馬に乗って羊を喰らう旅! -内モンゴル旅行三日目-
部屋を分けたおかげで爽やかな朝を迎えることが出来た3日目。フフホトにはもう見る場所
がなくなってしまった(たぶんあるんだろうけど、それほど有名ではないと思われる)ということで、電車に乗って隣町の包头まで行くことにした。隣町と言っても西に約300km行ったところで、電車で3時間ほどかかる。情報は友人が持っているガイドブックしかなかったのだが、ホテルも無事に取ることが出来
たのでフフホトに別れを告げて包头に向かうことにしたのだ。
中国ではいわゆる「山手線」みたいなものはなくて、電車はすべて都市間移動のために用いられる(都市内移動は地下鉄で行われて、一部地上に出ていることがある)。駅はいわば年の入り口なので日本よりも遥かに大きくつくられている。特に地方に行けばいくほど周りと比較して不釣り合いに大きかったりする。ということで、フフ ホトの駅もかなりデカイのであった。。。
国慶節の時期は人が多いと言っても10月5日という中途半端な日なら結構すいているんではないかと思ったが、電車は結構混んでいる。行きは無事に席をとることが出来たので、2時間半はユラユラと揺られながらあっという間に過ぎていったのであった(トイレが 汚いとかそういうことは気にしないようにした)。
電車から降りた包头の第一印象は・・・なんか日本の地方都市みたい。街の中心部がぼやけていて延々と住宅街が広がっている感じである。ガイドブックによると鉄鉱石とレアアースの売上によりかなり裕福な都市ということで、確かに钢包酒店とか稀土大道(レアアース大通り)のようなゆかりの名前が目立つ。一方で建築中の建
物がたくさんあり -そして既に完成を諦められたのではないかと思われるのも多数あり- 地方都市ではどこも土地開発が経済発展の牽引車になってるということを実地で感じることが出来るような
場所だった。
人口が200万人を超えてるとはいえ、街並みはまだそれほど発展している感じではなくて、一歩入ればまだ古い町並みが残っている。
人口統計だけみれば立派な大都市だが、仮にここに外国企業が販売拠点を持とうと思ったら相当大変だと思う。1日しかいなかったのだが、日本企業で目にしたのはトヨタだけだった(そしてなぜかトヨタの販売店がホンダの販売店を兼ねているという不思議な状況だった)。
肝心の観光はというと・・・主要な観光地は全て距離がありすぎてどこにも行くことが出来なかった・・ガイドブックで見た時には「お、これ綺麗だし近そうだから行きたいな~」と浮かれていたのだが、百度で改めて調べたらなんと一番近い場所で70kmもある。しかも交通機関がないのでタクシーを借り切らなければならない。。。ということで、到着早々やることがなくなってしまったので、良さげなレストランをWEBで調べてテクテクと出かけていったのであった。
「パーティーを開ける楽しいレストラン」という認識なんだと思う(日本で言うと『二次会も開けちゃうアミューズメントレストラン!』みたいな感じだろうか)。実際に中では結婚式と・・・それからものすごいパーティーをやっていて、我々を大興奮させてくれたのだが・・これは長くなるので、次回に詳しく。
とにかく中国ってなんていうか金がものを言う国だよね~というのを改めて感じて、昼食を終えたのであった。
余りにもやることがないので、昼食後に定番となった博物館に行ってみたのだが、これまた建物はやたらデカイ(大きな年にはほぼ必ず博物館があるので、困ったら博物館である)。中身は・・・うん・・頑張ってる感じ・・・で、300km離れていると違う文明圏に入るのだろうか、実際のところフフホトとはどこが違うの・・みたいなことを、建物の割には少ない展示物を見ながら考えたのだった。
包头という都市は自分が見たところ本当に娯楽がなくて、映画館は一軒もなかったし、もちろんボウリング場などもない。集団で楽しめる娯楽としては、カラオケと食事(レストラン)がかなりのウェイトを占めているのではないだろうか。こういったことは上海や北京にいるとなかなか感じられないことで、日ごろから「上海は中国ではない」と思っているけれど、時々こうやって外に行くことは改めて大切だな・・と感じる。
ということで、観光地もなく娯楽も見つけられない我々は昼寝をむさぼった後、またも内モンゴル料理を食べに向かったのであった。向かったのは市内にある大きな公園の中にある巨大なレストランで、真っ暗な公園の中にド派手な建物がドンとそびえたっている。中に入ると中央にステージがしつらえてあり、そこでは内モンゴルの歌謡ショーが行われていた。ちなみにこういうレストランは地方に行くと良く目にする。
レストランが娯楽施設というのはまさしくこういうことという実例なの
だが、歌謡ショーが終わると、なぜか掛け軸のオークションが始まったり、なぜかお客がステージに上がって歌を歌い始めるのである。誕生パーティーか何かだったみたいだが、他のお客がいてもまったく気にせず個人ショーが始まってしまうのはすごいの一言。欧米人ツアーらしき団体客も他の席にいたのだが、何が起こっているのか理解できたのだろうか。。
最終日は包头 → フフホト → 上海と移動で一日がつぶれてしまい、ほとんど何もすることはできずに帰宅一直線。最後の昼ごはんまで羊肉を喰らい続けたので、食事面では大変満足、馬に乗るのも大変満足、帰りの電車が半端なく混んでいたうえに、元々席なしチケットだったのだがなぜか人の好意にすがって席まで獲得して、幸運までついてきたのであった。
ちょっとお尻が痛いのだが、食事もエンターテイメント(馬)も楽しめるとあっては、次回はもうすこし長く内モンゴルで過ごそうかと思いつつ、上海ではお休みのため洗濯が出来ず、山盛りの服にため息をつくのであった。。
※ レストランでの出来事に続く ※
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