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2011年8月26日 (金)

体を熱くさせる授業

自分の前で話しているだけなのに、なぜこの人はこんなに人を興奮させることが出来るのだろう。そんなことを考えながら、必死に話を追いかけた。こんな経験は人生でたぶん初めてだ。・・・今日のCase methodでの授業で、初めて「本気の授業」を見た。

Case methodというのはハーバード大学で重視されていることで有名な方法で、実際のビジネスの現場で起こった出来事についてデータや経過が記されたレポート(論文)を渡され、各学生は事前に予習を行ったうえで、授業では教授のファシリテートのもとで議論を深めていく方法だ。
CEIBSはハーバードの支援のもとで設立されたIESE(スペイン)との提携でつくられたビジネススクールであるので、授業ではかなりケースが用いられる(いわばハーバードの孫みたいなものか)。徹底したグループワークが基本なので、ケース×グループワークのような授業も頻繁に行われる。

本日の授業はその「Case methodとは何か?」というイントロダクションだった。日本で教育を受けた自分はもちろんのこと、中国でもこういった授業はないので「なぜこういった教育方法を用いるのか」「この教育方法で期待される成果は何か?」を実際の授業が始まる前に指導する時間がとられたのだ。
(ちなみに最も期待されることは「不十分な情報しかもたない状況で、意思決定を行うための思考方法を鍛え、実際のビジネスの場で自信を持って決断が出来るようになること」)

授業を指導する教授は、Lydia Price教授。現在は授業プログラムを統括するDirectorという立場にいるため、科目をもつことはないが、コロンビアで経営学博士号をとりフランスおよびシンガポールにある超名門MBA INSEADで指導をした後、HKUST(香港科学技術大学)で教鞭をとり、現在はCEIBSにフルタイムで所属している。
Directorという立場なので、これまでも入学式のあいさつや「学生心得」みたいなイントロダクション、それからキャリア形成の授業などで時々話を聞いているのだが、恐ろしく早口でエネルギーあふれる話をする方で、僕にはとてもあっている教授だ(ただし早口すぎて最初は聞き取れなかった。今は問題なし)。
廊下添いに座っているせいか、なぜか授業中に頭をなでられたこともある・・・(たぶん聞き取れなくてぼーっとしていたからだと思うが・・・)。専門はマーケティングということで、時々学校で捕まえては話を聞いたりしているので名前を覚えてもらってはいるらしい。

さて、今日はそのLydia教授から、彼女が慣れ親しんだCase methodの指導をうけたわけだが、正直その展開の速さ、質問の的確さ、そして議論全体を巻き込んでいくすごさに、体が熱くなった。今日は午前中にテストがあり、午後はかなり睡眠不足の状態で臨んだわけだが、それを忘れるくらいに興奮した。

正直言って、何割かの学生は今回のケースを真面目に読み込んではいなかったと思う(これまでも読むように指示されたケースが使われなかったことがあり、ややそういう雰囲気があった)。しかし、最初に口火をきった生徒(アメリカ経験が長い韓国人。無茶苦茶早口)がしっかりと読み込んできて、かなり的確な内容を述べたため、のっけから授業の温度は一気に上がる。
これまでと同じ雰囲気で学生が意見を言うと、ユーモアを混ぜながらものすごい勢いで根拠とそのロジックを詰めていく。学生が答えられないと、教授の方で議論を引き取り次々と巻き込みながら話を進めていくのだ。
MBAに来て初めて「自分が想像していたMBA」の授業を見た・・・そんな気がした。

教授も早口、学生も早口・・ということで、かなりの中国人(留学経験なし)は置いてけぼりになってしまっていたと思う。僕も議論を追うことはできるが、同じスピードで発言することが出来ないので、挙手なしでの意見表明(論述というよりも単語の表明)しかできなかった。・・・すごい、悔しい。

授業を受けている最中、昨年の6月にINSEADのSummer on-campusに参加した時の記憶がふわっとよみがえってきた。あの時もINSEADの目玉であるStrategyの授業に参加したものの、教授の速さに全くついていけなかった。あれが僕のMBA原体験。ただただ圧倒されたということを強烈に記憶している。やはり本当のTOPはそれだけで、行く価値があるのかもしれない・・・と、ふとそんなことも思った。
(ただし、中国大陸ではCEIBSはNo.1であり、僕は今の環境にはとても満足している)

何よりすごいのは「ただ授業をしている」だけなのに、聞いているこちらの体が熱くなるほどのエネルギーを出し続けること。教授は新しいケースには、授業の準備として4日間はしっかり時間をとるとのこと。それだけの準備をして、ようやくこれだけのクオリティを保てるのだと、実感することが出来た一言だった。僕はあの熱意にこたえるだけの準備が出来ているのだろうか・・・・(たぶんまだ足りないな。。。)

(今日はただただ興奮したことを残しておきたかっただけで、話がまとまってない気が・・・)

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