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2008年5月

2008年5月20日 (火)

中国全土が喪に服す -地震情報 その後のその後のその後-

中国四川省の大地震から一週間が経過し、すでに中国は落ち着きを取り戻しています。被害者数は死者だけで5万人、被災者はまだ確定していませんが10万人以上になるものと思われます。日本でも報道されているように、各地から救援隊が震源となった汶川や成都に向かっており、復興活動が始まりました。

中国国内の様子はというと、各地で募金が始まりました。学校や職場はもちろんのこと、レストランやカラオケなどの娯楽の場でも募金箱がおいてあります。テレビはほとんど全てが救助活動を伝える番組一色。日本でも伝えられたように、延々と募金を行った人間と募金額を伝える番組が流れています。ここでは外国系企業も当然のように名前が載るので、資生堂やその他の一般消費者向けの製品を作っている企業は募金を積極的に(あるいは行わざるを)行っているようです。外資系企業の最低募金金額は1000万元(約1億5000万)という噂がまことしとやかに流れています。

テレビで煽る救援募金合戦

中国人の日本人への感情というのは大変揺れ動きやすいものなのですが、今回のようなときにいち早く募金を行うというのは、彼らにとって一つの「団結」の目安になるようで、方々で募金したかどうかを聞かれる上に、募金したことを伝えると「ありがとう!」と感謝されます。やはりというかなんというか、こういった時には中国人であるという強烈な団結心がよびおこされると言っていました。
特に今回の地震の舞台になった四川省の人たちは強烈に自分達が「四川人」であることを感じたといいます。もともと地域意識のはっきりしている中国ですが、こういった災害があると郷土意識が強くなり、同胞として何かをしなければという気持ちになるようです。

また中国全土は国の発表により、昨日より3日間喪に服すことが決定しました。昨日は上海でも地震のあった14時28分にサイレンがならされ、三分間街の動きがぴったりととまりました。車も路肩に止めて、クラクションを鳴らし続け誰も動かない中でクラクションとサイレンだけが鳴り響くという、ある意味幻想的な風景でした。
原爆投下や終戦記念日の黙祷になれている日本人とは異なり、今回のように国全体として黙祷をささげるという経験が初めてである中国人はその時間にはみなが歩道橋にのり遠くを見つめていました。もちろん、不思議な光景を撮影するためにカメラを回している人間もたくさんいましたが・・・。

この三日間は娯楽のようなものは一切禁止であるという通達が政府より出ましたので、例えば日式カラオケ(いわゆるキャバクラ)もお休みです。まさかこういうある意味アンダーグラウンドなところまで政府の力が及ぶとは・・・と、かなり驚いています。日本でも報道されたように各種HPも全て白黒で表現されており、サイトを開くとかなり不思議な光景を見ることができます。焦って色を落としているせいか、操作によっては色が戻ってしまうのは御愛嬌。日本で報道されているよりもはるかに多くのHPが同様の対応をしています。

<四川大地震>中国大手ポータルサイトが白黒表示で哀悼の意

僕が開発しているWEBサイトは、こういった動きがあることを察知できなかったため、当然のようにカラー表示が続いています・・・。実は今日になって中国人メンバーから意見があがったのですが、政治的な意味まで考慮して今回は対応しないことに決定しました。他の日系企業も対応は行っていないようです。単純に企業のHPとメディア系サイトを比較することはできませんが・・。

中国資生堂のHP

今回の地震については中国国内のBBSでも議論が沸騰しているのですが、最も今熱心に議論されているのが「募金の使い道」。さすが中国人・・というべきかどうかはわかりませんが、今回の募金は本当にちゃんと使われているのか、そもそもどのような組織が使うのか信用できないので、使い道を明らかにすべきであるという議論が展開されています。サイト系企業としては募金の呼びかけを行いたいものの、一方でそのような議論があるところでどのようにCSRを進めていくかというのは非常に難しいところです(こちらでは叩かれるときには徹底的にたたかれますので・・・)。
もう一つ言われているのは、これで四川はしばらくは復活景気にわくであろうということ。不謹慎である・・と日本人には言われてしまいそうですが、こういった視点もあるのも事実。特に四川には直轄市があるわけですし、政府としても協力をしている姿勢を出すためにも出費は惜しまないでしょう。今後莫大な利権が発生することが今から目に見えるようです・・・。

2008年5月15日 (木)

