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2020年3月10日 (火)

アメリカでもパンデミック対策が本格的に始まった(うちの会社含めて)

一週間ほど前に、アメリカでもようやくコロナ対策が本格的に始まったということを書いたが、この一週間で一気に活動が真剣になってきた。うちの会社でも、本社にいる全社員の在宅勤務開始の可能性を考慮しての準備が始まった。すでに本社近くにあるスタンフォード大学はクラスでの授業は行なっていないし、多くの企業が在宅での勤務を行うようになっている。

 

うちの会社の場合は国家機密クラスの情報を扱う可能性もあるので、すぐに全社員をリモートワークにするというわけにはいかず、影響範囲やシステムの堅牢性などをテストして、可能であればいつでもリモートワークにうつることができるようにするようだ※1

「アメリカでは家での業務が認められているので、日本のような通勤ストレスはない」という話を時々ネット上で見るが、実際は全然そういったことはない。もちろん日本に比べればはるかにリモートワークへの理解は進んでいるし、週3回しか出勤しない人・・というのも普通に見るのだけど、「全社員が長期間(一週間以上)一斉にリモートワークで対応する」ということは、普通は行われない。
・・・・というわけで、日本よりも準備は進んでいるとはいえ、それなりの期間は必要なるのだ。

 

世界的な拡散と日本の現状と

正直にいうと、前にコロナウイルスについて書いた時(一週間前)には、ここまで欧米でいきなり感染が広まるとは想像もしていなかった。いずれ広まるだろう・・というのは確信していたが、イタリアをはじめとしてヨーロッパでの拡散速度は想像をはるかに上回っていた。アメリカでも感染者数が急拡大しており、ニューヨークでは日本人は事実上入国後の隔離政策がとられているようだ。

 

Busineee Insider: アメリカでも広がる日本人への「警戒感」 

 

コロナウイルスだけではなく、およそ下の絵のような感染症は次のようなプロセスで広がっていく(あくまでメチャクチャ単純化した図)。

20200310-153011

 

すごく単純化すると、世界各国が頑張るのは「コミュニティ内で感染が広まることを防ぐこと」だ(目的変数を「感染者数」と置くと言ってもいいだろう)

20200310-153020

 

一方で、これまでの日本が力を入れているのは「重症化した人を治療し、できる限り死亡する人を減らす」ということだ(目的変数を「死亡者数」と置くと言ってもいいだろう)

20200310-153027

 

これまでの推移を見ると、この戦略はかなりの部分でうまく行っているように見える。医療リソースが限られている状態では、今回のコロナウイルスの特徴を踏まえた上での最適解の一つであるように見える。

 

しかし、その一方でこの戦略は無視している、あるいは諦めているものも存在する。そういったものがあるからこそ、まさしく戦略なのだが。
一つは、「ピークを低く」「遅らせる」という戦略をとっている以上、コロナウイルスに対して耐える期間というのは必然的に長くなってしまい。リソース以上の発症者数を出さないというのが目指すべき状態なのだから、最初からこの戦略は長期戦なのだ。

こういった状態が長くなると、当然のことながら経済は疲弊していく。どこかでこの制約を緩めなければならないのは明らかだ・・一方で、緩めた瞬間にピークが一気に膨らむと言う可能性もゼロではない(なぜなら、そもそもの感染者数が正確に把握できていないのだから)。
次の正念場は、色々なイベントの自粛ムードがとける、あるいは学校が再開する頃だろう。この結果がどうなるかは今の所、全く予想できない。正確にいえば、ピークは高くなるだろうけど、どのくらい高くなるかは想像が出来ない。

 

もう一つは、この戦略は「重症化しないコミュニティ内の感染は許容する」という戦略なので、「感染自体を極小化する」という戦略をとっているコミュニティとは相入れないと言うことだ。言い換えると、他の国(中国も含めて)のように感染者数を追い続けている国から見ると、日本だけその戦略に協力していないように見える。なにせ、感染しているかどうかは把握していないのに、移動は制限していないのだから「感染を輸出している」と言われても不思議ではない。
これが、日本からの渡航制限を行う国が増えていくからくりだ。

 

オリンピックを開きたいであろう今の政府がこういった打ち手をとっているのは、ちょっとアイロニカルであるとは思う。

 

実経済への影響

 

ここ一週間ぐらいの間に世界各国で株式市場の下落がかなり進んでしまった。
報道ではこれをコロナと結びつけているところが多いが、この"全てを"コロナウイルスの影響にするというのは間違いだ。協調減産がうまくいかなかったことによる原油価格の下落という影響は大きく、アメリカの株価も石油関連は大きく下げている。

 

一方で、この下落の"全てを”原油価格のよるものだとするのも大間違いだ。
今回のコロナウイルスの影響は、間違いなく企業の投資意欲を下げるだろうし、消費にも悪影響を与える。そもそも、消費しようにも外に出かけることすら禁止される国が出てきているわけだから。

 

例えば急速に感染者が増えているように見えるカリフォルニアでは観光業に影響が大きいという報道がなされていた。

The Orange County Register: How coronavirus burst California’s tourism bubble

一週間前には「日本に不況がくる」と書いたけど、日本だけでなくもしかしたら世界中が厳冬期に入るのかもしれない。
僕も危機モードになって準備を進める必要があるようだ。

 

 

 

※1・・・ある意味で常にリモートワークをしているような東京オフィスに関しては、特に対応する必要はない模様。もともと少人数なので、必要に応じて、自宅作業も対応可能だし。

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