされるのではないかと感じた。認可外保育園の見学には二園いったのだが、両園ともに喜んで遊んでいたし、「甘えん坊で集団生活に慣れていない」といううちの場合はこちらのほうがあうのではないかということを思うようになった。


● 最終的な行き先 ●

11月はほぼ上述した見学と申し込みで時間と精神を費やしたのだが、インターナショナルスクール3園と認可外保育園2園を見て、最終的にはモンテッソーリ型教育を行なっている認可外保育園に無事に枠を確保することが出来て、4月からお世話になることにした。家から自転車で通える範囲内にあったということが重要だったのは言うまでもないが、最終的には子供がその場所を気に入ってくれたことと、園の教育方針に大変感銘を受けたと言うことが決定要因となった。

実のところ、その園は見学に行くまではあまり志望順位が高くなく、また当初は見学会が一杯で1月以降になりそうだということで候補から外していたのだが、偶然にも空き枠が出来たと言うことで11月中旬に見学会に参加できたという園だった。実際に行って見ると、思ったよりもずっと広く(とはいえ庭がないのが残念だが・・・)、また保育士の数も多く安心して子供預けることができる環境であると感じられた。また、個別面接では色々と細かいところまで話を聞くことが出来、特に「他の幼稚園では受け入れが難しいと言う子供を積極的に受け入れるようにしている」という言葉がとても心に響いた。私立幼稚園の面接では他の子に比べて難しいと感じたうちの子ももちろん問題ないと言うことであったし、「そういった子でも一緒に教育をしていくと変わって行くんです、そういった子供を排除しちゃダメなんですよ」という考え方は素晴らしいと素直に感じることが出来たのだった。


前述したようにインターナショナルスクールと認可外保育園の見学と並行して区立幼稚園の抽選にも申し込んでおり、結果としては幸運にも区立幼稚園の抽選に引っかかることが出来たのだが、その頃には上述した園からご縁をいただいていたこと、先生一人当たりが見ている子供の数が少ない方が自分の子供にはあっているのだはないかと感じていたので、速やかに辞退届を提出した(行き先がないと困っている親御さんがいるだろうと容易に想像がついたので・・・)。

こうして無事に行き先を見つけることが出来たのだが、振り返って見ると幼稚園選びを始めた時にはなんとなく近くの私立幼稚園に行ければいいぐらいにしか思っておらず、子供のことをちゃんと理解できていなかったのではないかという気がしてくる。右往左往しながらも色々な園を見ることで、自分の子供にあうような場所というのを具体的にイメージできるようになったし、最終的には「ぜひここでお願いをしたい」という場所に出会うことができた。まあ、もう一回やれと言われたら嫌だと思うぐらい、心と時間をすり減らしたのは事実だけど。


我が家はおそらく二度とこういう経験はしないだろうけど、2018年以降も港区は子供の数が増え続け、より幼稚園選びは厳しくなることは間違いなく、この長い全3回の文章が誰かのお役にたてれば嬉しい限りである。

MBA卒業後では初の転職

2018年1月を持って、MBA卒業後から勤めていた米系IT企業である日本IBMを退職して、2月より新しい職場にうつった。IBMにいた期間は4年11ヶ月で、実は人生で属した会社の中では最長となった。就職した時には、まさかこれほど長くいるとは思わなかったのだけど、辞める理由が特にないな・・・と考えていたり、中国にいる同期はほとんど複数回の転職をしているが、日本ではあんまり転職回数が多いのはマイナスになるので、時期としては標準的な期間ではないかと思う。

MBAではよく「まずは学費を返すためにコンサルをやって、返済が終わったら本当に好きなことをやる」ということが言われるのだが、狙ったわけではないが、自分もちょうど借金を返済し終わったタイミングでの転職をすることとなった。新しい会社は米系の研究開発に特化した非営利組織で、役目としては日本企業や大学、政府系組織との共同研究プロジェクトを立ち上げることを目的とした事業開発担当という感じである(詳しくはプロフィールページをご参照のこと)。


