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2012年12月

2012年12月30日 (日)

第73週目終了! - 2012年の終りに台湾にて -

引き続き冬休みを満喫中の一週間だったが、大寒波が来たあおりで上海も例年になく寒い冬となっているためほとんど宿舎から外には出なかった。ただ、今週は25日から寒さをさける+就職活動の締めくくり+友人の結婚式に参加するために台湾まで出かけてきた。実にMBAに入ってから3度目の台湾訪問になるわけだが、何度いっても台湾は(物理的な気温が暖かくて)ほっとするし、やはり上海よりも日本人が住みやすいだろうな~ということを感じる。
友人の結婚式に参加し、同級生とたちと台湾を満喫したMBA生活第73週目も無事に終了。


■ 台湾での結婚式

今回の台湾訪問のメインイベントは、同級生の台湾人カップルの結婚式に参加することである。台湾人カップルといっても、一人は 米国籍を持ちもう一人はカナダ国籍を持っている二重国籍同士の結婚式であるし、新郎のほうは中国語を話せるがかなり発音も変わっているしあまり漢字を読むことはできないし、基本的には英語を話しているように完全に華僑といってもいいカップルである※1

今まで大陸での結婚式には複数回参加したことがあるが、台湾での結婚式に参加するのは初めてということで、今回の結婚式は自分から押し掛けて参加させてもらったのであるが、いざ参加が近づいてみるとなかなか緊張してくる。なにせお祝儀の相場もわからなければ、どういった複数で参加していけばわからない。おまけに予定表を見ると、式から会わせて8時間ぐらいもイベントが行われることになっている※2。台湾に行くまで式が中国式で行われるのか、西洋式で行われるのかもわからなかったので、服装は一応両方を持っていったのだった。


うちのschoolでは台湾人は非常につながりの強いコミュニティを作っていて、僕もそのグループとは親しくしているのだが、今回はそのグループ+僕のようにグループに親しい人間もあわせて20人以上がうちのschoolから参加することになっていた。幸いにもそのメンバーに前日から合流することが出来たので、準備に関しては全て問題なく対応することが出来た。連絡は日本でもかなり取り上げられることが多くなってきたWeChatを使って行っていたのだが、さすがに20人以上も入っているとず~~っと鳴りっぱなしである。

驚くことに今回の式には大陸からも参加しているメンバーがあった。両岸交流(台湾と大陸のこと)で大陸人がビザをとりやすくなったとはいえ、まだまだ大陸に来ることは面倒くさかったろうと思って聞いてみると、上海人ではない同級生はことのほか手続きが煩雑でビザだけでもなんだかんだで日本円で40,000円近くかかったらしい。ビザなしで6カ月滞在可能な日本人とは大違いである。


結婚式は台北市内のLe Meridienで開かれるとあったので時間より前に到着したのだが、時間になってもあまり参列者が来ない。結局人数が集まって準備が終わったのは30分ほどすぎたころで、なんというか時間厳守で一日数回転はする日本とは違って非常にゆったりしているな~と思ったのであった。20121229_162334
式は僕も初めて参加した形で完全な、西洋式だった。結婚の宣言も聖書の一節を読み上 げるもので、読み上げるのも新郎側の最も親しい友人代表。こういった形での式に参加したことのない自分としては非常に新鮮に見える式だった。翌日からは雨模様になった台北も当日は見事な晴天で新郎新婦を祝福してくれた(外にいても寒くないというのが、まず何より素晴らしい)。

その後少し休憩を置いて、披露宴会場に移動。12人掛けのテーブルが30席並ぶという、日本人の感覚からしたら非常に大きな会場だったのだが、友人によれば台湾ではこのくらいの規模は珍しくないらしい。同席していた韓国人同級生は、韓国ではお金があるカップルだと1000人ぐらいになり、挨拶も非常に長いこともあるので、これぐらいは楽でいいね~と言っていた。日本だと、そんなの政治家か芸能人だけだぞというと苦笑していたが。。


式に参加して驚いたのは、とにかく料理が豊富なこと。自分が払ったお祝儀の金額ではとてもカバーしきれていないのではないか・・と思うぐらい種類が多く、メニュー上に載せられているだけでも12種類のコース。それ以外にも式が始まる前に口にできるものがテーブルに並んでいて、食べ過ぎと思えるぐらいの料理を楽しむことが出来た。ず~っとどんちゃん騒ぎをしていた同級生は二日酔いで食べられなかったのだが、仕事がらみもあった自分は早めに夜は退散していたので、全て完食。

式は全体としては3時間弱だったのだが、新郎新婦挨拶を
除いては参加者20121229_181839は皆自由に食 べ、歩き回るということでそのあたりは大陸に近しいものがあった。大陸では毎回のようにある、司会者が歌を歌ったりマジックをしたりという(外国人には意味不明の)イベントもなく、すごく静かに進んでいく式だった。最後に新郎がドッキリで江南スタイルのダンスをさせられていたぐらいだろうか※3


もうひとつ驚いたのは、参加者のほぼ全員が英語と中国語を話せたということ。もともと二人が出会ったのが台湾にあるアメリカンスクールと言うことで、当然と言えば当然なのだが、自分たちがschoolで付き合っている友人たちがその国に帰れば上流層(というか支出可能な金額が多い層)にいるのだな~ということをあらためて感じさせられた瞬間だった。

