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カテゴリー「グルメ・クッキング」の記事

2011年8月27日 (土)

第0学期最後に日本食パーティを開催する

本日は三週間にわたるfoundation module(基礎教育期間)の終了日。最後はテスト+発表+宿題でかなり追い込まれた友達もいたが、何とかみな無事に終了。息抜きのために!ということで、かねてより要望のあった日本料理屋でのパーティーを企画したのであった。

企画っていっても人数数えて店を予約するだけだろ、と思った人もいるだろうけど、それは甘い。ここは日本ではないのだ(そして来る人も日本人ではない)。
まず前提として、みんな「その日に気分が乗ったら行けばいいや」と思っているので、事前に複数回参加希望者を募るメールを送っても、なかなか反応がない。なので、人数の動きを見ながらある程度多めに予想をしつつ、キャンセル動向や追加参加を細かく追っていく必要がある。

というかそもそもの問題として、みんなほとんどメールを見ない。適当に個々の情報網で話を聞きつけてくるので、金額・場所・時間をわざわざ赤×太字で書いたメールを送ってもみな、電話やらメールやらで問い合わせてくる(そして欧米人は中国語が話せないのでたどり着けない)。

他にも「あの店には前行ったことがあるが、あまりおいしくなかったので店を変えたほうがよい(答:そういうことは早めに言いましょう)」とか「自分の親戚がやってる店があるのでそこを使ってほしい(答:よし次の機会はそこで!でも大幅にディスカウントしてね)」とか「お前が送った住所は間違っていたぞ(答:俺はHPで確認したんだよ、何度も)」とか、なんでも言えばいいと思っているのでドンドン文句が出てくる。(ちなみに最後の文句を言った奴は、最終日にいきなり参加したいといった挙句文句をたれ、そして結局こなかった)。こういったものに一々付き合うとキリがないので、バスバスと切り捨てていくことが非常に重要。

これだけやって前日までの申し込みは55人。多少多くは来るかもしれないと思って60人で予約をいれておいたのだが、自分の読みは結果としては全然甘いとわかったのは当日午後、全ての授業が終わるころだった。ちなみにお店は浦东では一番安心して頼める柚子にした。金額はちょっと高いけど、日本人が経営者ということもあり、多少の無理は聞いてくれる場所だ(無理を聞いてもらってよかったと後でほっとした)。

まず複数人が彼女を連れてきたい・・と言い出した。うむ、これはある程度予想通り。次に、とあるグループがまとめて合流したいと言い出した。これは若干予想外。今回はカチあってるからバラけると思ったんだよね。そしてスペイン人の同級生が、俺の友達が4人来ると言い出した。ふ~む、単に日本食をみんなで食べたいだけだろ?

ということで、店につくと合計はなんと75人....。あまりリスクを取りたくなかったので、50人部屋を予約しておいたのだが、そこに70人以上を詰め込むこととなり、とても日本料理とは思えない光景になってしまった。ほとんどの人は文句も言わずに座ってくれて、大変助かった。

今回は集金オペレーションとして、中国人も欧米人も含めてみな「帰りたい時に帰る」人達なので、入場時にお金を徴収することにした。これは一瞬みなびっくりするのだが、酔いが回ってくると実にいいシステムだとみんなに誉めてもらった。そりゃ30万円近くいくんだから、確実にお金は集めなければ・・・。
ただそれでもトラブルはあるもの。

  • ・そもそもお金を持ってこない。
      → 名前がわからない同級生もいるので、後払いは認めない、の方針で押し通す。誰かに借りてちゃんと支払った上で入場してもらった。

  • ・お釣りなし!といってるのに、100元札だけで払おうとする。
      → 名簿に名前をチェックして端数は受け取らずに入場させる。ちなみにこういうことをするのは「たぶんそういうことをやるだろう・・」と思っていた人たちだったので、自分のカンの良さに満足する。

  • ・どうしても一緒の席じゃないといやだと言い張る(先ほどのスペイン人)
      → 店側と交渉して別席を確保。元々みんなと騒ぐというよりも「日本食を食べること」が目的なので全く問題なし。

