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2008年11月13日 (木)

今回の転職がサラリーマンをやめることになること

10月31日より約二週間ほど日本に戻り、いろいろな人と話をし、相談をし、そして最終的に今いる会社を退社することとしました。今いる会社については、これからの方向性とか考えることも多いのですが、それは正式に退社が決まってからゆっくりと考えていきたいことですし、自分がここで何を学び、何を考えたのかは振り返らなければならないと思っています。

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9月1日に日本への帰国を伝えられて、反射的(発作的ともいう)に転職を決め手から二ヶ月間。いろいろなことを日本側から言われました。

曰く『会社なんていつでもやめることが出来る』、
曰く『あせってやめるには惜しいほどいい会社である』、
曰く『日本に帰ってきてもいつでも海外に行くチャンスがある』

どれも全てあたっているものの、なんとなく心にひびくことがなく、結局日本に戻って、もし戻った場合に上司になる方と人事部と最終面談を行うこととしました。何かを知るために話す・・というよりも、自分の決心を最終的に自分の中で正当化するための面談です。


今回日本に帰った場合に用意されているポジションは、同じくNET開発のメンバーとしての業務でした。ただ、

部長 → 現在、会社内でもかなり評価の高い方。ロジカルで組織思考と噂
課長 → 元、上司。たぶん半年ごとには部長になっているはず(以前は私が所属する部の部長だった)

と、会社側としてはかなり思い切っていい環境を準備してくれました。また、仕事の内容・業績ともに全社的にももっとも面白いといわれる部署を用意してくれており、正直言って会社側としては常識的な範囲で切れるカードの中では最高のものをきってきたといえるものでした。

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帰国後に予定されている上司とのMTGは、比較的平穏に行われました。さすがに社内でも名が売れているだけにオーラもあり、また話す内容も的確。ついでに私の欠点についても的確(少なくとも第一印象に関しては)でした。一方、人事部とのMTGは、サヨナラをいうためのMTGは平和的だったのですが・・・(その後の大荒れの内容はいずれ記録しておこうと思います)。

細かい内容は書ききれないほどなのですが、とても有意義なMTGでした。ただ、結果としてはこのMTGが僕の転職の決断をより「確信」へと導いてくれたのも確かです。

【その1:リーダーシップへの考え方】
今回僕が日本に戻る際の条件としてあげたいたのが「マネージャー以上の帰国であること」。年次から考えるとこれはかなり無理な要望であって、おそらく受理されることはないと思ったのですが、やはりオファーがあったのはメンバーでの仕事でした。

ただ、要望自体は上司(予)にも伝わったいたらしく、彼とリーダーシップの話になったのですね。
そこで、彼が言ったのは「これからの○○社ではストラテジー最上ではなく、いかにメンバーの力を下支えできるかといったリーダーシップが問われる」ということでした。それに対して、僕の返答は「むしろ現状においては足りないのはストラテジーであり、必要とされるのは明確な決断をし、指揮をとるようなリーダーシップである」というものです。

当然ですが、この2つの考え方は二項対立ではありません。どちらかにより重きをおくかということと、どちらかがより効果的であるかという分析の違いでしかないのです。ただ、メジャーかマイナーかをとれば、明らかに上司(予)の考え方のほうがメジャーであり、やはり急速に大企業化(ドメスティックな日系企業化)していく会社では一般的なのではないかと思います。

だが、やはりそれは僕にはあわない。

より深く、より強く思考された戦略に沿って動き、各自の役割が定義された上での有機的な結合こそが組織を強くしていく・・・それが今の僕の考え方であり、そのような姿を『今は』追い求めていきたいと思うのです。


【その2:『大人になる』ことを求められる】
人事部とのMTGでは、これまでも、あるいは”大荒れにもめた”際にも「大人になること」を求められました。この『大人になる』とはどういうことなんでしょうか。

ある人曰く、『まずは上のいうことにしたがって見る』
ある人曰く、『年齢によって対応を変える』
ある人曰く、『道理が立たなくても我慢してみる』

他にもいろいろ定義はあると思うのですが、組織の中でうまくやっていく「処世術」を身に着けるべきである・・というのが骨子であると僕は理解しています。


で、私にとっては、こういうのって一番嫌いなんですね。

・誰が言うかはとても重要ということは理解可能だが、「上」が言うからOKというのは理解できない。
・年齢は尊敬に値することではあるが、だからといって年下を馬鹿にしていいとは言っていないが、実際にはそうやっていることが非常に多い。
・道理なき対応が正しいことは少ない。

僕は、常にそうやって考えて生きているんですね。いいかえれば(これは人事部の言い方をすれば)「ピュア」に物事に取り組んで行きたいわけです。優先順位と目的をはっきりさせ、自分で決定範囲を明確にする。これこそが人の能力をより伸ばしていくと信じているのですね。現状では。

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最終的に人事に退職を伝え、かつ納得してもらった言葉は次のようなものです。

僕は日本にいて日本語をしゃべって顔も日本人なんですけど、少なくとも一般的な日本人とはちょっと考え方や感情表現が違うんですね。だから、そういうことを期待されるとものすごくやりづらいですし、自分が快適に生きていくことが出来ないのです。だけど、海外にいれば、もとから外国人として「努力」する必要がある。そういったすでに「外国人」として同じ動きを期待されない中で、努力していくほうが僕にとってはずっと楽である。


今までの会社が悪いとは思いません。もちろん腹も立つこともあったし、今回の一連の騒ぎでより嫌いになった部分も多かったけど、それでもシステムそのものを否定しようとは思いません。おそらく日本の中でもかなり自由にやれるであろう今の会社でも僕が不満を感じるということは、『僕がそのシステムにあわなかっただけ』。なので、僕はこのシステムから一時避難をすることにしたのです。

これが、僕の転職の理由です。

それってつまり、今回をもってサラリーマンをやめるっていう、そういう宣言だと、僕は思います。
次も確かに「サラリー(給料)」をもらうことには変わりはないんだろうけど、日本的なシステムの中で期待される「サラリーマン」とはさようならをするのです。

・・・で、次はどうすりゃいいか・・・ってのは、もう少ししたらまた書きます。

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