うちのschoolはほとんどの学生は既に授業の単位をとり終わってしまっているので、既にお別れモードに入っているのか、今回も連日連夜遊びまわって常に一緒に活動していた。自分はいろいろ私用があったり、そこまで酔っぱらいたい気分でもなかったので少し距離を置いていたのだが、こういう場に参加していると自分がいた場所のありがたみというか価値をあらためて感じることが出来て非常に温かい気分になる。
こうやって、僕たちのMBA生活も本当に最後の瞬間を迎えるのだな~と、ちょっと感傷的な気分になるのであった。



※1・・・結婚式ではBroken Chineseであいさつするよ~と言っていたが、確かに米国人が話すような中国語を話していて、途中からは完全に英語に変えて挨拶をしていた。
※2・・・大陸では結婚式にも特に正装せずに参加しても問題ない。どちらかというと、正装していると「ああ、外国人だな」というのがすぐにわかるような気がする。。
※3・・・友人たちも前に集められてダンスをしていたのだが、全員普通に踊ることが出来ていた、あらためて日本以外での浸透っぷりに驚いたのであった。個人的にはそこまで面白いとはおもわないのだけど・・・。

2012年12月24日 (月)

第72週目終了! - 改善をもとめたい授業Best 3 -

先週末に日本から返ってきてからはほとんどイベントらしいイベントもない一週間で、夜はいくつかのイベントがあったものの、基本的にはschoolで運動をしては寝るということを繰り返した一週間だった。すでに就職活動はある程度形になっているし、来週は台湾で同級生の結婚式に参加することになっているので、今週はちょうどぽっかり空いてしまった感じである。10月に台湾に行った際にはとにかく食べ過ぎてしまってその後遺症が未だに残っているので、今回は出来る限り体を絞って行きたかったのだ。こんな感じで冬休みをゆるゆるとエンジョイした第72週目も無事に終了。


■ 改善をお願いしたい授業 ■

さて、今週は先週のエントリーとは反対に「MBA Officeにはぜひ改善をお願いしたい授業」3つを取り上げてみた。ぶっちゃけて言えばWorst3の授業ということになるのだが、前回も書いたようにこれはあくまで個人の嗜好が反映されたものだし、僕が選択していない授業の中でさらにひどいものもあった可能性があるので、あくまで「自分としては改善をしてほしい授業」という位置づけになる。

判断基準に関しては前回と一緒の基準としているが、改めて振り返ってみると圧倒的に「教授」の思いを高くして判断している気がする。エントリーの趣旨(改善をお願いしたい)から、どうしても教授とコンテンツに重点をおいてしまうのはご了解をいただきたいと思う。ちなみに順位はWorst3から発表。一番最後が一番(以下略)。


  • 第3位:Strategic Management(Term 2)

  • 名前の通り、純粋にStrategyを学ぶ科目。ある意味MBAの花形科目と言う気がするので、のっけからこの科目ってどうなのよ・・と自分でも思うのだが、あらためて全科目を見直してみても、この科目は自分の中でかなり不満足度が高いものだった。

    CEIBSの場合はある程度専門分野にあわせて3人の教授がStrategyの授業を受け持っているのだが、何と言うかそれぞれ一長一短があって誰一人として、個人的に満足な授業を展開してくれる教授はいなかった。また、質疑応答などもflexibiltyが足りず全体として「Strategyという科目で必要とされているToolを学ぶ授業」であって、「Strategyとは何なのかを学ぶ授業」ではなかったというのが自分の感想である。結果としてわかったのはStartegyというのは大変に難しい領域なんだな・・というだけである(爆)。


    またこれは教授も人間であり、また上海市がスポンサードしているうちのschoolで教えている以上仕方がないのだが、分析があまりにもデータとして取得可能なビジネス面に偏っているのも気になった。もっと言えばこれまでも時々言及しているように、中国において重要な側面である「政治的な影響力/有形無形の優遇政策」はほとんど考慮していないのである。

    中国で学んでいる自分としては出来る限り中国ビジネスに関連しているほうが嬉しいというのは本音だが、分析可能なことに制約が多いのであれば思い切って理論としてはもっと成熟している市場からのものを多用してもいいのではないかと思う。


  • 第2位:Responsible Leadership Project(Term 1)

  • この授業は日本でも今では一般的になったCSR(企業の社会的責任)について、実際にプロジェクト形式で学ぶというもので、うちのschoolのウリの一つとなっている科目である。なので、これをここにあげるのはある意味「うちのschoolのウリはイマイチですよ」と言うようで申し訳ないのだが、ある意味「改善を求められる」という意味においては最も当てはまっているともいえる授業である。

    まずこのCSRという概念、中国ではある意味「格好いいもの」として色々な有名企業が取り組みをアピールしているし実際に調査を行うと消費者の関心も非常に高い領域なのだが、実際はどうかというと、まだまだ目の届かない領域が多すぎるほどあるこの国では取り組みが一般化しているとは言い難い。つまり、こういったことに専門的に取り組んでいて指導できる人間があまりいない。そのため教授も自分でこの分野のコンサルティングを行っているビジネスマンで、この授業も彼のビジネスに関連していると言えなくもない。プログラム自体がいわば一つの「実験」なのだ。