中国四川省地震 続報2 -食糧不足と中国人の気質-

昨日は本業が多忙だったため一日あいてしまったのですが、地震の続報が続いています。
先日紹介した时代报では、一面に崩れたビルに半分生き埋めになった子供とそれを見て泣き叫ぶ母という衝撃的な写真が掲載されていました。

日本でも事件の規模の大きさが繰り返し報道されているようです。当初僕が想定したよりも死者、被害者ともに拡大の一途です。

中国・四川大地震、死者5万人の見通し
网易新闻(中国の報道を集めた動画サイト)

一方では、こんなニュースも。確かに、パンダが大切(昔は貴重な外貨獲得方法でした)なのは理解していますが、なにもこんな時期に・・。ちょっと悪意を感じたのは僕だけ?

四川省でパンダ、144頭の無事を確認

一方では食糧不足がかなり深刻になってきているようです。

底つく食料、焦る住民・四川大地震、救援トラック素通り
日本の国際緊急援助隊が出発・四川大地震

中国人はこれまでも書いてきたとおり、普通の時期にすら並ぶといったことが出来ないわけですから、こんな事態になったらまず間違いなく食料の配給に殺到するはずです。それこそ命がかかっているわけですから。
そんなところに30人ぐらいでいってもはっきりいって役に立たないのではないか・・と一市民としては思わずにはいられません。きっと現地も混乱していて受け入れ態勢もないでしょうし。この援助隊の受け入れに関しては、日本が批判めいたことを言ったことと中国国内でも批判があったので、受け入れを決めたというのが本音でしょう。末端まで意識を徹底するのが難しい中国のような国で、TOPが決めたことをやらせるのは非常に難しいわけですから、現地でより混乱しないのかが気がかりです。

会社では『どうせ安定的に食料配給が出来ないなら、いっそ空から投下したらどうか・・』という話をしていたら、さっそく実行されていたようです。

空军大型运输机5500米高度空投救援物资(组图)
(空軍の大型輸送機が5500M上空から救援物資を投下へ)

到着したところではそれこそ血みどろの争いが繰り広げられているはずですが・・、届かないよりはましかも知れない程度の期待値のほうがどうやらよさそうです。

会社でも義援金の募集が始まりましたし、上海でもテレビを見ているといつも下にテロップで義援金募集のお知らせが流れます。こちらのメッセンジャー最大手のQQでもすでに行った募金の報道や、募金募集が行われています。ようやく余震は収まりましたが、少しずつ『国としての対応』が問われる段階に来たようです。

2008年5月13日 (火)

中国四川省地震 続報 -予想通り被害拡大-

昨日第一報があった四川省の大地震ですが、予想通り被害が拡大しています。

地震があった直後には国もすばやく対応したと見えて、すぐに国家指定の大災害に認定されています。官僚国家である中国では、このような『公式認定』はとても重要。

国家地震局启动一级预案 救援队已集结

その後少しずつ各省の情報が流れ始めます。例えば南西約100Kmにある重慶へは飛行機が止まることがいち早く流れました。また、このころから少しずつ死亡被害を伝えるニュースが見えはじめます。

重庆梁平一小学楼房垮塌 四人死亡四十多人被埋

日本でも、100人死亡というニュースが流れています。ちなみにこの報道は中国の新華社通信経由なので、公式ニュースです。

四川省でM7.8・100人超死亡、900人近い生徒が生き埋め

この一方、中国国内では民心を落ち着かせようとするかの報道が少しずつ入り始めます。こういった災害のときに誤った情報を流すのは、百害あって一利なしなのですが、こんなときでも情報統制はしっかり利いています。

                     [四川汶川地震] 省地震局:市民可放心睡觉(市民は安心して眠るように)

まあ、こんな情報はさすがに事実の前では無意味であって、昨晩の時点ですでに死者5000人程度は想定というニュースが人づてで四川のほうから流れてきていました。最低10000人は行くであろう事からまだ、少ない予想ではあると思ったのですが・・。

そして本日の朝、地下鉄で配っているフリーペーパーである时代报(時代報)によると現在のところ四川省だけで死者8533人という報道がされています。ここの記事にもあるようにこれは四川省の死者だけですから、全国規模でみればもっと被害が拡大していることはいうまでもありません。

