感覚過敏の息子が新しいことにチャレンジするために必要だった3つのこと(その1)
うちの子供はいわゆる発達障害の中でも、「感覚過敏」という特性を持っている。これは人よりも音が大きく聞こえたり、肌触りや口触りなどの感覚が異常に強いという特性だ。この特性により、学校の音楽の授業は参加出来ていないし、走る音や掛け声などが一斉に聞こえてくる体育の授業もかなり苦手にしている。
加えて不安感もかなり強く、とにかく新しいことを始めさせるのにはこれまでずっと苦労してきた。動画を見せたり本を読んだりするのはもちろん、事前にそのイベントが実施される場所に行くことも必須。できる限り親も一緒に参加するし、何か活動をできなくても「場にいるだけ」でも彼にとっては大きな成果だった。※1
それが4月に新しい学年になってから、これまでとは見違えるぐらいに新しいことにチャレンジが出来るようになってきた。親としても驚いたのと、もし同じような悩みを抱えている方がいれば参考になるかもしれないので、簡単にまとめておこうと思う。
本人の成長を待つ
「そんなこと言われても、不安だし、大変で・・」と感じるのはわかるし、我が家も専門家に言われるたびに"外の人間はそういうしかないよな・・"と思っていたのでとても大きな声では言えないが、やはり 本人の成長はとても大事なファクターだということを、最近は改めて実感している。 我が家の場合、「何かをやってみようね」と持ちかけても、小さい頃にはその時点で泣いてしまったり心を閉ざしてしまうと言うことが多かった。 こうなるといくら毎日一緒に顔を合わしている親でも、できる事はほとんどない。無理矢理何かをチャレンジさせて、そこでひどい経験をしてしまうと二度とチャレンジができなくなってしまう。なので、本人がどうしても前向きになれない事は無理強いはしない方針でいた。
ところが、新しい学年に上がるころから身体的な体力がついてきたのと比例して、ゆっくりとではあるが彼の世界が広がっていることを実感している。これまでは新しいことにチャレンジするとすぐに疲れてしまっていて数日間はダラダラと過ごしていたのが、一晩寝れば元気になっているし、新しいことにも「とりあえず一歩をやってみよう」という気持ちになっている。
もちろん日々のあれこれによって疲弊してしまい実際にチャレンジに至らないこともたくさんある。それでも、そういう場合は「気持ちが前向きになったこと」を誉めてあげて、気持ちよく一日を終わるようにしている。
もちろん、その裏では妻が色々な情報を提供したり、おだてる・なだめすかすをやっているわけだが、これまではそれでも本人の気持ちが変わらないことが多かったわけで、やはりこれは成長によるものだと言わざるを得ない。ただし成長と共に、嫌なことは明確に嫌だと意思表示をするようにもなっているので、こちら側も話の持って行き方をうまくしないといけない場面も増えた。この辺りは、親の方がうまくアジャストすべきポイウントだと思う。
(この他にもポイントがあり、一気に書こうと思ったのだが、だいぶ長くなってきたので数回に分けることにしました)
※1・・・これらの判断は親が勝手に決めたわけではなく、専門医に検査をしてもらった上で診断をしてもらっている。また行政の専門家や学校のカウンセラーなどの意見も確認済み。
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