    加えて、この科目はプロジェクト型授業と銘打っている割には必ずしも全チームにクライアントがあてられるわけではない。必ずクライアントを見つけてこなければならないという制限はないので、そこまでプレッシャーは強くないのだが、基本的にクライアントが見つからないチームは自分で想定するクライアントを設定しなければならない※1。言い換えれば「お客さんを自分で(勝手に)想定して、勝手に(自分たちで)問題を設定し、それに解を出す」ということで、投げっぱなしもいいところの授業である。

    「教授がアカデミックの専門でない」ということと「クライアントを自分で設定しなければならない」というこの二つがかけあわさった結果として、各グループがてんでバラバラのことをやってしまい、最後には「何だかよくわからないけど、とりあえず終わってよかったね」という感想をほぼ全員がもつという授業になってしまった。
    個人的には授業でとりあげるフレームなどは非常に興味深いものだと思っており、ちょっと惜しいな・・というのが正直な感想。もう少しオーガナイズされればよい授業になるのではと期待もしている。


  • 第1位:Chinese Economic Reform (English) (Term 3)

  • 残念ながらというかぶっちぎりで最下位に輝くのがこの授業。あまりにもひどかったために既に一回エントリーでも取り上げているので、ここでは同じことは繰り返さないでおくが、とにかく逆の意味で僕の記憶に強烈に残っている授業である。

    この授業はある意味非常に罪作りな授業で、友人も言っていたように「CEIBSに入る外国人は多かれ少なかれ、中国経済の発展については興味がある」のだが、そういった期待を木端微塵に砕いてくれるパワーがこの授業にはある。中国経済について深く理解していて、かつ英語でそれを説明できる人間が少ないというのもあるが、もう少し何とかならなかったのだろうか・・という思いは今でも消えない。

    ちなみに、今年の我々の評価が考慮されたかどうかはわからないが、交換留学生向けに当初予定されていた同内容の彼の授業はキャンセルされて、他の教授が担当をしていた。しがらみや中国人の官僚的な対応でが多いため極めて動きが遅いうちのschoolでは画期的なことだと思わず感心してしまった・・・。


ということで全体をまとめてみると、やはりどうしても必修授業のほうが満足度が低いのだな~ということがあらためてわかるランキングとなってしまった。必修授業に関しては入学前に自分でそれなりに想像を膨らませているために、どうしても期待と実際のギャップに腹が立ってしまうというのもあるのかもしれない。

また、実際には一つの授業について1エントリーをたてることが出来るくらいかけることがあるのだが、そういうのもあんまり生産的ではないし、自分で自分のクビを締めることになってしまうのでさらっと理由を書くぐらいにとどめておいた。


今回選んだ三科目でもう一つ共通するのは、仮に「MBAの指導層」という人材プールを想定すると、おそらく人材の層があまり厚くない部分だろうと想像されるということだ。実際にMBA生活を終える今となっても、やはり「中国ビジネスを理解しているて英語で自由に指導を出来る指導陣人材」というのはまだまだ薄いな・・というのが生意気ながらも率直な感想である。

こればっかりは一朝一夕に解決されることではないし、うちのschoolもIESEと共同でDoctorプログラムを立ち上げるなど、アカデミックな部分を強化しようとしていることは明らかなので、おそらく中国人でDBA(MBAの博士課程)を卒業した層がもう少し大陸に戻ってくるであろう、あるいは大陸でMBAを取得してビジネスの現場でExectiveになる人が増えているであろう数年後には、また現在とは違った状況になっていると思う。



※1・・・うちのチームもクライアントを設定することが出来なかったので、ある一名が見つけてきた資料をもとに勝手に課題を設定してプロジェクトを行った。その一名は本来はMarketingで自分が発表をしなければならない回の前日に奥さんと大喧嘩をしてまったく作業が出来なかったという理由でドタキャンをしたという負い目があったため(変わりは僕が徹夜して作業してどうにか終わらせた)、この科目では最後のペーパーは全てを自分一人でやってくれるという勇者になってくれた。

2012年12月16日 (日)

第71週目終了! -よかった授業Best 3 -

Term5のテストも終了して、今週は日本に戻っていた。といっても東京に家があるわけでもないし、就職活動やらこれまでお世話になった方へのご挨拶ということで、あっという間に一週間がたってしまい土曜日には上海戻り。さすがに5年以上も海外にいると長期間お会いできなかった方もたくさんあり、一週間ほど戻っただけではとても全ての方にお会いする時間はもてない。毎回不義理をしっぱなしで本当にもうしわけない・・と思いつつも、東京はホテル代が高いので早々に上海に戻ってくるのであった。
ということで、三週間の冬休みもあっという間に終わってしまったMBA生活第71週目も無事に終了。


■ MBA生活でよかった授業 Best3 ■

Term5で僕は全ての単位をとり終わったので(不可が来ていなければ・・だが・・)、あらためてMBA生活の中で良かった授業/これはCEIBSとして自信を持ってお勧め出来る授業であると僕が思うBest3を紹介したいと思う。
こういうのは個々人の評価基準が全然違うので、なかなか参考になりづらいものがあると思うのだが、一応選択基準は以下の3つを設定した。