現状ではインターネットの回線網はほぼ復旧しましたが(NTTのIP-VPNの基地センターが
成都にあるため、一時IP-VPNを利用している日本企業はインターネットが利用できなくなるという事態が発生しました)、依然として携帯電話は通じない模様です。そのため、成都にいる日本人に連絡が出来ないという事態が発生しているようです。
上海にいるとごく日常の生活をしている感じがしているのですが、他のグローバル企業がどのような対応しているか・・ということに非常に関心をもってみています。(在上海大使館でも特に地震を取り上げている様子はないようです、なんとなく残念・・)

2008年5月12日 (月)

中国四川省で大地震 -上海、北京では??-

本日の中国時間14時40分ごろ、四川省の汶川市でマグニチュード7.5、中国震度で7.8の地震が発生した、とニュースが入りました。揺れが大変大きく、遠く離れた上海や北京でも揺れを観測したとのことです・・・が、僕はまったく気がつきませんでした。。

              四川汶川发生7.8级地震

M7.5って日本で言うと阪神大震災よりも大きな地震です。昼の日中に起こった地震ということで、それほど問題がない・・というわけにはもちろん行かず、それこそ中国全土で問題が発生しています。詳しい負傷者の数とかはまだニュースになっていませんが、地震発生地は日本でいうとひなびた温泉のような町だったので、相当数の方が亡くなったのでは・・・と心配しています。

・各地でビルを飛び出した人が、道や公園に飛び出してしまい一時的に都市交通が麻痺。
・北京ではおそらく震度0.・・・(そんな震度は日本ではありませんが)なのに、みんなが心配してしまい家に帰る事態に。おかげで今日のお仕事はおしまい。
・部下の一人のお父さんが心臓の痛みを訴えて入院。
・弊社でも一部通信回線が利用不可能に・・・ってそれは地震のせいなの?

中国では地震が日本のように一般的ではないので、ちょっとの地震でも大騒ぎです。MSNの副題でも『地震来了,小心!(地震が来た!気をつけて!)』とか、『我们相信中国(私達は中国を信じている)』とか、かなりの大騒ぎです。上海とか、北京ではゆれていないジャン・・というのはここでは禁句。

なにせ、ちょっと前(といっても数百年前)までは地震が起こるのは、易姓革命が起こる前触れといわれていたような国です(易姓革命とは王朝が交代することです)。地震とはそれほど大きな天変地異なわけですから、この大騒ぎにも理由がある・・ということです。

とはいうものの、実は僕は大学で地震についてかなり突っ込んで勉強した経験があるので、一番興奮しているのは僕だったり。中国の固い岩盤だと初期微動(P派)は早く伝達するんだろうな・・とか、きっと縦揺れに違いないとかやたらと盛り上がっていて部下からは変人扱いをされました。

中国って内陸部はきっと地震に対して何の知識もない人が多いはずですから、いろいろ問題はあるにせよ日本の知見を生かしてすぐに救援に向かってほしいものです。。

2008年5月11日 (日)

北京聖火リレー -チョモランマ登頂の中国報道-

ちょっと古い話になってしまうのですが、北京オリンピックに向けての聖歌リレーで市場初めて(というか、今までたぶんOKが出なかっただけでしょうが・・)チョモランマの登頂が行われました。

これ、日本国内ではどのように報道されているかちょっとわからないのですが、中国では『大変な快挙』というトーンで報道されています。まあ、確かにすごいことなんですが・・。
当日は生中継(と信じたい)が行われて、ベースキャンプからの道のりが刻一刻と表示されていましたし、登頂成功後はとにかくニュースでも繰り返し繰り返し報道されています。登頂隊のメンバーなんてホント国の英雄って扱いです。

確かにチョモランマって昔に比べればずっと上りやすくなったとはいえ、世界最高峰の山なわけですから、落ち着いて考えれば火をつけっぱなしにしたまま上るってすごいよね・・・と考えてみると、それは間違い。実際にはトーチに火をつけたのは頂上に上ってからです。それまではニュースでも繰り返し出てきている火を守るためのカンテラみたいなのを持っていったようです。まあ、当たり前といっちゃ当たり前ですが。

このチョモランマに限らず聖火リレーの『火』って実際にリレーされているのはこのカンテラの火なんですよね。今回はものすごくたくさん消されているわけですし、そもそも走ってないじゃんというツッコミもありつつ、リレーというよりは、もはや意地でもチョモランマに上りたかったということじゃないでしょうか。


