語学の勉強 -最初の山-
上海に赴任してから三ヶ月。
週三回の中国語のレッスン(朝7:30-9:00の一時間半)はできる限りうけてきたものの、予習・復習をなかなかすることができず、自分の中でいまいち消化できないものがたまっていました。
今回の春节休暇は、せっかくのいい機会!ということで、今までできなかった復習を改めてやりなおし、今後の予習を早めにやっています。そこで実感するのが「ああ、今、中国語の最初の山にいるんだな・・・」ということです。
語学の勉強といえば誰でも思い出すのが、英語です。
中学校に入学すると(今は小学校から取り組むようですが・・)
"Hello, I'm○○"
から始まり、しばらくは単語と会話文で勉強が進んでいきます。とりあえずよくわからないけど、まずは英語に慣れようという段階ですね。
で、二年・三年と上がっていくと少しずつ文法の勉強が入ってきます。「三人称単数の活用」「過去形」「完了形」・・・、なんとなく「ルール」がわかってきたような気持ちになってくるのですが、教科書に載っている以外の文、たとえば新聞なんかを読むと、さっぱり読むことができない。そんな状態で高校の英語に進みます。
で、高校に入学すると、やっぱり一から文法を習いなおすわけですね。ただ、中学校の時と違うのは、『暗記』するだけだった文法から、『原理原則に近い』文法への勉強へと変わるわけです。もちろん内容は高度になっているわけですが、最初のうちは中学校の繰り返し・・・というか掘り下げを行うわけです。
プログラミングでも同じ。
まずは「Hello,World!」を表示するための文を覚えます。そのうち『関数』とか『class』とかを覚えていく(「ルール」を覚えていく)のですが、なぜ「static void main」と書かなければならないかは・・なかなか出てこないわけですね。
で、ある時、自分のプログラムをもっといいものにしたい!と思って、一から勉強をしなおすわけです。
つまり、だいたいの人は語学を次の順番でマスターしていくわけですね。
1.新しい言語に触れる段階
2.「なんとなく」規則性がわかる段階
3.「原理原則」を理解して、構造がわかる段階
もちろんプログラムと自然言語を比べれば、リスニングや発声などが入ってくるため、その習得のために必要な練習方法は異なります。ただ、少なくとも「頭の中で理解する」STEPは同じなわけです。
このSTEPを飛ばしていきなり3から入ることもできないわけではない・・・とは思うのですが、これはかなり忍耐力がある人向けですね。自分が学ぶ対象がよくわからないのに、はじめから細かい構造を学んでいくわけですから(大学で学んだスペイン語はこんな感じでした。いきなり細かい文法からスタートしました・・・)。
この休みに勉強をしてみてわかったのは、今、僕の中国語は1→2の移行期にあるということです。三ヶ月住んでみて、なんとなく周りの人の言うことはわかるようになってきた。文もなんとなく読めるようになってきた。文法も少しずつ理解し始めた。でも、細かいところで言い回しがわからない・・・。そういった段階です。
たとえば「補語」の存在。
「補語」のある場合とない場合の差・・・というのがまだ感覚として理解できません。
"我看她了" (私は彼女を見ました) と
"我看见她了"(私は彼女が見えました)
の差が感覚として理解できないのです(訳はEXCITE翻訳より)。こういった差がわかるようになるには、やはり3の段階に進まないといけないんだろうな・・と漠然と感じながら勉強をしているわけです。
ただ、さっきも言ったように一足飛びで3に行くことは難しい。
結局、今の『山』を乗り越えるにはひたすら単語を覚え、用例を学んでいくしかないんでしょう。きっとその先にbreakthroughがあるはす。
我努力学习汉语,,,
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