1. コンテンツの面白さ
MBAはいろいろ言われているとはいえ、「academicな学び」を求めているのは事実なわけでまずその意味から学ぶ内容が面白いかどうかというのは重要な視点だと思う。ただ、ここでいうコンテンツは「学ぶ内容」だけではなく、その他のCaseや読み物、ビデオ、ゲストスピーカーなどを含んだ総合的な内容を指している。

2. 教授
教授の何なの・・?と聞かれると難しいのだが、自分の中ではスマートさ×面白さ×熱意をあわせて「いい教授かどうか」という点を見ている。もっとざっくり言ってしまうと、その授業とこれからも付き合いたいか・・という点になってしまうかもしれない。。(我ながらすごく曖昧)

3. お役立ち度
MBAに来る目的は個々違えど、実際にその知識や経験を使ってまた実社会に戻っていくことを考えると、学んだ内容がどのくらい役に立つかというのは重要な視点。ただ、学びと言うのは一生ものでどこで役に立つかもわからないというのも事実なので、とりあえず卒業後短期的に役に立ちそうなものを選んだ。当然ながら、僕の指向が反映されている。


という結構かなり曖昧な基準で選択した僕的Best3は下記。


  • 第3位:Mergers and Acquisitions Management (Term 5-B)
  • M&Aというと、多くのschoolでは買収企業のValuationをどのように決定するか、あるいはそれぞれのstructureの比較をしてどのようなメリット/デメリットがあるのか・・という話をすることが多いらしいのだが、この授業はまったくそういうことには触れず、ひたすら「M&Aが終わった後に、どのように企業価値を向上させるか」ということをトピックとして話していた。いってみれば完全にmanagementによった話だと言える。

    僕はもともとどこかの分野でspecialistになるよりは、組織を率いる(気分としてはリーダーというよりも、率いるといったほうがふさわしい)ことを希望しているので、組織運営としては最も難しいM&A直後の話を聞きたいと思い授業を選択した。


    もともと教授がとある欧米系大企業でM&Aの後の統合プロセスをIT畑として長年手がけて最終的に失敗したという経験を持っているので、話がどうしてもITによってしまうというところを一部学生からは指摘されていたのだが、僕はもともとIT畑であるし、むしろ「いかにITの統合は大変なのか・・」ということを繰り返し話していたので、興味深く聞くことが出来た。

    この授業の良かったところは、とにかく教授が熱意あふれる方だったこと。毎回自分の人脈を使ってゲストスピーカーを呼んできては、自分が一番多く質問をするほど深く話を聞いていたし、毎回の授業の最後には"1 minute paper"と称して、授業の中でわからなかったことを確認して次回の授業までに準備してきてくれるということをしてくれた。MBAの教授はとにかく忙しくて、あまり捉まえることが出来ない人が多いのだが、この授業については少なくとも授業中の疑問は100%解消することが出来た・・という意味で、とても満足度が高かった。


  • 第2位:Managing Business Marketing & Branding (Term 5-A)
  • タイトルだけ見ると何の授業か全然わからないが、B2B Marketingについての講義である。教授が実際に営業や営業企画を経験した後に、Academicの道に入ったということで、色々な中国B2B営業の裏話をしてくれるというのが非常に魅力的だった。彼に言わせれば、やる気がある営業を採用して、常にmotivationを高く保てればB2B Marketingの7割は成功らしい。。

    B2B Marketingというのは、いわゆるMBA的なMarketingとは違い、これといった教科書はなかなかなかったりするらしく、この授業ではとにかく教授が必要と思っている内容をいろんなところからPick upして紹介するというスタイルをとっていた。このように書くと、てんでバラバラな内容になってしまっているように聞こえるかもしれないが、実際には第1回から最終回までしっかりと構成がされており、一通りの内容を理解することが出来るようになっている。


    この授業の良かったところは第3位と同じく教授の熱意なのだが、この科目では毎回ケースを読ませて小レポートを提出させるというのが非常によかった。この授業以外でもほぼ全ての授業でケースを読むということが一応のところ義務になっているのだが、この授業では教授が全ての小レポートに目を通してちゃんとFBをくれるというのが、非常に満足度が高かった要因である。

    やはり自分が書いた答案に対して、点数がつきどの観点がよくて、どの観点が悪かったのかを明確にしてくれるというのは非常に学生としてはうれしいものである。


  • 第1位:Entrepreneurial Management (Term 3)
  • 文字通りベンチャーをどのように運営するか・・ということを取り上げた授業である。全7回と短い授業ながら、どのようにopportunityを見つけて、チームを作り、お金を集めて、Exitするか・・ということを一通りカバーするように授業が設計されている。

    この授業、おそらくアンケートをとればかなりの学生がお気に入りに入れると思うのだが(実際、教授は毎年Awardをもう一人の教授と争っている)、とにかく学生を飽きさせないように工夫がされている。ビデオを利用するのはもちろんのこと、学生を急に指して緊張感を持続させたり(これをcald callという)、ゲストスピーカーを数人呼んで簡易的なセッションを行ったりと、3時間という長い時間を感じさせない授業を展開してくれる。

