本帰国に向けて家を借りてきた
前回のエントリーからずいぶんと日が空いてしまったが、この10日間ほど日本に帰って次の生活のセットアップなどをしていた。本帰国日は2月23日に決めたのだが、それまでに生活基盤を全て整えないとならないので、かなり駆け足で準備をすることになってしまい、結構どたばた。。
さらに個人的な出来事として結婚イベントも同時に行っているので、とにかく神経を使う10日間だった。友人からは「結婚・引越・転職・出産」は人生で最もストレスがかかるイベントであると言われたのだが、現在はそのうちの3つが同時に重なってきていて、さらに通常よりも重い「帰国」というイベントもある。
さすがに体が悲鳴を上げたのか、日本についた初日に背中の痛みが止まらなくなり、のぼせと頭痛が同時に来るという状態に・・・。全然土地勘がない土地だったのだが、妻が予約してくれたかかりつけの整体に行って何とか体を戻すことが出来たのだった。
■ 日本で家を借りるのは大変・・・■
中国に来たのが2007年10月なので、早いものでもうこちらには5年5カ月もいることになる。帰ること決めた時には「いろいろ感慨深いかも・・」と思ったのだが、実際に本帰国の日程が迫ってくると、事務作業がとにかく多くて全然そんな気にはなれない。
今回の帰国の一番の目的は家を決めることだったのだけど、なにせ東京には一週間しかいられないということで(東京のホテルは二人でいると一泊一万円以上するので・・)、事前にMBAの先輩から紹介をいただいた不動産屋さんとコンタクトをとって物件選びを進めてきた。
この不動産屋さんは「完全紹介型」という面白いモデルをとっていて、既存のお客様から紹介された場合のみ、新規のお客さんに対応してくれるとのことで、すごく親身に対応してくれた大変助かった。結果的に今回の帰国で初めてお会いした日に紹介された物件で決めることが出来たし、その後のサポートも素晴らしかった。
自分で家を借りてみて実感したのだが、留学後に日本で家を借りるのはとてもとても難しい。いろいろな法律やら社会的な要請があって、現状でこういうことになっているのはわかるのだが、正直言って現状では「海外で働いている(勉強している)が区切りをつけることにして、とりあえず東京に帰って仕事を見つける」ということをするのは、日本人でもほぼ不可能に近いと思う。
各物件ごとに違うと思うのだが、具体的に必要とされる書類や条件はだいたい下のようなものだと思う。
- 収入証明
- 住民票+印鑑証明
- 保証人
日本に帰った後の家賃の原資ということで理解は出来るのだが、お金があればよいというわけではなくて友人から聞いた話では「どんなに現金があって、例えば一年分の家賃を前払いします」と言っても駄目らしい。言い換えると、貸主側としては「家賃を回収できる」だけではなく、「継続的に収入が発生することを証明してもらう」ことを求めているというわけ。
この時点で、仕事が決まっていない状況では家を借りるのはほぼ無理ということになる。僕の場合は事前にその話を聞いていたので、次に行く会社の給与が記載されている内定書類を持って行った。
海外に住んでいて「これから日本に戻ろう」という人間は、これは絶対に出すことが出来ない。なぜなら、海外に居住しているので住民票が日本にないから・・・※1。これに関してはいかんともしがたいので、説明をして代替の書類でOKをしてもらった。もし貸主が杓子定規に対応する人だったら、契約してもらえなかったのかもしれない。
海外に在住している人は領事館に行けば在留証明書を出してもらえるし、サインについても印鑑証明の代わりとなる制度があるらしいのだけど、住民票を提出するのが個人情報の確認という意味だとすると、実質あまり機能しないので、海外在住の人は戸籍謄本の提出を求められることがあるかもしれない。
これは普通に賃貸をする場合にも必要なのだが、近頃は厳しくて年金生活者ではOKが出ない場合があるらしい※2。僕たちの年代だとすでに親が年金生活者というのは結構多いと思うのだが、それが駄目だとすると「親族であること」が条件になっていると、実質的に対応する方法がない・・・。
こういう場合には保証会社を利用することが出来ることが多いらしいのだが、この保証会社にも「保証人」が必要だとのこと。これは必ずしも親戚でなければならないということはないらしいのだが、個人的には「保証会社に保証人をたてる」ということの理屈がよくわからないでいる。。※3。
さらに保証人をしていただける方には所得証明書を出してもらったり、印鑑証明をもらったりしないといけないので、結構な負担になる。親戚に頼める場合はいいが(それでも仲があまりよろしくないと大変だが・・)友人などには簡単に頼めないな・・と思うのであった。
こんなの常識だよ!!と思われる方もいるかもしれないが、事前に海外からの帰国であるということを説明していたのに住民票の提出を求められた時にはかなりびっくりした。今回は前述した不動産屋さんが間に入って説明をしてくれたのだが、自分一人で対応していたらさらにストレスが溜まっただろうな・・。
最終的に東京都内で通勤しやすい場所に新しい家を見つけることが出来たし、結婚関係のイベントの一つも無事に終わったので、次は入社関連の書類と格闘する番である。帰国 → 入籍と入社の日程が微妙に前後するので、入社先の会社にも迷惑をかけまくっているのだが、早く書類仕事から解放されて落ち着いた生活をしたいという気持ちで一杯なのだった・・・※4。
※1・・・住所を日本に残すという方法もあるにはあるが、海外に居住するのであれば、本来は在留届を出さなければならないので、NGだと思う。
※2・・・もしかしたら昔からそうなのかもしれないが、以前に日本で家を借りた時にはまったく問題がなかった。
※3・・・保証会社はいわゆる保険的な存在ではなくて、単に家賃回収の代行という位置づけになるのだろう。。
※4・・・扶養手続きや登録変更がたくさんあるので、入籍の手続きは「他に何もない時に」進めるのが一番だな~と実感している。帰国を機に結婚、とか海外駐在を機に・・というのはよく聞くけど、あれはすごい大変なんではなかろうか・・・。
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