● 同業他社には行かない:転職の際に考えたこと ●

自分ぐらいの年齢になると、これまで経験がしたことがない業種や職種に移るというのはできなくはないけど、非常にチャレンジングであるのは間違いない。取る側もそれなりの期待をして採用をするので、全く経験がない人間を取るという意味はほとんどないし、移る側の人間としても家族がいるとそんなに冒険は出来ないものである。・・・ということで、転職する際に最もわかりやすい方法は「強豪である同業他社に行く」というものだ。特に自分がいたIT業界、かつクラウド事業というのは、使っている技術もほとんど変わらないし、古くからいる人間が幅をきかせているという業界ではないため、実力があれば同業他社転職は容易である。そもそも、最後の一年半取締役が同業他社からヘッドハンティングしてきた人だった。


ただ、個人的には今回の転職をするにあたって、よっぽどのことがない限り同業他社にいくことはしないでおこうと思っていた。
一つは、少なくとも前職ではそれなりに評価をされていたので、何も同業他社に移る必要はないと考えていたからだ。IT業界というと「若い人間がドーンと偉くなって、マネジメントをしている」みたいなイメージがあるが、クラウドはまだまだ成長領域とはいえ成熟してきているし、そもそもB2BのIT領域というのは重厚長大な雰囲気があるので、駐在員でもなければいきなり30代でExecutiveというのは、ほとんどない。そういうことであれば現職にいて順番を待っていればよいと考えるのが合理的な判断だと思う。

もう一つは、単純に同業他社に行くのはかっこ悪いと自分で思っていたことである。自分でも青臭い意見だと思うのだけど、IBMでは取締役の側で色々な仕事をやるというポジションにおり、なんというかそういうようなポジションにいる人間が、ちょっと給料上がる(かもしれない)という理由で同業他社にいくのは、なんとなく義理がないというか、自分の生き方に反しているように感じた。IBMはクラウドではマーケットTOPではないし、正直なところあまりブランドイメージがよくなかったので、同業他社に転職するというのは、ある意味で「マーケットポジションをあげる」ことになるのだけど、一回弱いところにいたのであれば、そこを強くする方が面白いのではない?というのが僕の持っている感覚だった。


● 転職を考えた理由 ●

これまで4年11ヶ月在籍したIBMは、日々仕事をしていれば色々不満はあったものの、基本的にはとてもとても良い会社である。昔からいる人に言わせると福利厚生がかなり減ってしまったと嘆いていたが、社食はあるし、社内にジムも出来た。フレックス制どころか、E-Workと呼んで会社にいかなくてもよいという制度のおかげで、必要がなければ家でダラダラ過ごすことも出来る。お客様も優しい方が多くて、子供が産まれる時や産後数ヶ月は実質産休状態になることを許可いただいたということもあった。

社内で部署移動してからは季節労働者のように異常に忙しい時期と、全然暇な時期が交互に来ていたのだが「忙しい時期があれば、暇な時期もあるのがちょうど良い」という感じで巷間言われるようなブラック企業だという感じはしなかった。有給使うのも全く問題がなく、息子の幼稚園選びの月など多分出勤率は4割以下である。


じゃあ、そういった会社をなんでやめようかと思っていたかというと、ものすごく単純な話で「自分がやっていることが本当に意味のあることだと感じられなくなってしまったから」だ。誤解がないように書いておきたいのだけど、IBMという会社が世界にとって有益であるという信念は、入社してから退社するまでの期間で全く変わらなかった。ただ、自分が日々やっていること、例えば本社に向けてレポートを書くとか、執行役員クラスの会話のメモをとるとか、そういったことがどれくらいの意味があるのかをうまく消化しきれなくなったのだ。