それから「そもそもお金を払う必要があることを知らない」という学生が1名おり、しかも夫婦できて散々ごねたので、残念ながらこの二人にはお引き取りいただいた。自分が相手をする時間があまりなくて、後半は他の人間に任せたのだが30分以上もぶつくさ言っていた。ちなみに旦那の方からは「我的爸爸是李刚」なみのお笑い衝撃発言が出たのだが、外国人の我々にはびくともしないので、軽くスルーされてしまった※1。この発言は我々の間で「無銭飲食」するという意味の動詞のジョークとして使われている。

店側ともそれなりにひと悶着があった。向こうもこちらも人数がわかってないだろう・・・と考 えたのか、実際の人数よりも多い人数分の金額を請求してきたのだDscn0386_640x480。僕の方で入口で全員を確認していたので自信を持って人数を主張し(そしてかなり怒気を含めて)交渉して、無事に入場者分の値段で落ち着いた※2。後にはず~っと調整をしていた僕を見かね て肉うどんを差し入れしてくれたように、やはり基本的にはいい店である。あれだけ騒いでも文句の一つも言ってこなかったし(言わせなかったのかもしれないけど・・)。

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支払いが終わった後は、店側から差し入れてもらった一升瓶をもってまわって、ひたすらみんなについで回った。かなりの人数がしこたま酔っぱらって帰りだし、23時にはほぼ全員が帰宅。最後の忘れものチェックをしつつゆっくりと日本酒を飲み、自分も23時30分には退出。タクシーの中では疲れきってすっかり寝てしまった。

今回自分でパーティーをやって思ったのは、とにかく「日本料理」というコンテンツの強さ。人数が多かったのも、別に僕が頑張ったDscn0390_640x480わけではなくておいしい日 本料理を食べられるなら行ってみようという人が多かったということである。
こういう感じで気持ちを込めて売り出せば、もっと日本発コンテンツも行けるはずなんだよね~と思いつつ、次の日本料理パーティーの計画を練るのであった。

※1・・・10年にとある事件で容疑者が自分を守るために発した言葉。詳しい内容は中国に興味があるかたなら誰でも知っているでしょう・・・。
※2・・・店長との話し合いが終わった後に店員が来てまた人数を多めに報告して、僕を激怒させる一幕があり、店長をマジでビビらせてしまった。

2011年5月11日 (水)

GW蘇州半日観光 -拉面を食べに行く編

日本のGWは、中国では一日だけ劳动节という休みがあるだけで、そんなに長い連休ではない。なので例年は変わらず仕事をしているのであるが、今年は無職ということもあるし友人が日本から来ているので、テクテクとアテンドをしていた。

昨年9月にTwitterを始めてから人間関係が劇的に変わって、これまであったこともない人がTwitterでのつながりだけで上海に来てくれるようになった。今回来てくれたのも、日本でほんの一回、20秒ほどあっただけの方。日々の呟きを見てはいるので、どんな人なのかはある程度はわかっているのだが、やはり不思議な時代になったものだな~とつくづく思う(呟きを見ただけで日本から上海まで来てしまうわけだから・・・)。
彼は今度、日本の一部ではかなり浸透している(と聞いている)宅麺に転職するということで、上海のラーメンも見ておきたいとのご要望をいただいた。正直いうと、日本のラーメンというとこちらでは麺が柔らかい味千拉面が最もポピュラーだし、中国風拉面といえば兰州拉面になってしまうので、どこかいいところがないだろうか・・と考えた結果ちょっと足を延ばして蘇州までラーメンを食べにいくことにした。

蘇州は前職では大きなお客様がいたので、多い時には週に1回は通っていた(たぶん通算では50回近くいっているはず)。最初は动车と呼ばれる電車でしかいけず、駅もものすごくぼろくて「これが有名な観光地の蘇州か・・」と絶句したものだ。今では高铁と呼ばれる高速鉄道が走っているし、駅も見違えるように綺麗に見違えた。まだまだ駅の周りは再開発中だけど、街は確実に綺麗になっている(特に工業園区はすごく整備されている・・・ほとんど工場だけど)。

