第19週目終了! -さらばTerm1、就職までの道のりは長く・・-
今週はこれまでもツラツラと書いてきたプロジェクト(Responsibility Leadership project:略してRLP)の発表、および最終レポートの提出を終了して、正真正銘本当にTerm1が終了した一週間だった。まさにグッバイ、Term1という気分。
■ Term1の成果を見せる時が来た!発表だ! ■
各科目の割り振りなどの影響もあり、特別にこのプロジェクトに意気込んだわけではないのだが、曲がりなりにもこのTerm1の数カ月にわたって取り組んできた発表と言うことで、今週は結構気合いを入れて臨んだ。
我々のテーマは「上海の交通状況を改善するにはどのようにすればよいか」というもので、その中でも特に公共バスの効率改善にフォーカスをしている※1。うちのグループは各科目担当制をひいているのだが、担当者がいつのまにか提携可能な会社を見つけてきて、締切ギリギリに40ページにわたるリサーチペーパーを仕上げるという神業を成し遂げたため、かなり余裕をもっての発表準備だった。
僕の担当はビジネス計画に基づいて、いろいろな仮定をおいて予想を数字に落とし込むこと。前のエントリーでも述べたように、基本的には僕の数字の使い方は「ざっくり落とし込む」なのだが、そのざっくり感がこういう仮定ばかりのプロジェクトにはフィットしているらしく、まるで画に書いたように綺麗な予想が出来上がったのであった(まんま、画に書いているわけだが・・。)
ただし、我々の収益モデルのコアは広告獲得であったので、これまでの上海経験をフルに生かして現場から実際に話しをかなり聞いたので、予想はそれなりに妥当なものだと自負している。
このRLPの授業はCEIBSのウリの一つなのだが、正直学生間の評判はよくない。我々がterm1でまだ慣れてないということもあるのだが、具体的に何を学べるのかよくわからない・プロジェクト体制を構築する手伝いを全くしてくれない、など色々不満を感じる点があるのは事実である。
しかし(これは本当にグループメンバーのおかげなのだが)出来上がった発表スライドやレポートを見ると、どういったことをやろうとしたのかがストーリーとしてわかるようになっており、終わりになって初めて自分たちがやっていることのロジックが繋がった・・という貴重な経験をすることが出来た※2。
リサーチレポートや発表で苦しんでいるグループも多いと聞くなか、うちのグループは教授 からのフィードバックも非常にポジティブなもので、重ねてになるが本当にいいグループメンバーに恵まれた。これで最後かと思うとすごくさびしい。みんなで最後に北京ダックを食べて、お互いへの感謝をしたのであった。
■ 非中国人がこの国で就職するために ■
今週は上記のイベントのほかにも、非中国人としてCEIBSに入学し、そのまま中国で働いているOB三人が来て自分の就職体験談を話してくれるというイベントがあった。3人3様の就職活動の経験を話してくれるわけだが、やはり非中国人がこの国で職を得るのはかなり大変だな・・というのが印象。
同じ会社に三回アプライしたという話しもあれば、卒業後に中国語学校に行ってから職を見つけたというように、MBAを卒業したからといってホイホイと仕事が見つかるわけではないということを実感する。特に心に残ったのは「外国人を採用するのは企業にとって大きなリスク。そういうリスクがあるということを認識しないといけない」と言う言葉だった。
MBAにいると「俺たち(みたいな優秀なの)を採用するのは当然だぜ~!」みたいなノリを醸し出してしまう所がどうしてもあるのだが(特に基本的には中国人はみな自信満々なので・・・)、来年の景気はそれほどよくないであろうし、謙虚に望まないといけないというのを改めて感じるのだった。
また面白かったのは(後で質問しに行った人に個人的に聞いたのも含めて)3人が3人とも「学校の成績はそれほど重要ではない」と断言していたこと。話しのなかではそれほど強く強調されていなかったのだが、就職センターの人との会話の中ではやっぱり中国語の能力のほうがファクターとしては大きいとのこと。グローバル企業は現地化を進めると言う観点からは、やはり一定以上の中国語はほぼ必須と考えて間違いないと思う。
これは今後中華圏のMBAに進学する人が増えてくるのであれば、日本で検討されている方にもぜひ知っておいてほしい。たぶん中国語出来ないと職にはありつけないと思うし、さらに言えばCEIBSでは中国語を伸ばすチャンスはそれほど多くないです。
ただ、以前にも「日本人であること」を理由に企業と繋がることが出来たことがあるように、現状では日系企業もそれなりのプレゼンスを持っているので、そういう企業と出会うことができれば、別の強みを発揮するということで就職することはできるかもしれない。今回も偶然にも日系企業がクライアントの半分以上を占める・・という部門の方が来ていて、「日本人なんですが、仕事するチャンスある?」とアピールしたらトントン拍子に話が進み、来年会社にお伺いできることになった。日系企業は全然CEIBSには来てくれないのだが、こういう場ではいつも間接的に助けてもらっている。
ということで、今週で本当にTerm1も終了!1週間の充電と振り返りを経て、Intern獲得が最大のTopicになるTerm2に進むのであった。
※1・・・当初は地下鉄をメイントピックにしようと思っていたのだが、いろいろ調査した結果、現状をすぐに解決できるものはあまりなさそうということで断念。
※2・・・ただし、出来上がってから再構成するとロジックが綺麗に通っていると言うことが分かっただけで、同じ流れでもう一回できるかというと全然出来なそうな所がネック。頭の中にストーリーはできているのだが、そもそもこの流れに再現性があるのか、他の場面で周りの同意を得ることが出来るのかというとかなり疑問。
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コメント
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Did u talk to Davon nickson? He is exceptional!
投稿: UK | 2011年12月19日 (月) 18時34分
I didn't see him.. Is he MBA 2010 or alumni?
投稿: GP | 2011年12月20日 (火) 02時11分
nope, he should be 2009, who started his own company and the grandson of the former US-president, Nickeon 大統領だよ
投稿: UK | 2011年12月21日 (水) 10時41分
そんな人が!!!! 今度詳しく教えてくださいm(_ _)m!!
投稿: GP | 2011年12月22日 (木) 00時20分