    またこの授業、最終的な成績判定はテストではなく「実際のアントレプレナーに話を聞き、内容をまとめる」という課題をかすため、無理やりにでも実施のアントレプレナーと触れないといけないという設計になっている。必修授業でこれは中々に大変な課題ではあるのだが、結果として逆説的に「スタートアップを立ち上げるというのは、理論通りにいかないのだな」ということを実感させてくれる授業でもある。


    惜しむらくは、この授業の長さではとても全てを深くカバーできないため、この授業を聞くだけではスタートアップを成功させることはできないだろう・・ということである(これは他の授業でもおそらく同じだが・・)。僕は自分がMBA入学前に既に一回スタートアップを体験しているので、「あるある・・」と思う場面が数多くあったが、そういった経験をしていない学生がどのくらい得るものがあったかというと、中々判断は難しい。


こうやって自分で振り返ってみると、Best3をピックアップといっても極めて個人的な志向や経験が反映されていて、なかなか一般的に通用するかどうかがわからない感じがする。特に僕はMarketing系なのでそういった授業を多く取っているが、Financeを希望している人は全く異なった経験をしているし、その中で自分にあった授業を選んでいくのだろうと思う。

またこれはある意味しかたないのだが、全体的には必修授業よりも選択授業の方が満足度は高い。選択授業は当然学生数が少ない(最大で60人までと制限されている)ので、教授の目も行き届くし、そもそも自分が「選んで」学んでいるので、そもそものmotivationが高いというのもある。
必修授業の場合は内容が基礎的なものも多いし、選択授業と比べればcommunicationの数も減ってしまう。さらにいえば「教授が興味を持っていることを教えているわけではない」というのもあり、後から振り返ってみれば、選択授業のほうより多くを学べたような気がする※1。ただうちのschoolの場合、必修のMacroeconomicsには毎年学生の人気ナンバー1の教授がいるので、それでかなり救われている部分はあるかもしれない。


僕は入学当初は「Marketing専攻」というタイトルが欲しい・・と思っていたため、そのために必要な授業をとろうと思っていたのだが、Term3辺りからそういったことにこだわるよりは面白そうな授業/過去に評価の高かった授業を選択しようと切り替えたのが結果としてよかったように思う。
やっぱり例え授業の選択一つでも自分で調べて自分で判断と言うのが、人生の満足度に影響してくるのだよな~と、あらためてこの順位を見ると思ったりするのであった。



※1・・・これは日本でも同じで、必修授業を教えるよりも自分の専門を教える方が教授としても楽しいらしい。
※2・・・彼とは個人的にも親しくしており、大変僕も尊敬している教授なのだが、そもそも学ぶ内容が基礎的すぎたということでBest3には入れていない。

2012年12月 9日 (日)

第70週目終了! - MBAでのテスト内容-

MBA生活最後(だと思う。単位を落としさえしなければ・・・)のテストも今週で終了。最後のTermはテストになる科目は一科目しかなかったのだが、教授が激しくやる気がある方だったため、大変重いテストだった。・・・というか、ふたを開けてみたら重いテストで、かなりの数の学生がページを開いた瞬間にあきらめの表情を浮かべていたのが、妙に面白かった。自分にとってはかなり好きな教科であったし、ある程度どこが出るかの予想がついたので、それほど動揺はしなかったのだが、いつものテストぐらいの気分で受けた学生には結構しんどかった内容だった。
ということで、勉強生活ほぼ全て完了したMBA生活第70週目も無事に終了。


■ MBAのテスト形態 ■

これまでもMBAとかうちのschoolに興味があるという方から、時々質問をいただいていたのが、MBAではどのようなテストを行うか・・ということ。MBAといっても一応はAcademicな部分もあるので(そうでなければ修士資格を出すべきではないと思っているのだが・・)テストの方法は基本的に大学/他の大学院とあまり変わらない。ただ、何回もご質問をいただいているので、ちょうどいい機会なので今日はどんなテストがあるのかということを紹介したいと思う。

  1. テストがない
  2. そもそもMBAの科目ではテストがないというものが結構多い。プロジェクト型の授業もあるし、テストではなくてレポートを提出してそれで終了という科目もかなりあった。例をあげれば、CEIBSで最も長く時間をかけ、また単位数も多いISP(Integrated Strategic project)はクライアントと外部からきた講師陣へのプレゼンが成績判定に使われていたし、Strategyなどはレポート提出が最終課題だった。

    レポート提出の場合は、テストに向けて集中的に勉強する必要がないため楽といえば楽だが、客観的な判断基準がないので、なんでこの成績になったのか自分でわからない・・・という難点がある。またうちのschoolのように、ほとんどの課題をチームで行わなければならない場合、チームメンバーとの掛算で成績が良くも悪くもなるという傾向がある※1
    自分が回りを巻きこめるぐらい優秀であれば関係ない・・というのはその通りなのだけど、日本人でそこまでの能力と語学能力を持っている人はなかなかいないのではないかと思ったりする。


  3. 計算問題
  4. OperationやFinanceなど数字を使うような科目の場合はこのようなテストもある。特にTerm1では統計学を履修するので、その科目だけは大学の時に戻ったような雰囲気でテストを受けることが出来る。

