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2012年1月19日 (木)

Japan Trip 企画してます。ちなみにCEIBS初

僕は上海で過ごし始めてから5年目にはいるし、日本企業に関してはどちらかといえば批判的で日本企業に戻ろうとはあまり思えないし、もともと日本人としてはかなりはずれ値のほうにいるほうなのだが、じゃあ日本が嫌いかというとそんなことはない※1。長い間武道をやっていたし、米がなければ生きていくのが難しいタイプの人間である(麺でもいいけど・・ドイツが好きなれなかったのはそれが理由)。歴史に関しても理系にしては知ってるほうだと思うし、お寺巡りは僕の趣味の一つである。

そういう僕にとって、日本をより海外に広めたい・・というのはすごく自然な動機である。そして、MBA学生には時間と心の余裕と(少なくとも何割かの学生には)財布の余裕がある。ということで、4月のTerm2終了後に学生たちを引き連れて日本への旅行企画、通称Japan Tripを企画することにした。


■ Japan Tripとは何ぞや? ■

そもそも、このJapan TripというのはMBAではきわめて普通に行われているイベントである。
ここ数年はかなり少なくなってしまったが、日本人はだいたいどこのMBAスクールにも数人はいる。そういう学生の多くが、留学先のMBAスクールでJapan Tripを企画してきた。例えば現在はライフネット生命の副社長を務めている岩瀬さんも著書でJapan Tripについて書いている。


しかし、実は僕が在籍しているCEIBSではJapan Tripが開かれたことが一度もない。まず、そもそもアジアのMBAでは日本人が少ない。僕の学年も僕をのぞけばもう一人しか日本人はいないし、今年は香港を入れても一桁の日本人学生しかいないはずだ。Japan Tripは考えるべきことも多いしロジも手配しなければならない。スポンサー獲得を行うschoolも多いと聞いているし、とても一人ではさばききることができない(僕たちもスポンサーを獲得するだけの余力はたぶんない)。
MBA学生として普通に勉強×就職活動をしながらの旅の企画はなかなか大変だ。我々とはライバル(これはあくまでランキング上の話)のHKUSTも、数年前に一人の日本人学生がイニシアティブをとって始まったと聞いている。

もう一つは、大陸にあるschool独自の要因で、大陸学生が日本のVISAをとるのは非常に面倒くさい手続きと厳しい条件があるということだ。
ここ二年で日本向けの個人旅行VISAが緩和されて、かなり取得が楽になったがそれまではかなり厳しい条件が存在していた(Invitationが必要だったりする。ちなみに今でも対アジア向けにはInvitationが必要になる。日本はそんなに簡単に入れる国ではないのだ)。さらに我々学生は職業につていない=収入がない。これはVISAをとる上で大きなマイナスなのだ。現在は収入なしでもOKだが、それでも口座に一定以上の金額があることが求められる。

たぶん過去の日本人学生の中にもやりたいと思った人もいたはずだが、上記の条件、特に二つ目はなかなか超えがたい壁だ。今回は幸運にも日本人学生が二人いる+VISA条件が緩和されたということで、CEIBSとして初めてのJapan Tripを実現することができそうである。


■ Japan Tripの目的 ■

MBA学生というのは基本的にわがままな生き物である。彼らに一つのパッケージを押し付けるような旅行を企画するのは、だいたいどこのMBAでも苦労していると聞く。
そもそも、Japan Tripというのは企画しようがしなかろうがもちろん成績には関係ないし、就職に有利になるわけもない。いわば完全なボランティアである。それではなぜJapan Tripをするのかというと大きく分けて二つの理由がある。

  1. アジアで働く将来のビジネスリーダーに日本経済の魅力を伝える
  2. 日本は勢いはなくなったとはいえアジアのビジネス大国であることは変わりない。しかも、低金利化で投資用のお金はあまりに余りまくっている。一方、CEIBSで学んでいる学生は将来自分で企業をしたいという意向をもっている学生は少なくない。そういう学生にとって日本の投資環境や進んだインフラを紹介することは、非常に有益な経験になると思っている。まだ詳細は詰まっていないが、できれば日本のMBAや、VC業界にいる僕の友人たちを紹介したいと思っている。これは日本にいる方にもメリットになるはずだ。

  3. 震災後も日本はかわらず美しい国であると伝えたい
  4. 日本にいない僕は残念ながら、震災の影響が今はどのように日本社会で受け止められているのかというのをネットを通じてしか知ることしかできない。しかし、海外にいる自分からすると、昨年の地震は少なくとも日本の技術面や情報公開に対する姿勢を疑わせるものになったと感じている。今回のJapan Tripでも現在も原発の影響を聞かれることは多いし、家族にまず話してみないといけない、という学生もいる。こういう海外の人たちに、我々日本人を通じて、日本はかわらぬ美しい国であると伝えたい・・・というのがこの旅のもう一つの目的だ。

いわば、この旅を通じて未来のビジネスリーダーに日本との結びつきを強めてもらおうというのがこの企画の趣旨である。



・・・というのは半分は嘘です、すいません。
たぶん一緒に企画をしてる同級生は違う目的を持っているかもしれないけど、少なくとも僕がこの旅を企画するのは「楽しそう」だからである。はっきり言ってそれ以外の理由など、いらない(もちろんメリットも考えてるけど)。
想像してみてほしい。ほとんど日本を知らない海外の人間と一緒に京都を散策したらどんな会話をするのか※2。一緒に大阪のB級グルメを楽しめたら?自分が学生生活を送り、働いていた東京にきて、渋谷のアナーキーの状況を目にしたら?新橋の飲屋街で酔っぱらう人たち(これには僕も含まれる)を見せてあげるのもいい。


このごろ僕がず〜っと考えているのは、とにかくこういう楽しいイベントをどれだけ「想像して」「実行できるか」で人生がドンドン前向きに回転をするのでは、ということである。もちろん人数が何人集まるか、とかVISAはちゃんと取得できるかとか悩み事はつきない。今回もたくさんの人の力をかりなければならないだろうし、腹立つこともあるだろう。でも、それはいわば人生における「投資」。There ain't no such thing as a free lunch. これから3ヶ月は悩みつつも、楽しい想像をエネルギーにしてがんばれそうです。


※1・・・MBAに来てからほぼどの国の友人からも「理解するには複雑すぎるし、面倒くさい人間だ」と言われるので、全世界的にはずれ値にいる可能性がかなり高くなったな・・・と思っている。あ、僕ははずれ値であることに基本的には喜びを覚えるタイプです。
※2・・・日本と言えばアニメとAVというのが、少なくともアジア人(主に男性)の共通の認識だと思う。企業名は有名だが、この20年の停滞のせいで、すっかりサブカルの国となっている。別に僕はそのことは悪いとは思わないけど。

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