うちの息子は保育園に行っておらず毎日基本的に家にいるのだが、2歳を過ぎたぐらいから、会社に行こうとすると「会社行かないで〜」と泣くようになった。そういう時に、パパは会社にいかなければならないんだよ、と諭すわけだが、泣いている息子に対して「パパはお金を稼ぐ必要があるから会社に行くんだよ」とだけ思っているのは、なんとなく勿体無い気がしていた。せっかく子供と離れている時間を持たなければならないのであれば、ちゃんと自分が自信を持って"お金を稼ぐ以外の"理由を話せるようになりたいと、そういうように感じるようになった。ざっくりと言えば、これが転職をしようと思った一番大きな理由だ。


● 新しい会社で・・・●

新しい会社は自分が好きなアカデミックな雰囲気と、ビジネスを追求する感覚が程よく混ざっていて、まだ転職して2週間目だが居心地は大変よい。本質的には米系なので、いつLayoffされるかというのは誰にもわからないのだが、少なくとも今回の職場に関しては「あと何年いたら次にいこう」という気持ちを持たずに働けるのではないかと考えている。実をいうと、そう思うのは都合4社目にして初めての経験だ。

なにせ極めて在籍人数が少ない組織に入ってしまったので、これからは本名が少しずつ世の中に出ることもあると思うし、そういった時にはこのブログでも取り上げていこうと思っている。これまでは「調べようと思えば調べられる」ぐらいのところで素性を明かしていなかったのだが、今後は「ブログ読んでれば誰だかわかる」ぐらいの人にはなっていくんじゃないかな・・・と想像している。


長い間休んだり、いきなり書き出したりと安定しないブログではあるけれども、時々見に来てくれると大変嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします。

2018年2月 2日 (金)

港区の幼稚園事情(2)

前回は港区で「保育園に行っていない子供が幼稚園に入るとしたらどのような選択肢があるか」ということについてまとめたので、今回は具体的に我が家ではどういうように幼稚園選びをしていったかを書いていこうと思う。

● 子供状況の簡単なまとめ ●

幼稚園に受かるか落ちるか・・あるいはどの幼稚園に行くかというのは、実際に経験して見ると子供の個性によって大きな差が出ると思う。人生の選択は大なり小なり「個性」によって変わるところが多いが、この年ぐらいの子供は能力というよりも、まずは生活態度(もっと言えば生き方)に差がありすぎる上に、親のコントロールがきかないので、しっかり子供の特徴を捉えることは重要だと、振り返って見ると思う。うちの子供はだいたいこんな感じ。

  • 体は非常に大きく、2歳半の時点で身長・体重ともに4歳児なみ。どこにいっても「大きいね」と言われる。
  • 性格は頑固、かつ自分の好みが明確にある。服も自分の好みのものしか着ないので、同じ服が何着もある。
  • 人の話をちゃんと聞いて答えたり親とは意思疎通が出来るが、「嫌なものは嫌」という性格なので、例えば知らない人に「お名前は?」と聞かれても答えないことが多い。
  • 一時保育などに行っても、他の子と一緒に遊ぶには好きではない。一緒にいられないというわけではなく、他の子がみんなでダンスをしている時も、横で見ている方が好き。
  • 基本的に家が大好き。知らない場所は大嫌いで、基本的に抱っこされている(重いので親の背中は常に痛い)。
  • 受験段階ではオムツは取れていなかった(便意はわかるらしいが、オムツを取りたくないという強い意志故) 

さすがに親で有る自分は常に一緒にいるので、もう少し外での経験を積んだりした方がよいな・・・というのは気づいていたのだが、知らない場所で知らない人といるのは頑なに拒否したので、結局習い事のようなことはほとんどせずに、入園考査シーズンに入ることになった。


● 幼稚園選びのステップ - 事前準備 - ●

幼稚園選びは、まずは自分の通える範囲内の幼稚園を調べるところからスタートするというのが一般的だと思う。この時に考慮すべきなのは「小学校お受験をさせたいのか」「幼稚園バスが有るか/無いか」「車での送り迎えが許されているか/いないか」の2点だ。バスがあれば楽だが、必ずしもバス停が家の近くを通っているわけでは無いのでルートを事前に調べる、幼稚園によっては車での送り迎えを認めていない、といった要素があるのでしっかり調べておくことが大切。我が家の場合は車もないし、お受験をさせる予定もない。3年間雨の日も含めて子供を通わせるわけで、この段階で無理をすると後々家族が辛くなることが目に見えることから、家の近くで私立2園、区立3園をピックアップした。 また、この時に"念のため"認可街保育園やインタースクールについても通える範囲のものをピックアップしておいた。結果的にこれがあとでものすごく役に立つことになる。