    一般的にうちのschoolの場合、学部時代の専攻がビジネスだったり金融だったりする場合が多いので、数学は全体的に苦手である。友人の中には統計学でΣのマークが出てきた時点ですでに理由をあきらめようかと思ったという人間すらいる(彼女にはテスト前に集中的に講義をして、無事に単位を取得できた)。


    僕が理系ということもあるが、計算問題は語学的なハンデがなく答えも「一つしかない」ということが明らかなため、日本人にとっては得意な分野だと思う※2。中国人やインド人もこういった分野に強い・・・と世の中では言われているが、実際にはそういった専攻を選択していない学生はすっかり内容を忘れているので、全員が得意と言うわけではない。

    一点だけ、日本と異なるな~と思ったのは(もしかしたらうちの大学だけなのかもしれないが)、論理構成があっていても点数がほとんどつかないところ。極端にいえば「論理さえあっていれば計算結果が間違っていてもかまわない」と言われるような大学でテストを受けていたので、計算結果が違っていたために点がつかないというのはある意味で新鮮だった(ビジネスは結果が全てという立場からすれば、当たり前といえばあたりまえだけど・・)。


  5. 選択肢問題/記述問題
  6. これも日本の大学とほぼ同じようなテスト形式。ただし、このような形式のテストはあまり多くない。CEIBSでいえば、MacroEconomicsなどがこのようなテスト形式を一部採用していた。

    このテスト形式は誰にとっても楽ちんなテストではあるのだが、誰にとって最もメリットがあるかと言えば、ずばり教授である。必修授業ではうちの学年の場合約190人がテストを受けるのであるが、さすがに200人をレポート形式で採点するのはかなりシンドイらしい※3


    うちのschoolの場合、人気教授はEMBAの授業をドンドン割り当てられてしまうため表で見えるよりもずっと自分の時間は少なく、テストの採点はかなりの重労働だとのこと(これはたぶん日本でも一緒なんだと思う。学生時代はそんなこと全然考えなかったが・・)。なので必修授業のように、ある程度は「基礎的な知識や考え方をどのくらい理解したか」を確認するような科目ではこの方法が使われている。
    日本人的には、記述問題は教科書の内容をしっかり覚えていけば致命的なミスをすることはないので、結構気楽に受けられるテストではある。


  7. ケース
  8. だいたい3時間のテスト時間で20ページ弱のケースを読んで、授業で学んだ考え方を利用して分析を行うという形式。うちのschoolの場合には後半戦からはこの形のテストが増えたが、全体としてはあまり多くはなかった(米国のschoolではこの形がメインというschoolもあるとのこと)。

    まずテスト時間という限られた時間でケースを読んで理解し、自分の回答までも記述しなければならないということで、英語がnativeではない学生にとっては結構厳しい形のテストである。僕はMBA生活後半にはかなり読むスピードがあがったため、だいたいnative×1.1ぐらいのスピードで読むことが(読むだけなら・・)出来るようになったが、前半を適当にすごした中国人学生の中には、そもそも読むので制限時間が終わってしまうという学生もいたようである。。


    この形式は大学時代にはなかった形式で、ある意味最もMBAらしいと思っていて僕は非常に好きな形式なのだが、やはり自分でしっかり記述をしないといけないということで、はっきりいってnon-nativeには辛い形のテスト形式である。どうしても時間が限られている中、しかも手書きだと英語能力の差によって、そもそも伝えたかったことが正しく伝わらないということは発生してしまう。

    また成績を判定するのが、完全に教授の主観なため、どうしてこのような点数になったのかが全くわからないということもデメリットとしてはある(これはレポート形式と同じ)。うちのschoolのように、後半は客員教授ばかり・・みたいになると、自分の回答の何が駄目だったのかを確認するのも一苦労という状況になってしまうので、この形式の場合教授がどのくらい説得力のある授業をしているかによって、テストそのものの満足度も大きく変わってくるように感じる。


■ 成績判定はかなり緩め ■

このようにテストと言っても結構幅があるのだが、総じてMBAの成績と言うのは緩く設定されているので、テストにそれほど真剣に向かい合うという感じではない。そもそもうちのschoolの場合には、企業側が求めれば成績を開示しているが、米国のschoolの場合には既に成績開示が行われていないところもあるため、良い成績をとることにあまりメリットがないということもある。

CEIBSの場合には良い成績をとることのメリットは、交換留学の際に希望順位の半分は成績で決まるということ(もう半分はエッセイやschoolへの貢献度)、上位10%は表彰を受けるということである。ただこの制度に関しても、前述したようにグループワークの比重が非常に大きいので、ちゃんと機能しているかどうかというと結構疑問な点はある※4


結局こういった運も含めてMBAという感じで終わってしまったのではあるが、やはりやる以上はよい成績をとりたいというのが人間として自然なことだろうと思うし、MBAにいる人間の多くはは学生時代は受験競争の勝者であったことは間違いないわけで、テスト前にはそれなりに勉強する人間も多い。

「成績に一喜一憂するなんて、馬鹿らしいぞ」と言っている教授もいたが、個人的にはやるならいい成果を残したいと思うので、これまでもテストに関しては真剣にやってきたし、school側もなるべく公正な採点をしてくれるように努力を続けてくれればいいな、と思っている。



