May 2024
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

« 2021年11月 | トップページ | 2022年1月 »

2021年12月

2021年12月 6日 (月)

PET CTで甲状腺に腫瘍が見つかり、良性であるとわかるまで(2/2)

(PET CT検査で腫瘍が見つかるまでの経緯はこちらをどうぞ)

紹介状をもらった伊藤病院は甲状腺専門の病院としてよく知られている。特に自分の場合は、妻が長くバセドー病に悩まされて伊藤病院に通っていたこともあり、馴染みの病院という感覚を持つような病院だった。表参道にあるこの病院は、それこそ甲状腺関連の病気に悩んでいる方が日本全国から訪れている。専門病院ということで事例も多く、担当できる医師の数も非常に多いからだ。
一方で、伊藤病院は「予約を取らない」病院ということでもよく知られている。診察を希望する患者は、その日の朝に整理券を受け取って診察を待つ必要があるのだ。妻が病院に行く時は、まさに1日がかりという感じだった。

腕はいいが時間がかかる・・ということで伊藤病院に通うという選択はなかなか悩ましいものがある。しかし紹介状まで書いてもらった以上、少なくとも一回は行く必要があるだろう。そもそも、血液検査の結果が良かったはいえ、まだ腫瘍の確定の確定はなされていないのだ。
伊藤病院は毎朝6時に整理券の発行が始まる。そこで整理券を受け取り、必要な人は8時から血液検査が行われ、9時から診察がはじまるというのがこの病院のシステムだ。自分の場合は東京に住んでいて表参道もそれほど遠くはないとはいえ、流石に6時に着くように向かうのは精神的に辛いものがあるということで、7時に到着するように家を出た。


7時ちょっと過ぎに病院に着くと、早速整理券を受け取った。番号は・・・70番台。7時の段階で既に70人以上の患者さんが受付を済ましているということだ。初回は紹介状を渡して診察から入るので、診察開始まで2時間を潰さなければならない。表参道を歩き回り、朝食を食べ、フロアでタブレットにダウンロードしてきた映画を見て9時までの時間を過ごした。この時期は寒いし、フロアはコロナの影響で椅子が少ないということで、長い時間待つのは結構辛い。

自分の番が来て紹介状と血液検査の結果を見せると、もう一度伊藤病院でもイチから検査を行う必要があるらしい。その進め方自体は覚悟していたので、別に驚きではなかったが、ここまで待つ時間が必要だったのかしら・・・という気にならなかったといえば嘘になる。血液検査とエコー検査を行なって、結果を聞くのは一週間後ということになった。

一週間後も同じように7時に病院につき、2時間潰して検査結果を聞いた。結果は・・・どうやら良性とのこと。これでようやく確定か!と思ったのだが、先生としては「念には念を入れて」生体検査を行いたいらしい。これは腫瘍から細胞を取り出して検査をする方法で、悪性か良性かが明確に判別できるとのことだった。
この先生からのご案内を聞いて、かなり暗い気持ちになった。実は2回目の訪問前にこの生検を行う可能性があるということで調べておいたのだが、腫瘍を取るためには首に注射をさして細胞を取る必要があるらしい。しかも、麻酔なしに。

Fna2


「首に麻酔なしで注射します」と言われて嬉しい人は誰もいないだろう。心臓カテーテル手術の時は局所麻酔で管を体に入れたわけだが、比べれば今回の方がはるかに嫌だった。看護師の方は「一瞬で終わりますよ」「痛くないですよ」というのだが、全然安心できない。検査を終わって出てくる人の顔が、皆一様にげっそりしているからだ。

実際の処置は右の図のような形で行った(引用元: 長崎甲状腺クリニック)。喉に針を刺した瞬間、何か熱いものが喉を流れるのを感じて「首を切られた時もこんな感じなのかな・・・」と碌でもない想像をしてしまった。ちなみに細胞を取るためにピストンをシュコシュコ動かすのだが、その時間がやたらと長く感じられた。結局その日は首の違和感が消えなかった。


生検の結果を聞いたのは、それから二週間後のことだった。今回も結果は、無事に良性。これで晴れて腫瘍は問題ないということが確定したわけだ。今後悪性化する可能性もゼロではないし、良性のままでも大きくなったら腫瘍はとったほうが良いということで、半年に一回検査を行うことになった。心臓の3ヶ月の一回の検診と合わせて、少なくとも年6回は詳細な血液検査を受けることになったわけだ。血液検査は肝臓などのデータもわかるので、膵臓と消化器系を除けば、早く異常が見つかる体制になったということになる。


こういった感じで、PET CT検査を受けてから約2ヶ月で腫瘍の発見から確定診断までが完了した。この間は友人からは「そんな検査受けなければ怖いこともなかったのに・・」と言われたり(しかも、彼女は医者だ)、検査を受けなければ病院通いする必要もなかったのに・・と後悔することもあったが、総じていえば検査を受けた意味はあったように感じる。
”悪いことがあったら怖いから”という理由で検査を受けない人がいることは知っているが、やはり健康を保とうと思えばその気持ちに蓋をした方がいいのだる。次は暖かくなったら消化器系の内視鏡検査を受ける予定でいる。

