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2020年6月

2020年6月10日 (水)

2020年の6月にアメリカで起こっていること(備忘録)

COVID-19が収まる気配があまりないアメリカで、大規模な抗議行動が起こっている。ジョージ・フロイドさんという黒人の男性が警察官に首を強く圧迫され死亡したことをきっかけとして、全米で人種差別への抗議行動が発生し、一部では暴動のような事態になっているようだ。

今の会社はシリコンバレー(カリフォルニア州)に本社があるので、少なくともシリコンバレーの周りではどのような状況なのかという情報は入ってくる。
彼らが言うには、サンフランシスコでは抗議活動は行われているものの、暴力的な扇動を行う人がほとんどいないため、身の危険を感じるようなことはないらしい。今回の行動をProtest(抗議)と呼んでおり、riot(暴動)とは呼ばないのだな・・・ということ妙に心に残った。

2012年に上海で反日行動が起こった時には、ほぼ全てのアメリカ人はriotと表現していた。それだけ、今回のアメリカの行動には明確な理由があると認識されていることなんだろう。

ドイツ系アメリカ人(僕から見ると完全にいわゆる白人である)の同僚は比較的冷静に物事を見ていて「せっかくCOVID-19を抑えようとしていたのに、これでまた感染者が増えるかもしれない。それでもやらねばならないこともある」と言っていた。
おそらく今のCOVID-19と同じような状況で日本でデモが発生したら、「何も今やる必要はない」という非難の声の方が大きくなっただろう。社会的正義を決定する価値観に大きな違いがあることを感じずにはいられなかった。


また、今回の抗議活動では、多くの企業がメッセージを出している。
うちの会社も社内向けにはCEOからレターが出ていたし、それに近い内容が先日社外向けのblogにあげられていた。「何かを言わねばならない」という企業としての判断なのか、「何かをいうべきである」という倫理観の現れなのかはわからないが、企業としてのメッセージを明確に出すべきであると考えている自分にとっては、良い行動であると感じた。

前に勤めていた会社では、トランプが当選した時にかなり早めに祝福するメッセージを出した上に、CEOが参加していた経済について議論する諮問委員会を最後まで辞任しなかったという理由で幹部が退社したということがあった。
いくら国とのビジネスが重要であると言っても、もう少し毅然としてほしい・・・とは自分も思ったので、自分の価値観と会社の価値観が合うということは重要な要素だ。


ただ、うちの会社は「先進技術の研究開発」を主な事業領域としているため、アジア系とインド系の人間は多いものの、あまりマイノリティは多いとはいえない。カリフォルニアという土地柄もあるし、修士以上の専門教育を受けていないと入社基準にかからないというのが大きいのだろう。

2020年6月 2日 (火)

組織を内からダメにする有能で邪悪なマネージャー

大学院卒のうえにビジネススクールにも行っているため同じ年の人よりは働いている時間は短いのだが、これまでにそれなりの数のマネージャーと呼ばれる人達と働いてきた。時には自分の組織で関わることもあれば(いわゆる上司というやつだ)、お客様側にいる場合もある。

そうやって色々なマネージャーと働いている中で、”有能だと言われているが、組織を少しずつダメにしていく“タイプの人と複数回働く機会があった。

一見すると優秀だし良い組織人であるのに、優秀な部下が離れていってしまうのである。最後には組織が停滞してしまうのだが、優秀という評価があるだけに替え時が見つからず、傷口が広がってしまうという結果になることが多い。


そういったタイプは一般的には下のように見られていることが多い。

  • 仕事をする上では普通に有能である。打ち手の説明も論理がキチンとしていることが多いし、スケジュールもしっかり守って仕事をしている。
  • 打ち合わせではちゃんと相手の話を聞いているように見える。部下へのレビューもちゃんと行う。むしろ丁寧に教えてくれるタイプであるとみられることが多い。
  • 上司に対しても適切に意見をするものの、最後には上司の判断に従うという組織人らしい行動も出来る。

こういった上司が組織にいたらどうだろうか?きっと組織もしっかり回り出すし、業績も伸びると思うだろう。実際に最初の頃は仕事が上手く回るという評価がされることが多い。


ところが時間が経過してよく観察すると、この一般的「よい」評価の裏で少しずつそしきが腐り始めることが多い。
そしてそれは、こういったタイプのマネージャーの表には出てこない下記のような行動が引き起こしているのだ。


  • 自分がした論理的な説明に対して、より精度の高い論理で反論をされると経験や「君の知らない情報も含めて考慮した結果」というような言い方をして、自説を変えようとしない。
  • 相手の話を聞いているように見えるが、自分が予想可能/想定可能な話を聞いているだけなので、想像もしない角度からの意見は聞き流す。
  • 数字がシビアに出るような仕事は巧妙に回避して、可能な限り結果ではなく過程で話すようにする。時々のトピックを上手く紛れ込ませながら、結果が出ないことについて自分以外に理由があることを論理的に説明しようとする。

こういったマネージャーは上の行動をみるとわかるように、「成果を出すという」ことそのものにフォーカスしているわけではなく、「自分の考えで、成果を出す」ということを第一にしていることが多い。