ニュースを見る限りではこの登山隊の人、普通のおっさん(失礼、登山家)という感じで、他の聖火リレーの走者とは違って政治色があまりしない人です。まあ、登山直後に『チベットのみんなの協力で達成できた』とか言ってしまっているので、それなりに言葉はリハーサルをつんだようですが・・・。周りはものすごく盛り上がっているのに、普通に『いい機会でした』みたいなことをサラリといってしまう、ナイスガイという印象です。

僕が中国に住んでいて、いまひとつ世界中の反オリンピックに賛成できないのは、結局末端・・・というか現地の一般人は普通に一生の名誉としてがんばっているんだよねというのが見えてしまうからだと、このオジサンを見てあらためて気づきました。
たぶん、彼らは国際政治とか国内の統治システムとか知らなかったり、知っていても日々の生活を送るだけで精一杯なわけです。そんなまあ言ってしまえば何もないような人生に「オリンピックの一部でがんばることができる」というイベントが訪れるというのは、理性ではわかっていても、心情としてはがんばってほしいという気持ちになってしまいます。

昔、確か『人生交差点(ヒューマンスクランブル)』という漫画で東京オリンピックのことを取り上げた話があったと思うのですが(確か、田舎の少年がお母さんと東京オリンピックを見に行くけど実はチケットが偽者でがっかり・・といった話。すいません、これだとぜんぜん伝わりませんね・・・)、今の中国でもやっぱりオリンピックは一大事なわけで、それが多少政治に利用されようがされなかろうが、やっぱりみんなのためにという観点からいけば、やっぱりそれなりに成功してほしいな・・と思うわけです。

もちろん、それとチベットの問題とか東シナ海の問題は別ですが、国対国の話ではいろいろ思うことはあっても、やっぱり庶民としては一庶民が参加できる機会というのは大切にしたい、と思う今日この頃なわけです。

2008年5月 9日 (金)

中国で愛人を囲うということ

今日のNBオンラインに、中国での愛人(二号さん)の話が掲載されていました。

この連載記事は『女性の視点』それも(こういうと失礼ですが)比較的年齢の高い女性からの視点ということ、日本向けに多少誇張されて書かれているところがあるのですが、中国に実際に住んでいる身からすると『ああ、そうだな~』と思うことが非常に多いです。

まず、今回の記事でもかかれていることですが、今の中国はかなり封建的な文化・・・というかはっきりいうと『お金』と『権力』がモノをいう世界であると感じています。それも、かなりあからさまに。
こちらに赴任してきた時に『中国の歴史』という本を読んだのですが、外国人の僕にとっては中国の歴史って基本的に同じなんですね。

1.王朝が創設される
2.どっかのタイミングで皇帝が後宮を造り、でかい建造物をつくる
3.宦官と外戚(皇帝の妻の親戚)が権力争いをする
4.王朝滅びる

細かな違いはあるのですが、ずーーっと同じことを繰り返してい気がします。で、これって例えば近代史 -国民党と共産党の争い-になっても基本は同じなんですね。なんていうか権力を握るとすぐに賄賂が贈られてきて、女性を囲う・・みたいな。たぶんこういう感覚って歴史的なものですから、すぐに抜けないと思うわけです。

現在は改革開放によって『政府』だけが権力だった時代から、ずっと複雑に、かつ多くの人が『金』と『権力』をもつようになりました。一方では、地方ではそれほど変わらない生活が続いているわけです。要するにお山の大将が増えるわけですから、今回の記事で書かれているような『二号さん村』が出来るのも無理はないのかな・・・と思うわけです。

この記事を読んで早速百度で『二奶』と入れてみたところ、確かに専門のサイトがありました。しかも、やっぱり南方のほうの専門サイト・・・。やっぱり中国、何でもありだなという感じです。


この記事にはまったくかかれていないことなんですけど、ちょうど上海に来た外国人も望めば同じような状態になることが出来ます。街中でよく50代ぐらいのオジサマとびっくりするぐらいきれいな女性が一緒に歩いていたりすると、間違いなく『愛人(二奶)』だとわかります。恥ずかしいので、あまり堂々としてほしくないものだとは思うのですが・・。


上海ではさすがに物価が違うので、5~6000元で愛人契約を結ぶ人はいないと思いますが、万元以上の単位であれば普通につくることは出来そうだな・・と思います。正直言って今では短期でくる日本人男性のグループを見ると「ああ、(女の子を)買いに来たんだな・・」と真っ先に思うようになってしまいました。