対象となる園をピックアップしたら、次は幼稚園の見学をする。幼稚園によって見学の機会は様々だが、例えば区立であれば月1回〜2回の未就園児向けイベントが開かれていることが多いし、電話を事前にすれば見学のための時間をとってくれるところもある。我が家の場合は、5月くらいから少しずつ活動を初めて、区立1つ、私立1つをそれぞれ見学に行った。もう1つの私立は見学会の時間が限られており、当日に電話をしたが暫く繋がらず、つながったと思ったら既に申し込みがいっぱいということで、その後の激戦を予感させる結果にたじろいだだけであった。

我が家はいわゆる街の保育サークルには参加していなかったので、幼稚園選びの情報を人から聞くということがほとんどできなかった。同じマンションに住んでいる人と立ち話をしたり、区内に住んでいる友人で既に子供が経験をしている人に話を聞くことはできたが、それで手に入る情報は限られているので、やはりここは現代人らしく・・ということでネット検索をしたのだが、これは全然役に立たなかった。というよりもむしろ闇が広がっている感があり嫌になった( のでこういうブログを書いている)。

ネットでは顔が見えないコミュニケーションなので悪口がエスカレートしやすい、とか嘘でたらめが広がりやすいとか、そういう色々なデメリットがあるというのは一般的な話だが、この幼稚園入園情報というのは「本当のところがよくわからない」が「親は必死になっている」ということで、そのデメリットばかりが強調されたような情報交換がなされていた。●●幼稚園は兄弟枠でほぼ一杯だ、とかxx幼稚園はほぼコネで決まっているので事前のコネづくりが重要だ、とか、たぶん実際にあっているところが多いのだろうけど、ちっとも取るべき手が見えなくて、ただ読んでも辛いだけだった。


● 幼稚園選びのステップ - 説明会参加 - ●

私立幼稚園は9月になると説明会を開くので、志望している2園は両方とも夫婦で参加したのだが、これもかなり精神的に疲れるイベントだった。説明会は定員を切ることはしないので希望すれば全員参加できたのだが、両園ともに多くて30人ちょっとの募集のところに200人以上が参加しており、まず競争率の高さにげんなりした。

その上、参加されているお母さんがほぼ99%揃いもそろって紺色のワンピースで参加しており、これも心を暗くさせた。みな本当に同じ格好をしており、そういった服装の方が一斉に会場に入ってきたり、立ったり座ったりするわけで、こういった光景を見るのは大学の入学式が最後だったような記憶がある。 もう一つ驚いたのがいくつかの家族はこれから入園となるお子さんも連れてきていたのだが、説明会の間ちゃんと席に座ることができているのである。我が家の場合には、まず「同じ服をきた大勢の大人がいる」という場に入ることすら嫌がるだろうし、たとえ入ったとしても何もしないで座っているのというのは5分程度しかもたないであろうことを考えると、驚異的だった。


説明会の内容自体は特別なものはなく、園の教育方針や送り迎えのあるなし、通常の園の教育終了後に習い事のようなものを提供している場合にはその説明などがなされる。こういった情報は願書を書く時に重要になるであろうとちゃんと話は聞いておいたし、実際に書く際の参考になったが、それぞれの幼稚園ですごい差があったわけではないように個人的には感じた。むしろ、説明会では実際の園に入ることができるので、設備を見ることが出来る数少ないチャンスであると捉えた方が良いと思う。