この微妙な差は、組織やビジネスが安定している時にはいい。特に大きな課題もなく、マネージャーの差があまり業績に影響しないような環境であれば、「自分の考え」を第一にすることはマネージャーの特権でもある。

一方で、現在のように外部環境が激変している時、あるいは会社が急速に伸びて「自分よりも優秀な人間が入ってくる」ような環境では、こういったマネージャーの存在は致命的になる。
なぜなら、「自分の考えよりも優れていること」を採用することが非常に難しいタイプなのだから。


こういったタイプのマネージャーを、組織の傷口が深くなりすぎる前に発見するためには、数字で語る文化を作る/維持することが重要になる。もちろん数字だけに偏りすぎると、それはそれで別の問題が発生してしまうのだが、少なくとも「優秀に見えるけど成果は出せない」マネージャーを一定期間で動かすことは出来る。

・・・・ただ、そういった設計が出来ないから、これまでも多くの「優秀な人が必要だが、数字では評価されずらい」部署で、こういったタイプのマネージャーが長生きしたりするのだよねぇ・・。今だとデジタル・トランスフォーメーション(DX)とか、イノベーション組織みたいなところに、多くいるイメージがあったりする。

リモートでの営業活動時に気をつけたい4つのこと

自分の仕事は事業開発なので、この自粛期間でもリモートで営業活動は行なっている。アメリカ側との会議でリモートでの会話は慣れているので、自分が話す分には特に違和感なく話すことができている。

ところが、今日とある打ち合わせで「営業をされる側」になってみたころ、色々と新しい発見があった。折角なので、備忘録がわりに記録しておこうと思う。


1.集中しているせいか、すごく疲れる

これまで自分が参加していた電話会議は基本的に、知っている人と継続している内容を話すものだ。一方で、今日受けた営業は「知っている人が話しているが、内容はほぼ知らないこと」だった。

当然知らない内容なのでそれなりに一生懸命聞いていたのだが、わずか30分の営業を受けただけで、いつもは感じないような疲労感を感じてしまった。
画面にすごく集中していたせいだと思うのだが、画面に近づいて自分の視界がほぼ画面になったまま話を聴き続けるというのは、想像以上に疲れるものらしい。

自分が話す時にも緩急をつけて、相手側が気を抜けるタイミングを作った方がよいのかもしれない。


2.話したいタイミングで話せないとストレスが溜まる

リモートの会話はどうしても遅れがあるので、実際に会っている場合と比べて、相手の話に自分の相槌を差し込んだり、ちょっと質問をしたりするということがすごく難しい。
相手側が話を適度に切ってくれないと、延々と話を聞き続けることになる。

自分はわからないところがあったり、自分が聞きたいことが相手に伝わっていないと感じた場合には即座に聞いたり修正したりしたいタイプなので、この「自分が聞きたいことをタイムリーに聞けない」ということが、かなりストレスになる。

その上、リアルではそういった雰囲気を感じることができるような営業も残念ながら画面越しではそういったオーラを感じてくれないことが多い。この「自分の気配を感じ取ってくれない」こと自体もストレスになるため、相手が話し続けるというのは、正直かなり辛い。

1とあわせて、リモートでは通常よりもかなり多く、相手の意見を聞くという”隙間"を作った方がよいのだろう。


3. PC画面を使ったデモはすごくわかりやすい

ソフトウェアやSaaS製品のようなものは、PCを使ったデモが定番だ。リアルの営業活動ではプロジェクターを借りたり、そういった機材がない場合にはプリントアウトしたものを準備した上で、自分のノートPCを見せたりする。

これがリモートだと、画面共有でまるで自分のPC上で動いているかのようにデモを見ることが(見せることが)出来る。

これまでは話している側だったので気がつかなかったのだが、客側になってこのデモを受けてみると、これまでになくスイスイと頭に入ってくることを強く感じた。1とは反対の作用で自分のPC上での動きに集中できるせいなのかもしれない。

もし相手がノートPCを気楽に持ってこれるような職種の場合、今後はリアルの営業活動でもデモは相手側の画面にも共有できるようにしたほうがいいような気がする。


4. 画面共有での資料共有は圧迫感がすごい

これも1や3と同じ要因によるものだろうけど、文字が細かい資料を共有で説明されると圧迫感がすごい。自分の知らない情報が詰め込まれた画面が目の前に突きつけられるというのは、かなり辛いものがある。

せめて画面上で矢印を動かしてくれれば、どこを話しているかを理解できるので、話している側は「今は自分がどこを話しているか」が相手に伝わるような工夫をしてほうがよいだろう。
ちょうど、リアルのプレゼンでもポインターを使うような感じだ。


今回の感想はノートPC上でのやり取りをもとにしたものなので、タブレット端末を使った場合には、また違った感想になるかもしれない。
世の中はUX(ユーザーエクスペリエンス)という言葉が大流行りだが、思わぬところで体験価値の重要性を知った。

営業のコンテンツがよくても、こういった要因で相手が話を聞いてくれなければ商談もうまくいかなくなってしまう。リモートでは、リモートなりの話し方があるということだ。

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