第0学期最後に日本食パーティを開催する
本日は三週間にわたるfoundation module(基礎教育期間)の終了日。最後はテスト+発表+宿題でかなり追い込まれた友達もいたが、何とかみな無事に終了。息抜きのために!ということで、かねてより要望のあった日本料理屋でのパーティーを企画したのであった。
企画っていっても人数数えて店を予約するだけだろ、と思った人もいるだろうけど、それは甘い。ここは日本ではないのだ(そして来る人も日本人ではない)。
まず前提として、みんな「その日に気分が乗ったら行けばいいや」と思っているので、事前に複数回参加希望者を募るメールを送っても、なかなか反応がない。なので、人数の動きを見ながらある程度多めに予想をしつつ、キャンセル動向や追加参加を細かく追っていく必要がある。
というかそもそもの問題として、みんなほとんどメールを見ない。適当に個々の情報網で話を聞きつけてくるので、金額・場所・時間をわざわざ赤×太字で書いたメールを送ってもみな、電話やらメールやらで問い合わせてくる(そして欧米人は中国語が話せないのでたどり着けない)。
他にも「あの店には前行ったことがあるが、あまりおいしくなかったので店を変えたほうがよい(答:そういうことは早めに言いましょう)」とか「自分の親戚がやってる店があるのでそこを使ってほしい(答:よし次の機会はそこで!でも大幅にディスカウントしてね)」とか「お前が送った住所は間違っていたぞ(答:俺はHPで確認したんだよ、何度も)」とか、なんでも言えばいいと思っているのでドンドン文句が出てくる。(ちなみに最後の文句を言った奴は、最終日にいきなり参加したいといった挙句文句をたれ、そして結局こなかった)。こういったものに一々付き合うとキリがないので、バスバスと切り捨てていくことが非常に重要。
これだけやって前日までの申し込みは55人。多少多くは来るかもしれないと思って60人で予約をいれておいたのだが、自分の読みは結果としては全然甘いとわかったのは当日午後、全ての授業が終わるころだった。ちなみにお店は浦东では一番安心して頼める柚子にした。金額はちょっと高いけど、日本人が経営者ということもあり、多少の無理は聞いてくれる場所だ(無理を聞いてもらってよかったと後でほっとした)。
まず複数人が彼女を連れてきたい・・と言い出した。うむ、これはある程度予想通り。次に、とあるグループがまとめて合流したいと言い出した。これは若干予想外。今回はカチあってるからバラけると思ったんだよね。そしてスペイン人の同級生が、俺の友達が4人来ると言い出した。ふ~む、単に日本食をみんなで食べたいだけだろ?
ということで、店につくと合計はなんと75人....。あまりリスクを取りたくなかったので、50人部屋を予約しておいたのだが、そこに70人以上を詰め込むこととなり、とても日本料理とは思えない光景になってしまった。ほとんどの人は文句も言わずに座ってくれて、大変助かった。
今回は集金オペレーションとして、中国人も欧米人も含めてみな「帰りたい時に帰る」人達なので、入場時にお金を徴収することにした。これは一瞬みなびっくりするのだが、酔いが回ってくると実にいいシステムだとみんなに誉めてもらった。そりゃ30万円近くいくんだから、確実にお金は集めなければ・・・。
ただそれでもトラブルはあるもの。
- ・そもそもお金を持ってこない。
→ 名前がわからない同級生もいるので、後払いは認めない、の方針で押し通す。誰かに借りてちゃんと支払った上で入場してもらった。 - ・お釣りなし!といってるのに、100元札だけで払おうとする。
→ 名簿に名前をチェックして端数は受け取らずに入場させる。ちなみにこういうことをするのは「たぶんそういうことをやるだろう・・」と思っていた人たちだったので、自分のカンの良さに満足する。 - ・どうしても一緒の席じゃないといやだと言い張る(先ほどのスペイン人)
→ 店側と交渉して別席を確保。元々みんなと騒ぐというよりも「日本食を食べること」が目的なので全く問題なし。
それから「そもそもお金を払う必要があることを知らない」という学生が1名おり、しかも夫婦できて散々ごねたので、残念ながらこの二人にはお引き取りいただいた。自分が相手をする時間があまりなくて、後半は他の人間に任せたのだが30分以上もぶつくさ言っていた。ちなみに旦那の方からは「我的爸爸是李刚」なみのお笑い衝撃発言が出たのだが、外国人の我々にはびくともしないので、軽くスルーされてしまった※1。この発言は我々の間で「無銭飲食」するという意味の動詞のジョークとして使われている。
店側ともそれなりにひと悶着があった。向こうもこちらも人数がわかってないだろう・・・と考 えたのか、実際の人数よりも多い人数分の金額を請求してきたのだ。僕の方で入口で全員を確認していたので自信を持って人数を主張し(そしてかなり怒気を含めて)交渉して、無事に入場者分の値段で落ち着いた※2。後にはず~っと調整をしていた僕を見かね て肉うどんを差し入れしてくれたように、やはり基本的にはいい店である。あれだけ騒いでも文句の一つも言ってこなかったし(言わせなかったのかもしれないけど・・)。
支払いが終わった後は、店側から差し入れてもらった一升瓶をもってまわって、ひたすらみんなについで回った。かなりの人数がしこたま酔っぱらって帰りだし、23時にはほぼ全員が帰宅。最後の忘れものチェックをしつつゆっくりと日本酒を飲み、自分も23時30分には退出。タクシーの中では疲れきってすっかり寝てしまった。
今回自分でパーティーをやって思ったのは、とにかく「日本料理」というコンテンツの強さ。人数が多かったのも、別に僕が頑張ったわけではなくておいしい日
本料理を食べられるなら行ってみようという人が多かったということである。
こういう感じで気持ちを込めて売り出せば、もっと日本発コンテンツも行けるはずなんだよね~と思いつつ、次の日本料理パーティーの計画を練るのであった。
※1・・・10年にとある事件で容疑者が自分を守るために発した言葉。詳しい内容は中国に興味があるかたなら誰でも知っているでしょう・・・。
※2・・・店長との話し合いが終わった後に店員が来てまた人数を多めに報告して、僕を激怒させる一幕があり、店長をマジでビビらせてしまった。
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