語学面における自分の立ち位置
本日はschoolが始まってから初の「祝日」。といっても中国の法定祝日というわけではなくてschool側が気を利かせて(というものだと思っている)foundation moduleとterm1の間に1日だけ休みを作ってくれたのだ。
来週からも色々あるので今日は復習と予習、それからblogを書くことに集中して外には出ない予定だったのだが、昼すぎに電話をもらって台湾人一行と浦西にある上海当代美术
馆にPixarの展示を見に行ってきた。
この美術館はすごく小さい美術館なので、展示はそれほど大したことがないだろうな~と想像がついたのだが(そして想像通りだった)、いっちょ英語の勉強だと思って参加してきた。
当たり前のことだが「日常生活の英語」と「授業の英語」は全く違
う。授業の英語はついていけるが、日常会話になるとスラングがわからないし、文化を知らないので理解度は70%ぐらいに落ちてしまう。
今日もタクシーの中での彼らの会話で結構わからない部分があったのだが、彼らも「Matthewはわかっていない部分があるけど、気にしない奴」ということを理解しているので、特に気にせず話し続けている。たぶん、今はこれでいいのだ。
僕が在籍しているCEIBSの一つのウリをあげろ・・と言われれば、間違いなく中国語と英語が共用語であるということだろう。学校の「公式」公用語は英語だが、日常生活ではほぼそれと同じくらい中国語が使われる※1。そもそも職員の半分ぐらいは英語が話せない。
ゆえにこのschoolではバイリンガルが普通であり、三ヶ国語以上を話せる人間もゴロゴロいる※2。大体は母国語・英語・中国語という組み合わせだ。ヨーロッパから来ている人間の中には5カ国語が出来るというのもいる。彼の場合、中国語を除くと一番へたくそなのが母国語というから、かなり特殊だが。
その語学ヒエラルキーの最上位に位置するのが台湾人だ。彼らは二重国籍だったり、留学経験が長かったりと、ほぼ完ぺきに英語と中国語を使いこなすことが出来る。もちろん過ごした期間の長さによって得意・不得意があるのだが、会話や議論で困ることは全くない。そして気分や表現したい内容によって、自由に使う言葉を変更する。らは欧米・中国文化の両方を理解できるので、友人たちの幅が非常に広い。といっても、基本的には台湾人同士で一緒にいることが多いのだが。
その次に来るのが大陸人グループ。彼らは英語を議論としては使えるが、日常用語としては使いづらいということで、休みの日はもっぱら中国語である。上海人は外に家がある人も多いので、本当に「学校に英語を使いに来ている」という感じである。
彼らを除くと、あとは基本的に母国人同士でかたまる傾向が強く、スペイン人グループ・韓国人グループ・インド人グループなどがある。
そんな中、我々日本人は・・・というと、何せ学年で二人という小所帯なため二人でかたまっているわけにもいかず(そんなこと求めてもいないのだが)、いつも中国人グループとそれぞれのグループをフラフラしている。
はっきり言うと、この環境は自分の言語能力向上には最高である。
香港人・台湾人が==マークでそれぞれの会話に参加できるのに対して、自分は常に自分<nativeの関係であるので、ただただ毎日会話しているだけで自然に耳がよくなってくるのが実感できる※3。また日本文化が浸透している上海で生活しているので、日本人アドバンテージが効きやすい。簡単な日本語を話せる人間も学内にはそれなりにいたりするのだ。
自分の立ち位置をしっかりと固めたい・・・という人にはこのCEIBSという場では、クラス内のidentityを固めるのが難しいかもしれないが、僕のように適当な言語能力を磨き直したい・・という人にはぴったりだと思う。
あ、もちろん、毎日の予習・復習は語学であっても必須です。
※1・・・授業は全て英語で行うこと、というのが学内公式ルールとして決まっている。これは厳格に守られている(授業を全部英語で行うことはMBA rankingにおいて必須となっているところがあるので)。
※2・・・英語が公用語である国から来ている学生も全員中国語か、彼らにとっての外国語が話せるので、一カ国語しかできない人間は僕の知る限り一人もいない。
※3・・・ただ、どちらが楽かというと中国語。中国語は単語がわからないことがことがあっても音が聞き取れないということはまずない。
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