PET CTで甲状腺に腫瘍が見つかり、良性であるとわかるまで(1/2)

去年に狭心症を起こして手術をしてから、健康関連の話題へのアンテナは確実に高くなった。自分の中では「死にかけた」という感覚が強かったし、人間は想像もしないところで命を失う可能性があるということを現実として感じたからだ(※1)。血をサラサラにする薬を飲んでいることもあり、検査をして何かあったらすぐに対応するということが出来ないのだが、少しずつリスクを潰していこうという心構えで1年ほど生きてきた。ただコロナの影響もあり、実際に人間ドックをしっかり受けるということはなかなか出来ないでいたというのも事実で、あくまで心持ちぐらいの状態にあったというのも事実だ。

そういう気持ちでいたところ、会社で若手が癌になったという話が入ってきた。運よく初期の状態だったのでとりあえず非侵襲型の手術で対応できたということだったが、自分よりも若いメンバーが癌になったというのはショックだった。これは自分もちゃんと調べておかねばならない・・・という気持ちがムクムクと盛り上がってきたので、全身を検査するためにPET CT検査を申し込んだのだった(これまでは値段が高すぎて、なかなか踏み切れなかったのだ)。

検査を実際に行ったのは9月の下旬。もし何か重い病気が見つかったらそのまま対応できるようなところが良いのではないか・・・と考えて、国立国際医療研究センターの人間ドックコースに申し込んだ。PET CTは通常の人間ドックよりも時間がかかるので空腹がかなりきつかったのだが、当日の検査でわかる範囲では特に問題はなく13時ぐらいに完了した。正直いうと、それほど重いガンが見つかるとは想像もしておらず、はっきりいえば「安心したい」という気持ちの方が強かった。


結果を受け取るまでは約1ヶ月ということで、検査結果を受け取ったのは10月の下旬だった。どうせ大したことはないだろう・・・と検査結果を見ると、想定していなかった部分、甲状腺のところに”B”という評価になっている。説明文を読むと「低吸収域が存在しているが、集積はないので良性だと思いますが、念のためエコー検査をお願いします」と記載されている。・・・なんのことかさっぱりわからん。
しかしとりあえず、B判定が出たということで甲状腺エコーを実施している近場のクリニックを予約し、エコー検査を受けることにしたのだった。

東京というのはこういう時に便利な土地ですぐにクリニックが見つかったので、早速血液検査とエコー検査を受けてきた。
正直にいうとこの段階でもよく自分の状態がわかっていなかったので何もないといいなと思っていたのだが、エコー検査の結果、無事に(?)腫瘍が見つかった。「大きさは約1.5cmでやや石灰化の兆しが見える」というのが所見だった。

こういう結果が出るとは想像していなかったので、率直に言ってちょっと衝撃を受けた。うーむ、もしかして癌なのか・・?
血液検査の結果が出るのは1週間ごということだったので、まずはWEBでしっかりと状況を調べることにした。その結果としてわかったのは以下のこと。
  • 甲状腺の腫瘍というのは、男女の区別なく一定の年齢になるとよく見つかるということ。見つかる割合が高いのは女性だが、男性も一定数存在する。
  • 仮に悪性腫瘍(いわゆる癌)だとしても、すぐに命に関わるようなことは少ない。乳頭癌という形であれば、とってしまえばほぼ命の問題はない。
  • 元々の検査結果であった「低吸収域が存在する」というのは、腫瘍があるという意味らしい。一方、集積がある/ないというのはその腫瘍が癌かどうかを判断するということを意味している。集積がないというのは、癌ではない可能性が高い。

こういう情報を調べてみると、たとえ癌であってもそれほどビビる必要はないらしい・・・ということがわかってきた。とはいえ、癌だとしたら手術しないといけないし、さらにQOLが下がってしまう可能性もある。すでに毎日薬を飲んでいるので、毎日の負荷が劇的に上がるわけではないが、やっぱり精神的にはちょっと辛い。40代になったばかりで、3大疾病のうちの二つをやってしまうというのはどうなのよ・・と悲しくなった。

そんなことをツラツラ考えているとあっという間に1週間が経ち、血液検査の結果をもらいにクリニックへ再度訪問した。結論としては・・・血液検査の結果を見る限りは、悪性であるとは言えないとのことだった。
まずはその結果を聞いてホッとしたのだが、それでも専門病院での検査が必要であろうということで紹介状を受け取った。行き先は、東京だけと言わず、甲状腺の治療では全国で最も事例が集まっていると言われる伊藤病院だ。

 

 

※1・・・実際には、手術を担当してくれた先生によると「冠状動脈の3つある動脈のうち、詰まってもクリティカルではない血管だったので死ぬことはない」らしい。しかしメチャクチャ痛いだろうし、心臓の機能のうち30%ぐらいは失われただろう、とも言われた。

« 2021年11月 | トップページ | 2022年1月 »