ちなみに、説明会の場でしか願書を配布しない幼稚園もあるので、要注意である。


● 幼稚園選びのステップ - 願書提出から面接まで- ●

説明会の参加が終わるといよいよ願書記入と提出の時期がすぐに迫ってくる。願書は一般的な内容の他に「どうしてこの幼稚園を志望するのか」とか「子供の教育で気をつけていることは何か」といったことを書かなければならないのだが、これまた大変に難しかった。本音を言ってしまえば「家から近い幼稚園」で「元気に育ってくれればいい」と思っているのだが、そういう書き方ではダメだろうと、それなりに教育方針やら説明会で聞いた園の良さを交えて願書を作成した。

IT業界にいる人間からするとまず願書はPCで作成したいのだが、配布された願書に手書きという形になっているので、複数枚コピーを取って練習してから本番を完成させた。手書きの書類など、中国でビザ申請をする時以来なのではないか・・・。また、願書はメールで行えばいいと思うのだが、願書提出時に面接の順番を決めるというオペレーションを行なっているところがほとんどだったので、願書は手持ちで提出する必要がある。


「願書提出は早い方が熱意を示すことが出来るので有利」というような噂はネットではよく言われることで、実際のところはどうだったのかよくわからないが、確かに願書を出すために1時間以上前から並んでいる人はたくさんいた。港区では私立幼稚園の面接がほぼ同じ日(だいたい11月1日〜3日)に行われるので、複数の園を受けるためには面接時間が被らないようにしなければならない。並んでいる人の中には夫婦で手分けして願書を提出しており、時間が被らないように列の順番を入れ替えるようなことをしていた。我が家の場合も2園受ける予定でいたので、最初に願書を出すところは早めの日程になるように、30分ほど願書の列に並んだ。最初の方の方々は代行を頼む・・・ということをしていたようである。


願書を出すと面接日程の時間をもらえるので、あとはその時間に園に行くだけである。 面接では子供もいわゆる「面接用のお服」を着て行くことがほとんどであろうが、我が家に関していうと子供が強硬に反対したために普段着で参加した。見た限り普段着で参加したのはうちだけだった・・・。また面接では名前がわかるように名札を胸につけるのだが、これも強硬に嫌がったために、隙を見て背中に貼り付けるということをした。この段階で、明らかに一人だけ浮いている。

1園目の面接は、まず子供と親が別々の部屋に入り子供の遊びを見て、その後に園長と親が面接をするというものだった。子供と親が別々になるというところで泣く子もいたのだが、うちの場合は奇跡的にそこは泣かずに遊ぶことができた。別々になっているので何をしているかはわからないのだが、親としては泣かなかっただけでも良しとしたい気分である。 園長との面接ではまず出した願書を読んで質疑応答があるとのことだったが、質問は一つしかなく終了した。ネットではほとんどコネで決まると言われている園であり、また面接で何をみているかさっぱりわからないといわれている園だったのだが、まさしく同じ状況に出会い、受かろうが落ちようが運次第だけど、たぶん落ちただろうと気持ちを切り替えた。

2園目の面接は、親子が体育館に集まり書類を記入し、その後まず子供だけで能力を見るということだった。こちらの場合は子供が早々と大泣きしたため考査をする部屋に呼ばれてみることができたのだったが、例えばりんごの絵を見せて名前を言わせるとか、園の部屋内に簡単なアスレチックみたいなものを作りそれがどれだけ出来るかを見るというものだった。説明会では「日頃の様子を観察します」と書いてあったのに全然違うじゃないか・・と思ったのだが、まあ、幼稚園業界というのはそういうものなのかもしれない。 うちの子供の場合、部屋の雰囲気と先生の雰囲気がとにかく嫌だったらしく(これは家に帰って来て一緒にお風呂に入って聞き出した)大泣きしていたため、考査らしきものは何もできず終了。考査の部屋で大泣きする我が子を抱っこして絶望的な気持ちになったものである。あれだけ願書の準備とかしたのに・・・・。


園の合格発表は翌週に速達で届きます・・と言われていたのだが、この段階で1000%受かることはないということを確信できたので、迅速に行動を始める必要があるということを決心して、家に帰って早速次の行動を開始することにした。 長くなったので、園決定までの活動についてはまた次回へ。。。。

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