※1・・・学年で誰もが認める優秀なチームメンバーと一緒になると、ほぼ確実にAが
つくという効果がTerm1/Term2ともにあった。過去にコンサル経験がある・レポートを書くのがうまい(nativeでかつ表現がうまい)というメンバーはやはりMBAでも強い。
※2・・・のはずだったのだが、統計のテストは問題を読み間違えるという痛恨のミスをしてしまい、平均並みの点数に落ちてしまったという苦い思い出がある。
※3・・・仮に一人20分としても、約70時間ということで、一週間の労働時間をまるまる使っても終わらない。
※4・・・そのようなことも含めてうちの学年では、最初のころに"Life is not fair"という標語が流行ったりした。

2012年12月 2日 (日)

第69週目終了! - MBAからの就職活動-

先週の香港遠征(というか唯の酒飲み)で激しく体力を消耗したまま、怒涛のTerm5-B最終週に突入してしまった今週も、何とか何とか無事に終了。僕の場合疲れがたまってくると頭がボ~ッとしてきて話すのが億劫になってしまうので、MBAの授業のように何かしら発言をしなければならない場というのはなかなかしんどいものがある。むしろ課題に追われている方が気が紛れていいよな・・という気がしないでもない。ということで、MBA生活中で忙しいと感じる最後の一週である第69週目も無事に終了。


■ 就職活動の仕方

MBA生活もこの時期になるとすっかり就職モードになって、既に次の行き先を決めた人間も結構いるし、インタビューで飛び回っている同級生も多い。僕は結構前から活動を始めたので比較的に順調に進んでいる方だと思うが、友人からは「どうやってそんなに案件のネタをとってくるんだ」ということを聞かれたりする。だいたい5つの方法があってね・・・という説明をするのだが、友人たちは何と言うかあまり方法論を考えないで結構行きあったりばったりで驚いたりすることもある。ということで、今日はMBA学生がどうやって就職活動をしているか(あるいはするべきか)ということを簡単にまとめておきたいと思う。


  1. 普通にWEBや郵送で応募する
  2. これは本当に誰でも思いつく方法・・だが、MBAでは最も一般的ではない方法である。まずそもそもMBA学生というのは求める給与が平均値に比べれば圧倒的に高い。そしてそういう職業というのはだいたいWEBページとか一般のマーケットには出回らないものである。なのでどうしてもこういうマーケットは学生にはなじみのないものになってしまう。
    またこういう方法で応募をすると、だいたい最初のスクリーニングをするのは人事部門のラインにいる人ということになるのだが、はっきり言えば(少なくとも)中国においては、その部門にいる人間が正しくスクリーニングを出来る能力があるとは思えないというのもある。そもそもMBAというのは、なんというか「必要な会社には必要」なものであって、広く一般的に価値を認められているとは言い難いものがある※1。ということで、この選択肢はあまり有効とは言い難いものがある。ただ、他の方法でどうしてもコンタクトが出来ない時にはこの方法を使うしかないというのも事実である。

    ちなみに僕はどうしても一つアタックしたい会社があったので、この方法を使って米国本社に応募してみたが見事に空ぶったのであった。。

  3. 人材エージェントを使う
  4. たぶん日本人MBAホルダーが必ず使う方法はこの「人材エージェントを使う」という方法。僕は最初がまさしくこの業界関連だったのでメリット/デメリットはある程度知っているつもりだが、いいエージェントとめぐりあうことが出来れば得るものが多いという感じである。この業界というのは基本的に「それほど給料は高くないが、常に人材募集のニーズがある」層と「ピンで釣りあげたい高給取り」層の二つにわかれているのだが、残念なことにMBA卒業生というのはちょうどこの間ぐらいに位置している。給料は平均よりもだいぶほしいけど、かといって名前があってby nameでとりたいほどではないといったところである。

    個人的には(あるいはかつての業界人としては・・)MBA卒業生はたとえ多少条件から外れていたとしても、高級層向けにアタックしたほうがよいと思っている。彼らの多くはブティック型経営で特定の業界や会社に強い一方であまり広くコンタクトはできないのだが、
    ちゃんと話をすれば多少彼らのターゲット層からはずれていてもしっかり相手をしてくれる。時には自分で想像もしていなかったような会社を紹介もしてくれるし、ある程度仲がよくなれば自分が応募したい企業に売り込みに行ってもらったりもすることも出来る。

    色々なエージェントと付き合うと連絡だけでかなりのエネルギーを使うことになるのだが、どうしてもエージェントごとに持ってるクライアント層に違いがあるので、信頼できるエージェントとはある程度の数をつきあうことがよいと思う。ただし、大量採用企業の場合は複数エージェントから同じ案件を持ちこまれたりもする。


  5. MBA向けイベントに参加する
  6. 僕は準備段階からMBA入学に至るまで、まったく日本にいなかったのでトンと縁がなかったのだが、MBA予備校などに通って準備をすると合格後にMBA向けイベント等が開催されてそこでMBA採用企業(多くの場合投資銀行とか外資系コンサルタント)と触れる機会があるらしい。こういった企業は定期的にMBA卒を採用しているので、ある程度枠はあるしやり方がお互いにわかっているという意味でいいかもしれない。

