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2010年2月19日 (金)

日本航空(JAL)の株価が1円で上場廃止・・・。

本日で日本航空(JAL)が上場廃止になった。最後の株価は1円。需給によって決まる株価ななのでもはや意味はないだろうけど、それでも1円っていうのはちょっとさびしい数字だ。

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こんなにも大きい会社が一瞬でつぶれるわけはないので、JALの歴代社長のうちおそらく数代前からは「いつかはこういう日が来る」ということを感じていたのではないかと思う(もちろん違う形での再スタートも含む)。

JALのような会社では、経営陣は全て生え抜きである。新しく社長になった稲盛さんは例外中の例外で、実質的に最後の社長になった西松さんという方も、もちろん生え抜きだ。どのくらいの野望があって社長までいたったかはわからないけれど、自分の一生を刻んだ会社で、少しずつ地位が上に上がっていくにつれて破綻への道筋が見えてくるというのはどれほどのことなのだろう。上昇して行くつれてほころびが見えてきて、しかもそれが過去長年の蓄積であり、もはや自分ではどうしようもないという時に、人はどういうことを思うのだろうか。
僕のように既に一度会社を出てしまった人間にはよくわからないけど、想像すると、なんだかちょっと悲しい。

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このエントリを見て、前社長の名前がまだHPに載っているかなと思って、日本航空の役員一覧を見たときに、思わずぎょっとした。新任が含まれているとはいえ、あまりにも執行役員の数が多い。確かに業務も広大だし、子会社も多いから責任者がたくさんいるのはわかるが、これでは執行役員会での議論など不可能だろう。
組織は上から腐る・・・の一端を見るような気がする。こういった統治機構に手をだすことは生え抜きではとても難しかったんだろうな、とも想像。

ただ同じHPを見て『ああ、組織はまだ死んではいないんだな』とも感じた。それは、支援機構のリリースを見ればわかる。 ”JALは、飛び続けます。”これを作ったのは広報部なのか、経営企画なのか、それとも代理店なのかわからないが、書体の選択・文字の大きさ・キャッチコピーともにちゃんと検討したということがはっきりとわかる。「JALは」の後の
「、」をおくか、おかないかで議論をしている姿がなんとなく想像できそうだ。
こういうところに気を配れる人間がいる組織は、まだ大丈夫。もちろんそれが大勢でなければならないのだけど。

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航空会社の破綻はアメリカでは日常茶飯事のように起こるけど、日本では滅多にないこと(というか航空会社がそもそもそんなにない)なので、今回のプロセスはぜひどこかのConsulting Firmか経営大学院あたりが調査をしてくれないだろうか。きっと(普通に考えれば)民営化を進めていかなければならない日本に、いろいろな知見を与えてくれるだろう。

そういえばBoston Consulting Groupの現在に日本代表である御立さんは日本航空の出身である。もちろん彼が何かしらのコメントをすることはないだろうけど、今回の顛末に対してどんなことを思ったのかを想像するのは、ちょっと楽しい。

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