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2008年2月13日 (水)

北京オリンピック -スピルバーグ辞任-

オリンピックに向けて少しずつ加速・・のはずが、少しずつ歪みが出てくるということになってしまいました。

スピルバーグ、北京オリンピックを降板

スピルバーグによると、中国の北京オリンピック委員会は1年前に契約書を送付してきたが、スピルバーグは承諾していなかった。中国政府がスーダンのダルフールでの集団虐殺を終結させるために尽力を注がないことに抗議しての決断という。

そもそも何でスピルバーグに依頼していたの・・?という疑問はあるものの、ここに来て中国政府にとっては痛い一撃になったのも確か。ざっと中国国内の新聞をあたってみたものの(当然)一切報道はありません。
中国にはスポーツ専門の国営テレビ『CCTV 体育』もあるうのですが、そこのニュースでも取り上げられませんでした。ざっとネットをあさってみたところ、中文での報道はこちらだけ。

因反对中国对苏丹立场 斯皮尔伯格辞去奥林匹克顾问职位 (IBTimes)

このIBtimesというネット新聞がどのくらい読まれているか(信頼性があるのか)はちょっとわからなかったのですが、とにかく中文での報道は外国系メディアによる海外報道のみ・・ということのようです。

『オリンピックの成功』を掲げている中国政府としては、オリンピックと政治をからめるのは絶対に避けたいことだったはず。一方中国以外の人間からすれば、オリンピックは自分達の要求を中国に伝える絶好のチャンス。ダルフール虐殺は日本ではあまり報道されないし、中国でもあまり触れられることのない話題ですが、欧米では大きな問題として認識されている問題です。

個人的には『オリンピックはアスリートのためのもの』という意識があるので、政治的な問題によってオリンピックが歪められてしまうのは避けてほしいな・・と思います。中国は北京オリンピックでは国の威信をかけてメダル数1位を狙ってくると思いますし、成功を全世界にアピールしたいはず。その動き自体がすでに政治的なものではありますし、どうしても政治的な扱いをしなければならないものではあるとはいえ不必要な摩擦は避けてほしいと思います。

そういう意味で中国の体制が急には変わらないことがほぼ予想できていたにも関わらず、オリンピック開催を決めてしまったこと、そしてその開催地に多くのIOC委員が投票してしまったことのほうがより根本的な問題であるように思います。
開催が決まった当時(2001年)にどのような政治的思惑があったかはわかりませんが、スポーツ界にとって中国というマーケットを抑えたい、中国としても国の近代化をアピールしたいというwin-winの関係があったことは容易に想像がつきます。ただメリットの裏にはリスクもあるのも事実。
IOCは自分たちが持っている『権利』がもっと大きい・・ということを自覚したほうがよかったのではないでしょうか。

今後もこのようにオリンピックと政治をからめた中国への要求(要望)は増えてくるはず。それに対して中国国内にいながら、国外への説明と国内への対応という二つの回答のどこに差があるのか・・を見守っていきたいと思います。

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