確かに需要と供給が一致しているという点では、どちらにも原因があるわけですが、それにしても上海には急速に地方からの女性がなだれ込んでいることを考えると、政府も無視はできないのでは・・・と感じます。一方では、こういう形で農村にお金が入ることで、経済が回っているのもまた事実です。

ただ、実際に取り締まりを行うとしても難しいのが現状です。記事にあったようなサウナや三傍嬢がいるような店のオーナーは基本的には党の人間なわけです。取り締まるほうと取り締まられるほうが基本的には同じ穴のムジナなわけですから、取り締まりも本気では行われません。たまに、権力闘争のために反対派の店が摘発されることがあるということですが・・・。

今回の記事にあるようなことは、外国人にとってはある意味『日常の風景』。そういうところもまた上海の一面です。

2008年5月 7日 (水)

上海バス事故 -テロなの??と語る同僚-

一昨日の話になってしまいますが、上海ではバス事故がありました。

上海のバス火災で3人死亡 12人負傷、「自然に発火」(gooニュース)

僕がこの事件を知ったのは、日本のNIKKEI NETを読んでいたときです。このごろ日本のメディアは(半ば意図的に)中国の悪いニュースを取り上げる傾向にあるせいか、ヘッドラインとして取り上げられていました。

ニュースでは『上海』としかなかったので、すぐに中国のニュースをチェック(ここで上海としか書かれていないのは、ちょうど日本で『東京』としか書かれていないのと同じような感覚です)。調べてみると上海市内でも北側に位置する杨浦区での事件だとわかりました。

事件自体は朝から上海市内でも取り上げられていたようで同僚も知っていたのですが、近くに住んでいる同僚もいることから、死人が出たことを伝えると急に騒ぎに。

「テロなのかな?」とか
「爆発が起こったの?」とか
「地下鉄も危ないよね」といった言葉が次々と出てくるではありませんか。

バス爆発・・といった事件は日本ではもちろんめったに起こらないわけですが、たとえ起こったとしても『テロかどうか?』を考えるような人はめったにいないでしょう。しかし、中国ではごく一般の人が最初に考えるのは『テロの可能性』である。このことにあらためて自分が住んでいる場所がどこなのかを感じる瞬間でした。

ちなみに、中国国内では公に報道されることはないものの、少数民族関連や農民の暴動などで少しずつテロへの不安が高まっています。今回の事件も公式には『可燃性物質が誤って燃えた』ことになっていますが、本当かどうかは明確ではありません。
事実地下鉄の駅などでは検査台が設けられ、荷物検査を行ったり警察犬が出動していたりしたようです。

北京オリンピックに向けて、何事もなければよいが・・・というか、ここでテロをしてもよいことなどないのに・・・と思わずはいられない出来事でした。

2008年5月 4日 (日)

GWプチ旅行 -上海近郊杭州への道-

今年から法律が変わったおかげで中国のGWは5/1~5/3の3日間しかありません。日本での長期休みになれた日本人にはかなりつらいはず・・・ですが、別にいままでも特にどこに行っていたわけでもないので、どうということはありません。ああ、休みが短いのね・・ぐらいな感じです。

とはいえせっかく中国にいてもったいないので、ちょっとは観光にいこうと杭州に行ってきました。本当は苏州に行こうと思っていたんですが、チケットがとれず断念。ご利用は計画的に。

朝は8時20分の電車に乗るために、タクシーで上海南駅へ行きます。
上海には二つ大きな駅があるのですが、こちらは南にあるほうの駅で結構新しいらしく、今まで高速道路からは何度もみていたのですが、入るのは今回が初めて・・・。Image185Image186
駅の中は・・・あれ、中国?というくらいきれいでしたね。ものすごく高い屋根と円形の建物ということでモダンな感じを与えます。チケットを切るのが人であったり相変わらず並ぶことが出来ない中国人さえいなければヨーロッパのどこかといってもわからないかもしれません。
と思ったのもつかの間、今回は新幹線ではなく在来線の快速にImage187
乗っていったのですが、こ れがまあ汚い。まず車両に乗るとトイレから水があふれています。my GoD! しかも席につくとよくわからないトレイ(たぶんごみ捨て)の上に、食べかけ(と思われる)ソーセージがおいてあります。
途中で日本の電車のようにモノを売りにくる人がいるのですから、たち乗りの人が廊下にあふれているので、移動も一苦労。おまけに売りに来るのがとても汚いおじさんということで、食べたが最後、あの水のあふれたトイレに行く羽目になるかと思い、朝ごはんも食べずにいた自分もじっと我慢。二時間半ほど身動きせずに杭州まで行きました。