    また毎年海外学生向けにボストンで開催されるボストンキャリアフォーラム(通称ボスキャリ)も存在としては似たようなものかもしれない。これはMBA向け学生だけに限ったイベントではないけど、やはり多くのMBA学生が参加しているようだ。またLinkedInなどでも日本人向けではなく、広くMBA卒業生向けのイベントの案内をもらったりすることがある。

    正直言うと、お金の面や時間的な制約でこういうイベントにはとんと参加しなかったのだが、参加したかたのお話を聞く限りある種の高揚感を楽しむことが出来る機会らしいので、一回ぐらい参加したかったな・・という思いも持っていたりする(しかしボストンまでこのためだけに往復する気にはとてもなれない・・・)


  7. schoolの就職課を使う
  8. この方法はschoolの就職課の取り組み具合によって大きく左右されてしまうし、はっきり言えば自分が所属している大学のrankingによって機会の幅が非常に大きい。うちのschoolの場合「給与のよい仕事に卒業生をつかせて、MBA rankingを上げる」というのが非常にはっきりとして目的として打ち出されているので、就職課は非常に充実している。統計上でも毎年50%以上の学生が就職課を通じて持ってきた案件に就職している。これははっきりとうちのschoolの利点として挙げていいと思う。ただし多くの案件が実質的に中国人限定なので、そこは割り引かなければならないが。。

    またrankingが高いschoolには欧米系の企業から、リーダーシッププログラムの案内が来るので、こういう機会を利用するのもよいと思う。かなり狭い門ではあるが、そこのプログラムに通ればある程度までは内部昇進の目が見えるし、世界中を回ることが出来るので経験として非常に楽しいと思う。僕もInetrnshipはこの方法で獲得することが出来た。


  9. 人脈(含む同窓会ネットワーク)を通じてコンタクトする
  10. MBAの場合は同窓会ネットワークが結構強固に組まれているところが多いので、この方法を使ってコンタクトするという方法もある。メリットとしては現場のスクリーニングをすっ飛ばしていきなり偉い人にコンタクトできるということがある。また既に信頼関係が出来ていれば通常の面接プロセスをすっ飛ばすことができるのもよい。

    一方中国人の場合、こうやって紹介されてしまうと「なかなか断りづらい」という問題があるらしく、それほど積極的に使いたい方法ではないらしい。確かに面子文化の中国で「あなたの会社に興味があるんです」と労を折ってもらうお願いをしながら、「やっぱり他の会社に行きます~」というのはなかなか言いづらいだろうと思う。また人脈を伝っていく場合、個人のパーソナリティに依存する部分が非常に大きいので、うまく定型化することが出来ないというのもある。もっと言い切ってしまえば、個人頼みということである。



■ 他にも一つ・・・起業??

こうやって5つを並べた中で、僕がどの方法をメインに使っているか・・というと、「②の人材エージェント」と「⑤の個人ネットワーク」である。広い意味ではどちらも個人のネットーワークということになってしまうのだが、特に僕は結構長く中国にいるということで面白がって会ってくれる人が結構多かったため、どうしても個人のネットワーク中心になっている。
逆に少なくとも中国大陸での仕事がメインのターゲットでなくなってしまった頃から、あまりschoolの就職課は利用しなくなってしまった。これまでもこの方法を利用する場合にも、事前に出来る限り人と会うようにしていたので、どうも自分のスタイルとしては個人ネットワークでの就職活動というのが向いていたようである※2

あと馬鹿に出来ないのがTwitterやFacebookといったSNS。友人からは驚かれることが多いが、僕はTwitterからのつながりをもとに面接にこぎつけるということを実際にしているので、あまり馬鹿にしたものではないと思う。特にTwitterは僕は本名をわかるようにしているし(さらしてはいないがblogに来ればわかるようになっている)、継続的に発言をしているのでコンタクトをとるためにとても重宝している。


最後に、今回の話では触れなかったが「起業」という選択肢も当然ある。今年は就職マーケットが結構冷え込んでいることもあり、うちのschoolからも数人が卒業後に起業をするらしい。MBAにいる1年半の間に個々人の性格もわかるし得意不得意もわかるということで、一つの選択肢としてはありだと思う。若い人だったらリスクもとりやすいだろうし、特にTOP schoolを出た人は身分保証みたいなものを得ることが出来ているわけで、検討に値するんだろうな~という気もする。

何にしても、MBA卒というのは就職しても結構な数が数年以内に転職してしまう人間なので、第一歩はすごい大事・・といえども、やはり第一歩に過ぎなかったりするわけで、そういう意味では30歳を超えた日本人とはかなり受け止め方が違うよな~と思ったりするのであった。


※1・・・じゃあなんで中国にはそんなにボコボコとMBAがあるか・・というと、もうこれは人脈のため。先日会ったEMBA学生も「見事にきれいさっぱり学んだ内容は忘れた」と笑っていた。。
※2・・・そもそも、あんまり一般受けするタイプではないのも事実なので、痛しかゆしではある。理想を言えば「マスにもうけるが、ニッチにも刺さる」人材になりたいのだが、そういうのって多分Marketing的に無理があると思われる。。。

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