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2024年5月 6日 (月)

Prime Videoで井上-ネリ戦を見た: 武器の少ないネリはどのように井上に勝とうとしたのか

日本では山中戦以来「国民のヒール」の座に収まっているネリが無敗のチャンピオン井上に挑む試合を、Prime Videoでみることが出来た。
1ラウンドでダウンをした後はほぼ完勝と言っていい井上がすごいというのはのは誰もが思うけど、「相対的に武器の少ないネリがどう勝とうとしたのか」って観点でみると、すごくいい試合だった。こういうとアンチネリからは怒られそうだけど、その精神力と「なんとしても井上に勝ちたい」という気持ちが伝わってくる試合だった。

まず第1ラウンドの井上のダウン。あれは解説では“カウンター“と言ってたけど、実際には“肉を切らせて骨を断つ“覚悟がないとできないパンチだった。明らかにネリはあれを狙ってて、ショートアッパーを「前横に頭をずらして」フックを入れようとしていたと思われる。実際にダウンを奪ったわけだし、うまくいけばあれで試合を終わらせることができたわけで、ネリの狙いは外していなかった。

ボクシングではアッパーが来たら、頭を後ろにそらすか、手のひら(あるいは肘)で受け止めることが普通で、頭を前にずらして避けるのはめちゃ怖い。間違ってくらったら自分からパンチを迎えに行った形になってしまい、そこで試合が終わってしまう可能性もあるからだ。ただしそれでパンチに空を切らすことが出来ると、逆に打ち手の方の顔がガラ空きになるので絶好のチャンスになる。確か『はじめの一歩』でも、似たようなシーンがあった気がする。

この第1ラウンドの影響がまだ残っている第2ラウンドの間にネリとしては距離を潰して一気に決めたいところだったが、出会い頭でうまく合わされて今度はネリがダウン。これでネリとしては迂闊に飛び込んでからのショートフックという手が使えなくなってしまった。井上は右のガードを1ラウンドよりも少し上げて慎重に戦いながら、フックの軌道をインプットしていたようにみえた。

そこで第3ラウンド・第4ラウンドはネリは遠目からのフックに切り替える。このフックは日本のボクサーはあまり使わない軌道で飛んでくるのでチャンスはあったのだけど流石の井上には効かない。むしろ正当なワンツーで正面から被弾してしまうことがわかり、やはり中距離だとネリの分が悪い。ちなみに井上は、「拳を縦気味にして下から伸びてくるストレート」という、これまたアマチュアレベルでは習わないパンチで、ガードの隙間を狙ってきてた。普通の筋力だとあの打ち方は力が乗らないんだけど、どういう練習したらあんなパンチ打てるんだろ・・。普通はストレートは打ち下ろすイメージで練習するので、下から伸びてくるパンチを打つには後ろ足の後ろ側の筋肉と腸腰筋が強くないと打てない気がするのだ。

やはり近距離でないと戦えないとわかったネリは、第5ラウンドでは頭から突っ込んで強引に距離を詰めにくる。井上も肩で押し返したりしていて嫌がるそぶりを見せていたので、ネリはロープにうまく詰める場面を狙っていたはずだった。実際にダウンのシーンはネリの狙い通りで、井上がロープを背負った状態で至近距離に持ち込むことに成功しているのだ。
ところがおそらく井上もこれを狙っていて、逆にネリが突っ込むところを引っ掛けるようにしてフックでダウンをとる。これでネリとしては出来ることはもう何も無くなってしまった。ダウンした後に呆然とした顔を一瞬見せたのは、狙ったはずの展開で逆にやられてしまったからだと思う。

このダウンで足に来ていたのはもう画面でもわかったので、後はいつKOで終わるか・・というだけになってしまった。ネリは出来ることを全部やったけど、それでも万能の井上には勝てなかったという感じ。
今回の試合の結果から、戦い方の引き出した井上より少ない選手が井上に勝つには「早いラウンドで一発で決め切る」しかないとわかったので、これからの試合は最初の3ラウンドぐらいはすごくスリリングな展開になりそうな気がする。

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