杭州に到着して最初に向かうのは・・・帰りのチケットの購入。勢いとノリだけできてしまっImage188 たので帰りのチケットが必要なわけです。・・・が、列を見てあっさり断念。乗りたかった新幹線のチケットは当然売り切れ。在来線のチケット売り場もあきれるほどの長打の列。基本的に観光にいかない僕にとっては、この列は殺人的・・と思い、後で何とかなるとあっさりあきらめました。

チケットを買うのをあきらめた僕は、当然前もった知識などないので、タクシーの運転手さImage190んに「有名なところに連れて行ってください」と丸投げなオーダー。ついた先は・・・よくわからないけど、観光地?
これまたいかにも観光地という風景で、周りにお土産やさんが並びます。なんたらかんたら博物館というのも見えるので、まあ杭州の入り口・・という感じなのでしょうか。。。目的もなくブラブラする僕のような人にはぴったり、Image189ということで昼ごはんをかじりながらブラブラと散歩してみたのでした。


あまりにも適当に行き過ぎた・・・と今となっては反省していますが、実は広州というのは南宋(紀元1000年ぐらい?)の時代に栄えた都市です。今では上海のほうが圧倒的に栄えていますが、昔は苏杭は地上の天国とよばれるような時代があったということです。今では、ものすごく人が多い観光地ですが・・・。

さて、そんな僕でも知っているのが杭州の西湖。西湖十景とよばれる観光名所が周囲Image19115Kmほどの湖の周りに配置されているのです。・・・15kmか・・・一つぐらいは見たいのーと思いながら、テクテクと西湖に歩いていきます。この日は、31度という5月にして早くも真夏の暑さ。汗をグダグダに流しながら、『とりあえず西』という気持ちで歩いていきます。

20分ほど歩くと見えてきたのが、その西湖。うーーん、でかーっていうか、ちょっと日本にはImage192 ない感じ?デカサで言えば琵琶湖のほうが全然でかいんでしょうが、やっぱり公園の中にこの大きさの湖があるとびっくりしますよね。しかも昔風の船とかがたくさん浮かんでいて 、ちょっと時代がトリップした感じです(言葉の使い方間違ってる??)。これで人さえ多くなければ・・。


中国の観光地にはとにかく人が多い・・・という事前情報はあったのですが、はっきりいってなめてました。とにかく半端なく人が多い。タクシーも公園内のバスもまったく乗ることが出来ません。それでは湖の船に乗ろうとしたのですが、列がないため近寄ってくると人が殺到して喧嘩になってしまいます。これって絶対こうなるってわかってるのに、並ばないんだよなー、中国人。
それならと思いレンタサイクルを借りようと思ったら、パスポートが必要・・・。家出るときに必要かナーって思ったのに、何で俺は持ってないんだ~~~と後悔したのも遅く、自転車にも乗ることが出来ないのでした。地球の歩き方には「パスポートまたは現金300元が必要」って書いてあったけど「パスポートかつ現金300元が必要」じゃないですか・・・。『かつ』と『または』は高校の数学でならっただろ、馬鹿やろーと思ったのも後の祭りです。

仕方がないので、湖の周りを一周プラプラあるいたり、湖に足をひたしたりして遊ぶことにImage194_2Image195 徹しました。帰りのチケットもないのでそんなに長くいるわけにもいかない し・・・。プラプラ歩いている時になぜか(?)キュウリが売っていたので、それも購入。キュウリの皮をむいて食べるんですね、こちらは。ものすごく浅くつけたような漬物の味がしたのは、水のせいだったと信じたいです。。


結局帰りは電車のチケットは取ることができず、バスでの帰宅となりました。長距離バスの中ではなぜか昔の歌が大音量で流れており、眠ることも出来ず、ずーっと外を眺めておりました・・・。

今回の反省。
①パスポートは常に持ち歩きましょう(いつもはコピーを持っています)。
②やっぱり旅行は人がいないとき+泊りがけで。
ということで、中国最初の旅は可もなく不可もなくたぶん、点数にすれば42点ぐらいの結果に終わったのでした。もう一回行きますよ、杭州。

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