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2020年8月17日 (月)

Audibleで自伝を聞くのがとても楽しい: ボブ・アイガーの自伝本

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体調不良がひどくなった一つの可能性として体重過多と高血圧がある、と医者に言われたのでこの頃はちゃんと運動をするようにしている。ただ、このクソ暑い中でいきなりランニングなどしようものなら、また脱水症状で倒れかねないので、まずは経口補水液を片手にせっせと歩いている。長い時は2時間くらい歩くようにしているのだが、さすがにその時間は暇だ・・・ということで、audibleの会員になって見た。

これまでの自分は本は自分で読むものと思っていたので、こういういわゆる「読み上げサービス」はあまり興味がなかったのだが、食わず嫌いはよくないと試して見たのだ。


こういった新しいサービスを始めて体験する時には、コンテンツが重要だ。なにせ慣れてないことを始めるのだから、せめて素材ぐらいは面白いものであってほしい。

WEBを見て見ると、こういう読み聞かせ(オーディオブック)には自伝が向いていると書いてあるサイトがいくつかあったので、まずは発売したばかりの元ディズニーCEO ボブ・アイガーの本を買って見た。
Audibleは会員登録をした段階で1冊無料コインがついてくるので、実質的には無料での購入という感じである。


「ディズニーCEOが実践する10の原則」という日本のタイトルは大変ダサい感じで買う前には、やや躊躇したのだが、聴き始めるとすぐに話に引き込まれた。もともと、ボブ・アイガーのことは記事を読んでいたし、遠くで見る分には尊敬できる経営者だと思っていたというのもあるかもしれないが、一介の下積みからディズニーのCEOまで上り詰めただけあって彼の話はすごく面白い。
前半部分は昔のABCの雑用からディズニーのCEOになるまでを描き、後半はディズニーになってから行なった主に3つの買収を軸に語っている。


その中でも特に面白かったエピソードをいくつか挙げてみよう。

  • ABC時代にGoサインを出したツイン・ピークスの監督であったデヴィッド・リンチについて「テレビの製作者としては失格だ」と評価していること。テレビとしては・・というか、彼の場合は「映画製作でしか生きられない」というタイプなのではないかと思うのだが。。。ツイン・ピークスって、たぶんキング世界におけるキャッスルロックみたいな存在にしたかったんじゃないかと思うけど、そうなるとローラー・パーマーだけでは辛いよね。

  • 公開時に「旧作のファンにおもねりすぎている」話題になっていたスター・ウォーズ エピソード7については、狙い通りだったと語っていたこと。J.J.エイブラムスには、旧作のファンをがっかりさせないようして作ってほしいという依頼をしていらしく、だったらああなるよね・・・というのはわかる。そもそも彼はスタートレック派だしね。

  • Twitterを買収する直前まで話が進んでいたということ。配信技術がほしい・・・という文脈で買収しようとしたらしいが、正直なところ買収しなくて正解だったろう。Twitterみたいに荒れ狂うプラットフォームをディズニーがコントロールを出来るとは思えない(実際にそういう理由で買収を見送ったと、一応この本では書いてある)。もしディズニーが買ったらどうなったか見て見たいという気もするが、きっとそうなるとその後のコンテンツ買収も出来なかったかもしれない。

  • 20世紀フォックスの買収をする時に、プライベートジェットでの入国も競合のコムキャストに監視されている可能性があったので、ホテルに偽名で止まったということ。これ、法律的に問題なかったのかな・・・。


他にも自分の元同僚や上司に対して、敬意を欠かない一方で結構率直な評価をしており、こういった自伝の中ではかなり思い切って話をしている部類に入ると思う。朗読の方の声も自分の好きなタイプで、聞いていて心地よかった(佐田直啓さんという方だとのこと)。残念なのは、日本語タイトルがダサすぎること。

英語の”The Ride of a Lifetime”というディズニーのアトラクションと掛詞になっているタイトルの直訳ではわかりづらいと思ったのだろうけど、こんなハウツー本みたいなタイトルをつけると、せっかくのストーリーの魅力が台無しだ。

確かに最初と最後に10の原則を書いているけれど、これはどちらかというと料理のお通し的なもので、メインは彼の成功譚なのだ。実際にはここに出てこないような汚い話も色々あるに違いないが、ディズニーストーリーとはいかないまでも、立派にこの本のストーリーはおとぎ話としても通用する。

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