それほど通っていた蘇州だけど、逆に観光や食べ歩きはほとんどしたことがなかったので、せっかく友人がきたということでまずは有名な苏州拉面を食べに行った。WEBで調べると「同得興(同得兴)」という店の評判がよかったので、まずは駅を降りてそこへ向かうことに(場所は人民路嘉馀坊6)。「坊」という単位がよくわからず20分ほどうろうろしたが、無事に店を発見(有名だと知らなかったらまず入ってないボロい通りにあった)。日本語の看板もあったので、どうやら中国語が話せない観光客もよく来る店のようだった。メ20110506311ニューを見ても何が何だかよくわからないのがたくさんあったので、とりあえず「有名なの教えて~」と言ったらでてきたのが右のラーメン。細麺がスープをしっかりすってお腹にたまるラーメンで、薄味が日本人の口にもあってかなりおいしい。上に乗っているチャーシューがさらにおいしくて、一緒にいった友人と興奮してあっという間に食べてしまった。減量中でなければ 本当は他のメニューもいきたかったのだが・・・。

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蘇州行きの目的は「ラーメンを食べること」だったので、これであっという間にmission complete。帰りの電車にはまだまだ時間があったので、ぼーっとするのももったいなかろうと有名な庭園にGO。蘇州はさすがに歴史があり、多くの有名庭園があるのだが、何せおっさん二人での旅なので一番有名なところに行ってみた。

拙政園というその庭園は、まず前の道からしてちょっとおしゃれ。20110506313
中国は観光地化するとき は全力で観光地化するので、道は綺麗になっているし、お土産屋さんも整備されているし、そしてチケットは高いしと三拍子そろっている(といっても日本円にしたらタカがしれているが)。確かに、中に入ると花は咲き乱れているし、しっかり建物は保守されているし、とても中国とは思えないような美しさだった(やはり世界遺産は違う!)。
庭園の中はしきりによりいくつかのスペース20110506314に区切られており(これは中国の庭園によく見られる形)、おそらくそれぞれに何らかのテーマがあって設計がされているであろう・・・ということは素人目にもわかった。ただ、悲しいかな、特に庭園に思い入れがあるわけでもない30近くのおっさん二人には、やはり「庭園は庭園」だったので、1時間足らずで見学終了。個人的には日本のお寺ぐらい差があったりするともっといいとは思うのだが、たぶん自分の勉強が足20110506316 りないだけであろう(僕はお寺巡りが大好き)。

お土産屋さんを冷やかしたりしていたのだが、それでも時間が余っていたのと、軽く食事をしたく(呑みたく)なったので、歩行者天国がある观前街という場所に移動。なんか2008年と比べても随分と蘇州の女の子はおしゃれになったな~と思いながら、街をぶらぶらと した。少なくともあの界隈だけでは大分上海の南京东路あたりには近づいてきたように感じる。蘇州は人口も多いし、優秀な20110506315大学もあるのでまだまだポテンシャルがある都市だと改めて実感。上海からは100km程度なので、車で来ることもできるし鉄道を使っても日帰りで移動可能だし(ただし日本と違って電車の時刻は超適当なので、その分は割引いて行動しなければならない)。

观前街には玄妙观という何やら歴史がありそうなお寺があったので、お寺好きの自分とし てはとりあえずお参りをしてきた。20110506318後でWEBで調べたら、1700年以上の歴史があるらしく、こういった建築物がそこらにあるのがやはり古い都市の魅力だと痛感。やっぱりちゃんと調べてから行けばよかった・・・(近いということで明らかに油断していた)。

帰りは電車が遅れたため、友人とたっぷりと大学時代のことなど話すことが出来て、わずか半日とはいえ非常に満足度が高い観光だった。友人も(上海との経験と併せて)中国を好きになってくれたようだし、これからもこうやってアテンドにかこつけて自分の行ったことがない場所にいってみようと心に誓ったのであった。